生きていくってこと: 2008年5月 Archives

エマニュエル・デュペレ/ローラン・バレラ
今夜のワインは超エコ! ワインを造るのに一切の電気や機械の力は使わず人力のみで造られるワイン。場所は南仏・プロヴァンス。若きカップル、ローラン・バレラとエマニュエル・デュペレが1997年に始めた南仏のワイナリー、デュペレ・バレラの『ノワット』。名前の由来はそのものずばり、「No wat = 電気を使用せず造る」。

電気も機械も使わずにと言うが、これが半端じゃない。ブドウの枝から実を分離する除梗作業は手で、ブドウをつぶす圧搾は足で、醸造途中の攪拌は手で、とすべて人力。樽はロマネ・コンティが1年使用した樽を分けてもらい使っている。

ノワット
その後、瓶詰めに際しては通常はオリとかを除くためにフィルタリングをするが、ここはそれもしない。瓶詰めは月の周期と気圧配置を利用しながら重力によってのみ行われる。月が下降の時期は重力が増す為、ワインに通常浮遊する微粒子が自然沈殿することを利用するらしい。ちょっとカルト的ではあるけど、月の満ち欠けと気圧、重力の関係は確かに科学的にはそうなるはず。裏面にもいろいろこの辺りの理念が書かれている。

ブドウはカベルネ・ソーヴィニョン25%、シラー25%、ムールヴェードル25%、カリニャン25%という配合。味わい的にはシラーのような感じはあるけど、通常のシラーに比べるとスパイシーさが抑えられていて非常にスムースで上品。ベルベットのような舌触り。色はかなり黒く、これはムールヴェードルが入っているからかな。南のワインという感じがとってもする。ものすごく美味しいワイン。かなりビックリした。

デュペレ・バレラのワインはあと2種類、樹齢50年以上のムールヴェードル主体に造られたバンドール・キュヴェ・インディア、樹齢100~110年の超古樹を使ったシャトーヌフ・デュ・パプが手元にある。まだ入ってきたばかりで飲んでみてない。超楽しみ~

月の満ち欠けや星座の動きを活用してワイン造りをするビオディナミという手法があるけど、その手のものに近いんだろうな~ 南仏でこうやって自然の摂理に任せてワインを造ってる若いカップルがいる。それをいま東京で飲む。ワインを飲んで今夜も世界を周った気になる。ワインは深いな~

金曜日、会社で送別会があった。とっても優秀で将来性も高かった女性の退職。すごく残念だけど、きっと彼女のことだから次の職場でも大活躍するに違いない。でもいつの日か、僕ももっともっと会社を成長させて、彼女が戻って来たいと思える会社にしてみせる!

僕の中では今夜は送別会じゃなく、卒業式。僕の会社をここ数年支えてくれた彼女が次のステップへ進む。会社としては一次的にはかなり損失だけど、そういう人材を世の中に輩出できたって事は誇れるな~

宴席に出掛ける前に会議室で最後に彼女と少し話をした。送別会ではなく卒業式だよ!、と言って卒業記念のプレゼントにペンを贈った。ブランド物だけどギラギラしてなくって普段オフィスで使えるような物。これを使って新しい職場で頑張ってもらい、そしてこのペンを使う時にたまにでも僕の事や僕の会社を想い出してくれたら嬉しいな。そしていつか、きっと彼女を呼び戻せる日が来ると信じてる。

さ、卒業式のワイン! スタートはブルゴーニュのスパークリング、クレマン・ド・ブルゴーニュで乾杯! とても爽やかな味わい。草原で飲むスパークリングって感じ。

コナンドラム

続いて白ワイン、カリフォルニアのコナンドラム。前にもこのブログで紹介したけど、白ワインには超珍しく、5種類のブドウ(シャルドネ、ソーヴィニヨン・ブラン、ヴィオニエ、セミヨン、マスカット)を混ぜて造ってる。コナンドラムという名前は英語で「なぞなぞ」。ワイン界の常識を逸脱し5種類のブドウを混ぜることでいろいろ言う評論家たちに対する挑戦状とも言うべき名前。ライチや金木犀の香りが食欲を誘う。ヴィオニエをもう一歩艶っぽくした感じ。南仏でギガルが造るコンドリューに近いニュアンス。素晴らしいワイン!

