生きていくってこと: 2011年2月 Archives

カルチェロ・ティント フミーリャ ボデガス・アガピト・リコ
今夜はナイショのバー No.2でスペインはフミーリャの名門ボデガス・アガピト・リコの造る素敵なワイン『カルチェロ・ティント』に心ゆだねる夜です。

モナストレル 40%、テンプラニーリョ 40%のほかに、何とカベルネ・ソーヴィニヨンが20%混ざってる。これは珍しいね〜

ボトルキャップの上面に、写真のように何やら窓のような絵が描かれてる。エチケットもカルチェロの”C”と逆さまになったワイングラスという不思議な構図。

カルチェロ・ティント フミーリャ ボデガス・アガピト・リコ
でもワイン自体は奇をてらったものじゃなく、かなりトラディショナルな感じ。

果実味が豊かで、かつ舌触りは柔らかくしなやか。

ブラックベリーなどのニュアンスがする。

ナイショのバー No.2
料理は、このワインのしなやかさを考え、あえてお肉じゃなく真鯛のソテーと合わせてみた。バターと白ワインとソテーの汁で造った少しコッテリとしたソースがワインとマッチする素敵な逸品。

そしてカルチェロ・ティントと真鯛のソテーを支えるジャズは、ビル・エヴァンスの晩年のライブ『His Last Concert in Germany』。これは深いアルバムです....

ビル・エヴァンス His Last Concert in Germany バート・ホニンゲン Bad Hönningen マーク・ジョンソン ジョー・ラバーバラ
僕の最愛のジャズピアニスト、ビル・エヴァンスは1980年9月15日、51歳で他界します。そのジャスト1ヶ月前、8月15日にドイツで録音された音源です。

場所はベルギー国境近いバート・ホニンゲンBad Hönningen)。個人のファンの建築家の自宅で開かれたプライベート・ライブ。翌日、8月16日がビル・エヴァンスの誕生日ゆえ、それを祝っての出来事らしい。深夜24時を越え、ハッピーバースデーとかけ声が飛んだと聞く。よくもそんな録音が残ってたもんだ。

ビル・エヴァンス His Last Concert in Germany バート・ホニンゲン Bad Hönningen マーク・ジョンソン ジョー・ラバーバラ
体を蝕まれ死を1ヶ月後にした鬼気迫る演奏です。インタビューを読んでも死期が迫っていることは本人も解ってたと思う。

僕は晩年の2年間の若手とのトリオ、マーク・ジョンソンのベースとジョー・ラバーバラのドラムスでの演奏が大好きです。死を意識したビル・エヴァンスを誠心誠意支える若手二人。今では二人とも大成してる。

などなど、深〜いジャズを聴きながら深みのあるカルチェロ・ティントにまっとりするナイショのバー No.2な夜です。
プライド・オブ・ザ・ローランド
3年前の2月7日、僕の会社を支えてくれた若者が6年の闘病の末に天に召された。

葬儀の夜、やりきれない気持ちを抱えていつものナイショのバーに来て、そこで出逢ったのがこの『ザ・シャドー 〜面影〜 (The Shadow)』というワイン。深いよね〜

それ以来、この時期になるとナイショのバーでこの『ザ・シャドー 〜面影〜』を開ける。

今夜はまずはプライド・オブ・ザ・ローランド 12年のハイボールからスタート。

穀物らしさ、ピートの香り、いずれもバランスのいい魅力的なウイスキーです。

JAZZ FROM THE STREETS of EUROPE  ROME
流れるジャズがまた素敵。思わずジェケットを見せてもらう。まったく知らないユーロジャズ。『JAZZ FROM THE STREETS of EUROPE  /  ROME』という謎のCD。ネットで追っかけてもよく解らない。Blue Jack Jazz Recordsというオランダのレーベルが出してるものらしく、メンバーはCorallini(ss) 、Accardo (g) 、La Fauci (ds) 、Bulgarelli (b)というこれまた知らない面々。

でも流れて来るトラディショナルかつウォームなトーンには魅かれてしまう。艶気のあるジャズです。それにしてもナイショのバー、毎度、何でこんなニッチなものを持ってるんだろう!?

クライヌリッシュ CLYNELISH ブラッカダー ロウカスク 1990
続いて先程のプライド・オブ・ザ・ローランドとは対局にあるようなクライヌリッシュCLYNELISH)の『ブラッカダー ロウカスク 1990 16年』でハイボール

シェリー樽熟成の甘みと艶が素敵な逸品。

並ぶ料理は毎度の好物、チコリ・トレビス・パンチェッタのサラダ、そして大和芋のソテーに厚切りのパンチェッタを乗せた香ばしい料理、シンプルにトマトらしさを表現したアマトリチャーナ、そして地鶏のグリルと美味いもののオンパレード!




ナイショのバー

流れるジャズは艶っぽいものに変わった。メロディ・ガルドーという盲目の女性ジャズボーカリストの『マイ・オンリー・スリル』という作品。これまたナイショのバーで教えてもらったが、この女性歌手、交通事故の後遺症で盲目となり、その後、苦労してジャズ歌手になった人らしい。

メロディ・ガルドー マイ・オンリー・スリル

古き良き時代のフランス映画の1つ1つの情景を見ているかのうような、そんな素敵な作品。つぶやくかのように歌うトーンに一点の陰と憂いがある。”彼”にささやきかけるかのようなトーンだな〜 感動する作品。

そしていよいよ『ザ・シャドー 〜面影〜』です。脳腫瘍で6年もの長き渡り闘病し、弱冠41歳の若さで天に召された彼を偲んで飲む『ザ・シャドー 〜面影〜』。ちょうど僕と彼が出会った2002年のワイン。熟成したシラーの深みと艶に魅き込まれる。

ザ・シャドー 面影 The Shadow エドモンズ・セント・ジョン Edmunds St.John

ナイショのバーの在庫もこれ限りらしい。僕の自宅のストックもあと1本。彼を一生忘れないためにこのワインは一生保存だな!

僕らを支え、僕らを勇気づけてくれた君よ、安らかに!