生きていくってこと: 2011年3月 Archives

パソ・ロブレス ROBERT HALL
今夜のワイン&ジャズはディープです!

今夜のワインはパソ・ロブレスROBERT HALL。日本には入ってないと思われるワイン。年末の渡米で買い付けたものです。

南の地にしては果実の凝縮感は無理な強さがなく、実に自然な感じのワイン。上品な味わいです。カカオやコーヒーなどの香りもするけど、青い森の香りもする。心魅かれるものがあるワイン。

ワイナリーも見ての通り、とってもお洒落。ワイナリー・ウェディングも積極的に手掛けてるようです。

パソ・ロブレスと言えばその近郊、サンルイス・オビスポへ行ったのがもう1年近く前だ。この辺りは本当に素敵なワイナリーだらけ。でも昨年行った際にはまったく時間がなく、仕事だけしてたな〜

パソ・ロブレス ROBERT HALL

中本マリ ヴォイス
そんなROBERT HALLのお供のジャズは、日本のジャズボーカルの女王とも言うべき中本マリの「ヴォイス」。ドラムレスでピアノとギターなどを中心とした実にアコースティックな演奏。歌そのものを聴かせる空間が目の前に広がる。これぞ声の艶とも言うべき世界。

実はこのアルバム、4人のピアニスト(本田竹曠佐藤允彦益田幹夫野力奏一)と四つに組んだ作品。いずれも心魅かれる素敵な演奏。

僕は自分がプロのミュージシャンだった頃、この中本マリさんの強烈なファンで、中本マリさんのバックバンドに入りたくってたまらなかった。読売ホールでのライブに花と自分のデモテープを持って出掛けた事もあったな〜

その頃ののバックバンドはスパンキーと言って、トランペット、サックス、トロンボーンが入った強烈なバンドだった。確かトランペットは我孫子浩、トロンボーンが鍵和田道男というようなメンツだった記憶がある。

以下、懐かしい中本マリ&スパンキーの写真。

中本マリ&スパンキー

そんな青春時代の想い出とも言うべき中本マリのヴォーカルを聴きながら飲むROBERT HALLは最高!

またサンルイス・オビスポに行きたいな〜
僕は日本のレトロなウイスキーが好きです。サントリー角瓶、そしてニッカブラックニッカ。特にブラックニッカには想い入れがある。女手一つで僕ら兄弟を育ててくれた亡き母がいつも夕飯の卓上にこのブラックニッカを置いて飲んでた。

ブラックニッカ
今夜はブラックニッカな夜です。最初はハイボールで、そして続いてロックで。特にこのブラックニッカは1965年発売から40年が経過した2005年に40周年記念ボトルとしてリリースされたスペシャル物。

12年物のモルトと、そして19世紀初頭にスコットランドで開発され今では超希少価値なカフェ式連続蒸溜機を使って造られた12年物のグレーンウイスキーのブレンドで造られてる。

ほの甘い麦の香り、柔らかい口当たり、華やいだ空気感、どれも昭和の高度成長期を彷彿させる素敵なもの。猛烈サラリーマンがモテハヤされた時代。

僕の父もそんな猛烈サラリーマンを演じ37歳で過労死してる。その件で後年出版された書籍に父が実名で出ていてビックリしたのを想い出す。そんな時代のウイスキーです。

ブラックニッカ キング・オブ・ブレンダーズ
右手に大麦の穂を、左手にウイスキーのテイスティング用グラスを持つ黒髭のオジサンはキング・オブ・ブレンダーズと呼ばれ、17世紀の冒険家ウォルター・ローリーがモデルとも言われてる。

そして実は40年の歴史の中では、右向きと左向きの2種類が存在したらしい。今はこの1種類のみ。

今夜のブラックニッカをサポートする音楽は、トランぺッター、トム・ハレルラビリンス。鬱病の気があると言われるトム・ハレル。何と心の健康を扱うWEBサイトにも掲載されてた!

トム・ハレル ラビリンス Tom harrell LABYRINTH
そんな心の病と裏腹に、いや、そういう内向性があるからこそかもしれないけど、実に深い音を出す。

僕の敬愛するジャズピアニスト、ビル・エヴァンスの遺作となる「ウィ・ウィル・ミート・アゲイン(We will meet again)」に参加し一躍有名になったんだけど、このアルバムは死期迫るビル・エヴァンスの究極の恥美が描かれた作品。その流れの中でのトム・ハレルは実に深く、そして美しい。僕の愛聴盤です。ぜひ皆さんにも聴いてもらいたいな〜


ビル・エヴァンス We will meet again ウィ・ウィル・ミート・アゲイン
今夜のラビリンスもいい作品です。テナーサックスのドン・ブラッデンとのハーモニーが最高にエキサイティング! 1曲目、「サンバ・マテー」のエンディングなど、ぶっ飛ぶ感じ。

バラードも最高です。美しきエロスを感じる作品。

作家でも天才と精神の病はよくある組み合せ。心の恥美を描けるような人って、きっと心と頭の構造が僕ら凡人とは違うんだろうね。

Bodegas Pinord CLOS de TORRIBAS
トム・ハレルの演奏があまりに美しく、ワインも開けちゃった。スペインはフランスとの国境近いペネデスのワイン、Bodegas Pinord社の『CLOS de TORRIBAS 2005』。実にテンプラニーリョらしいスペインのワインです。150年の歴史があるワイナリーらしく、初期の頃の広告がBodegas Pinord社のWEBに出ていた。

レトロな感じのワインで益々トム・ハレルの深みにはまり込むような演奏が魅き立つ。

今夜はブラックニッカトム・ハレル、そしてBodegas Pinord社のCLOS de TORRIBASに酔う夜です。

Bodegas Pinord