次いで赤ワインのトップバッターはオレゴンのエルクコーブ。ピノ・ノワールらしい柔らかい酸とふくよかな果実味があり、とっても女性的なワイン。まさの今夜の主賓の女性のイメージに近い。

ハーン今夜は10名超の宴会。ワインもいろいろ飲める。次はカリフォルニアはモントレーの『ハーン』のシラー。ハーン夫妻が丹精をこめて造るワイン。写真の通り、鶏のエチケットで有名なんだけど、スイス人のハーン夫妻の名前の「ハーン」がドイツ語で「雄鶏」の意味だかららしい。太陽の恵みをさんさんと浴びた熟したブドウから造られるシラー。南仏のシラーとは一線を画した味わい。濃厚なんだけどベタッとした感じではなく、どちらかと言うとかなり引き締まったボディー。ブルーベリー、ラズベリーなどの香りはするんだけど甘過ぎず果実味に流されずに芯がしっかりある素晴らしいワイン。

最後にもう1本、ソノマのジンファンデルを飲んだ。でも酔っぱらってて記憶が怪しい。たぶんレイヴェンスウッドだったように思うんだけどね。

と、彼女の卒業を祝しいろいろなワインを飲んだ。いつかきっとまた彼女と仕事が出来る日が来る事を祈り、この日飲んだワインを想い出しながら今このブログを書いている... そして彼女の記憶の中に、今夜のワインと僕たちの顔やキャラ、そして会社が残ることを祈ってる。

20080524-softball.jpg土曜日は子供の学校の父親たちのソフトボール大会に出てみた。ソフトボールなんて数十年ぶり。1試合目は皆が嫌がるホットコーナー、サードを守った。強烈な打球が飛び交い、2エラー。

対戦相手にはテレビで有名な元高校球児の弁護士がいた。バラエティー番組で横浜ベイスターズのエース・三浦投手からヒットも打ってる人。我がチームは彼を中心にバッチリと打たれた~ 特にこの方の強烈な打球が僕の守るサードを何度も襲う。う~ん、自分的には追い付いてるつもりでも、やっぱり体は動かない。何度も右に左に飛び込んてあちこち擦りむいて奮闘するが、哀しくもボールはグラブの下や先を通り抜けて外野へ抜けていく・・・ 大敗。

2試合目はフルイニング、なんと重労働なキャッチャーを担当した! 小学校の頃は野球気狂いで毎日草っパラで野球をしてたけど、さすがにキャッチャーは生まれて初めて。頑張ってトライはしてみたが、顔にキャッチャーマスクをするだけで、真正面は見えるけど下はよく見えない。ボールがショートバウンドしようものならまったく見えない。勘でグラブを指し出す。ほんと、キャッチャーって重労働。たぶん1試合で100回くらいの座ったり立ったりがある。

最終回、同点で迎えてワンアウト満塁でサードベースに僕。サードベースコーチから内野ゴロなら本塁突入と言われてて、ほんとにバッターがセカンドゴロを打った。打った瞬間にベースコーチから「GO!」と言われ、強烈にホームへスライディング! 夢中でよく覚えてないんだけど、どうやらキャッチャーを吹き飛ばしてホームインしたようで、劇的なサヨナラ勝ち! いや~、面白かったけど疲れた。

僕のチームはなんと、校長先生が入ってるチームで、なんかやっぱり気合いが入ってさ、結構みな真面目に頑張った。途中1イニング、校長先生がマウンドに立ち、僕とバッテリーを組んだ。50代半ばとは思うんだけど、今日僕が受けたピッチャーの中では一番球が速くて超ビックリ! この校長先生、赴任してから大改革をしてきた先生と聞いて子供も入学したんだけど、まさにそれを実感する明るさと情熱感。すごい人はいるもんだ。かなりの大物でした。事業を営む身として、僕も勉強になったし参考になった。人を魅き付ける力、人を引っ張る力というものを感じた。

そして終ってから、簡単な打ち上げが校内であった。ビールが出たんだけど、僕があまり好きでないアサヒスーパードライ。それも打ち上げ準備で30分くらい前からテーブルに置かれてぬるくなってる。でも、さすがにこれだけの運動の後。ぬるかろうがスーパードライだろうが、神の滴のように、湧き水のように、超美味しかった!!

シャトー・クロ・ダヴィオー
と、数十年ぶりにソフトボールして、それもフルイニング×2試合もして、体はボロボロ~ ヘロヘロになって帰宅した。今夜選んだワインは中々珍しいワイン。サンテミリオンで最高峰と言われるワイン『ル・パン』のオーナー、フランソワ・ティエポンがスーパーワインコンサルタント、ステファン・デュルノンクールとジョイントで立ち上げたワイン『シャトー・クロ・ダヴィオー』。ネットの記事では「ドリームワイン」などと書かれてた。裏面の写真、左がデュルノンクール、右がティエポン

 

ボルドー右岸のサンテミリオンなのでカベルネ・ソービニヨンではなく、メルロー主体。30%ほどカベルネ・フランが混ざってる。とってもスムースなワイン。ユーカリやミントなどの香りが穏やかにごく軽くするほかは、至って刺激性はなく柔らかいワイン。デキャンタージュしてみたけど、あまり変化はない。時間的にも変化は少なかった。でもこのワイン、2,800円で入手したんだけど、たぶんどんな食事でも合わせ易く、日本の食卓には高級過ぎるボルドー物よりいいかな。値ごろ感があるワイン。本家のル・パンは飲んだことがないけど、その主が造るワインを飲めて幸せ~ スポーツでヘロった体に優しい~~

前にも書いたけど、僕にはポルトガルの血が流れてる。ジーさんのジーさん、つまりは僕の4代上がポルトガル人とのハーフだったらしい。とどのつまり、僕には 1/32 のポルトガル人の血が流れてることになる。戸籍も途中まで調べたんだけどね.... 詳細はいま調査中(^J^)

曽々祖父:ハーフ(=1/2)
曽祖父 :1/4
祖父  :1/8
父   :1/16
僕   :1/32

ドン・マルティーニョ祖父の代は多人数の兄弟だったんだけど、昨秋、最後の生き残りの人が亡くなった。その人が死に際に「僕にはポルトガルの血が 1/8 流れてる」と言ったというもんで、それ以来、妙に気になり、ポルトガルに関するいろいろな書物を読んでる。

今日、買物に出たついでに立ち寄った街中のワインショップで何気なく売っていたポルトガルが気になって買ってみた。ポルトガルのワインと言えば食後酒に飲むポートワインとか、夏の暑い日にゴクゴク飲むような軽めの白ワイン『ヴィーニョ・ヴェルデ』、あるいはマテウスロゼなどが有名だけど、実はちゃんとフランスなどにも対抗出来るしっかりとした赤ワインも造ってる。

今日見つけたワインは『ドン・マルティーニョ』というワイン。何気なく買ったんだけど、家に帰ってよく見てみると5本の矢に包まれたRのマークが....

シャトー・ラフィット・ロートシルトの印お、そしてよくよくエチケットを見てみると、『DOMAINS BARONS DE ROTHSCHILD(LAFITE)』と書いてある! そう、このワインはボルドーの格付け第1位のシャトー・ラフィット・ロートシルトがポルトガルで造るワインだった!! いや~、ビックリ!

慌ててネットで調べてみると、ラフィット・ロートシルトがポルトガルの地で「キンタ・ド・カルモ」というワイナリーを創設していて、そのワイナリーのセカンドワインがこのワインらしい。テンプラニーリョにカベルネ・ソーヴィニヨンとシラーを少し混ぜているようだ。

ポルトガル ~大航海時代のルーツを探る~場所はアレンテージョ地方と言うポルトガル南部の地。紀元前のローマ帝国支配の頃より栄え、いまでもその当時の神殿も残っているという由緒ある地。いま僕は『ポルトガル ~大航海時代のルーツを探る~』という本を読んでるけど、まさに今日、『第四部 アレンテージョとアルガルヴェ』と題する章を読んでたところ。何とも奇遇だな~ ポルトガルワインのメインは本当はもっと北のドウロ河沿いの地域。この地はワイン造りでもあまり知られてない地域。なぜボルドーの名門ラフィット・ロートシルトはこの地を選んだのか?

今夜はすき焼きをした。最初は関西風に砂糖と醤油を肉の上から振り掛けるスタイルで。そして後半は関東風に割下を入れて煮込むような感じで食べた。ネットですき焼きとワインの相性をチェックすると、ソムリエ試験対策講座などをやってるサイトをはじめ複数のサイトで南仏やスペインのグルナッシュ、テンプラニーリョなどの南方系の凝縮感のあるブドウのワインと合わせるといい感じ~と書いてある。それもあって本日買ったばかりのこのポルトガルのワインを開けてみることになった。

このワインはテンプラニーリョがメインで、若干のフランス品種(カベルネ・ソーヴィニヨン、シラー)が混ぜられているらしい。味わいはかなりディープ。スペインはリオハのワインのような強さやスパイシーさもあるし、シラーは少ないはずなのになぜかオーストラリアのシラーズのような香りもする。太陽の恵みをさんさんと浴びた熟した果実の凝縮感があり、まさに南方のワイン。そして次第に重さを増してきて、最後には喉に引っ掛かるくらいの重み、凝縮感を醸し出した。素晴らしい!

自分のルーツを探る旅の途中で出会った素晴らしいワイン。記憶に残るワインだな~ このワイナリーのトップキュベとなる『キンタ・ド・カルモ』というワインもぜひ飲んだみたいもんだ。

そして益々ポルトガルに行ってみたい衝動が高まった.... 行ってみたい!

木曜日、子会社の社長とオレゴン・バー&グリルで飲んだ。この1年、子会社はすごく頑張ってきた。その”ご苦労さん会”。見た感じ『焼酎オヤジ』って感じのガテン顔なんだけど、僕の秘書が確認したらワインが好きと言う。
え~、??、と思いつつ、オレゴンへ。僕一人でこのガテン顔オヤジの対応は大変そうなのでもう一人、管理部の部長をお供に連れてった。

ドメーヌ・ドルーアン・アーサー今夜は彼&彼の会社の活躍に期待を込めたワインを開けた。フランス・ブルゴーニュの名門『ジョセフ・ドルーアン』。ブルゴーニュはワイン造りに最適な地なれど、土地は狭くこれ以上の拡大はない。4世代目となるロベール・ドルーアンは考えた。彼は1960年代から世界各地を回り、ブルゴーニュと似ている気候や土壌の地を探し求めた。そして行き着いたのがオレゴン。このオレゴンの地にドメーヌ・ドルーアン・オレゴンを創設し、愛娘のヴェロニク・ドルーアンを着任させた。

僕のブログで何度も紹介してきたドメーヌ・ドルーアン。今や本国の親を超えたと僕は思ってる。今夜は子会社の社長に、「子が親を超えてもいいんだよ! 親を超えてね!」と檄を飛ばしドルーアンを飲む。

最初は蛤を焼いたのに合わせ、白・シャルドネ『ドメーヌ・ドルーアン・アーサー』でスタート。ミネラルがたっぷりとしていてバターの香りがほのかにするブルゴーニュ・ムルソーのような感じ。まっとりと飲みたかったのですぐにクーラーから上げて卓上に出した。温度が上がるに連れ、よりミネラル感じが心地よくなってきた。造りの悪いシャルドネは温度が上がると妙に酸が目立つようになるけど、ドルーアンはさすが。温度が上がるほどに艶っぽくなる。満足な逸品。写真の右上に見える縦に赤い線は東京タワー。汐留の42階から東京タワーを眺めて飲むドルーアン。感動の極み。

ドルーアン・オレゴン ロレーヌ
続いて開けたのは、ヴェロニクの長女の名前を付けたドルーアン・オレゴンのトップキュベ『ピノ・ノワール ロレーヌ』。これは毎度ながら最高のピノ。ヴェロニク本人は「シャンボール・ミュジニーが理想的なピノ・ノアール」と語っており意識しているみたいだけど、僕はもっとヴォーヌ・ロマネなどの香りを感じる。ブルゴーニュの上質なワインに特有の鉄分や血、獣臭などがかすかに香り、最高のワイン。今夜のヴィンテージは2003年だったけど、自宅には2000年を木箱で1箱、持ってる。それほどこのロレーヌには入れ込んでいる。大好きなワイン。

そしてノンベーな我々3人は最後にもう1本。元ロックンローラーが米国ワシントン州で造る銘酒『K Vintners』のシラーを開けた。ヴィオニエは大好きでよく飲むんだけど、シラーは初めて。レストランの可愛い女性スタッフのお薦めもあり開けてみた。

K Vintners シラーう~ん、うなるような力強さと果実の凝縮感。ここまで2本、上品なドルーアンを飲んできたのとの対比としては最高! パワフル、かつ果実味という点では対極な繊細さも併せ持つ。1年の成果を労う宴だったんだけど、過去を喜んだり懐かしんでる場合じゃなく、今年もガンバレ~~、ってワインに言われてるような感じ。どこまでも深く強いワイン。でも喉を通過する際に果実である事を伝える凝縮された香りが鼻に上がってくる。素晴らしいシラーだな~ 南仏のシラーの銘酒『コート・ロティー』をもう少しボリュームを持たせたような感じかな。

と、気付けば3本のワインを飲み干し、幸せな夜を終えた。そして帰り道、今夜の主役の子会社の社長を電車に乗せた後、ウルトラノンベーな僕と管理部長は二人でワインバーに立ち寄ってしまった。あ~あ、もう十分に飲んできたじゃんか! なぜか足が行き付けのそのワインバーに向かっちゃったんだよね~ いい歳した中年二人が意味不明な行動~ そこで彼は南アフリカのワインを2杯、僕は南仏・ラングドックのワインを2杯飲んだ。体中にブドウのエキスを流し込んだ夜。ワインのある人生は楽しい。

さあ、明日も頑張ろう~~っと!