2012年12月 Archives
羽田空港国際線ターミナルは作りが最低!

出発階の1つ上の階にはいろいろな土産物屋があり、素敵な着物を着せた日本酒の瓶など売っているが液体は持ち込めずだし、江戸小路って名前だけは粋なレストラン街には、国際空港で日本の玄関口だって言うのに、鮨屋は何と、回転寿し!! おまけに1度入ってみたが回転寿司のくせに、軽く飲んで食事したら二人で1万円を超えた! 有り得ない!
そして、成田空港には出国後にレトロに赤酢を使う素敵な鮨屋『京辰』があったりして素晴らしいんだけど、羽田空港国際線ターミナルは出国後には、何と、ラーメンと蕎麦とカレーくらいしかないフードコートが1軒あるのみで、あとは無意味にブランドショップがたくさん。

誰がこんな企画をしたんだか。頭悪過ぎ!
で、いつもは出国前に江戸小路のラーメン屋とかでダッシュ飯をするんだけど、今回、珍しく1時間、時間があった。初めてのトライアルとして、この江戸小路にあるワインバー『Ciel et Terre/シエル・エ・テール』へ入ってみた! グッとハイボールからスタート。
そしたらさ、期待せずに入ったこの『Ciel et Terre/シエル・エ・テール』、何と、大当たりでした!

スタッフもしっかりとしていてワインにも詳しいし、お料理も美味かった。
あまりに素敵だったのでブログでご紹介!
付いてくれたスタッフはニュージーランドに10年くらい居たというワイン好きな若い女性。
お料理もハムのゼリー寄せ、オニオングラタンスープ、イベリコ豚のソテーと素敵な逸品が続く。
ワインもグラスでいろいろ凄いのがあったよ!

最初は、スペインの白ワイン。FCバルセロナのスター、イニエスタ選手が造るワインがお薦めだと言って出て来た! 『イニエスタ コラソン・ロコ ブランコ(Iniesta Corazon Loco Blanco)』というワイン、初めて飲むが美味い!
エチケットの真ん中が抜けていて、裏面には「La pasion va por dentro(情熱を内に秘めて)」という素敵なメッセージが現れる。何とも粋なワイン。
コラソン・ロコというワイナリー名自体も、”熱狂的な思い”という意味らしく、まさにFCバルセロナのスター選手にしてスペイン代表チームメンバーたるイニエスタ選手らしい素晴らしい命名。

ブドウは地場品種のベルデホが60%、それにソーヴィニヨンブラン 25%、ミュスカ 15%というセパージュ。
爽やかで、かつ旨味が詰まった素敵なワインです。
草原をそよぐ風の如き香りがする。
ハムのゼリー寄せとは素晴らしいマッチングでした。
そしてオニオングラタンスープには、オーストラリアのペンフォールド・ローソンズ・リトリートのシャルドネ。まっとりとしてシャルドネらしさがよく出た素敵なワイン。


最後のイベリコ豚のソテーはソースがキノコ系だったので、少し重めの赤ワインを選んだ。スタッフの素敵な女性に選んでもらったのは、ボジョレー・ヌーボーで有名なジョルジュ・デュブッフが監修し南仏ランドック/ルーションで造ったという『HOBNOB(ホブノブ) カベルネ・ソーヴィニヨン 2010』。
口の中でふくよかな広がりを持ち、タンニンの感じと骨格のしっかりとした深みのあるワイン。イベリコ豚にかけられたキノコ系のソースと素晴らしいマッチング。これを薦めてくれた彼女は偉い!
最後にこのお肉でもう1杯赤ワインを! オーストラリアのペンフォールド・ローソンズ・リトリートのシラーズ・カベルネです。これはいつ飲んでもスタンダードに美味しい。

今夜はまったく期待もせずに入ったダメダメな羽田空港国際線ターミナルにて、何とも素敵なワインバーを発見して驚嘆した夜です。
疲れる海外出張の前の束の間の安らぎを創ってくれた『Ciel et Terre/シエル・エ・テール』、最高!!
この歳になるまでクリスマスイブは誰かと過ごしてたと思う。親兄弟だったり、彼女だったり、友人たちだったり、家族・家庭だったり。
でも今年は故あってクリスマスイブもクリスマス当日も、一人で過ごしました。

そんな寂しんぼの僕にクリスマスチキンならぬそれっぽい形のクリスマスな鴨のコンフィを焼いて励ましてくれた人がいる。ありがたいことです。
今年はこの大きなクリスマスチキンのような鴨のコンフィでクリスマスイブな夜を過ごしました。
2012年は年初の足の大ケガからスタートし、車椅子で海外出張したり、人生初の松葉杖をついたり、外国企業に騙されたり、でもそこから逆転満塁ホームランの如くビジネスをリカバーしたり、でも最後の最後にプライベートでは撃沈な出来事も発生したし、ほんと、激動の大変な1年でした。
2013年はどういう年になるのかな〜
そんな事を振り返りながら素敵なクリスマスバージョンの鴨のコンフィを一人食する夜です。

年の瀬も迫る中、敬愛するダリオッシュのスーパートップキュヴェ、憧れのダリウスIIを飲みました! 輸入元のデプトプランイングさん提供@グレープチョイスです。
僕も1本持ってるけど、家庭の料理に合わせるのは難し過ぎて開ける機会がないまま長期保存になってる。
もうこの深さと艶、色気はたまらない。オーパスワンなど目じゃない。深いユーカリ香もいい感じ。
強いんだけど、でも動のワインと言うより静のワイン。
森の湖畔で紺碧の空を見上げながら飲みたいものです。

そして今夜はシェフの森さんに我がままを言って、このダリウスIIに合わせてオニオングラタンスープを創ってもらいました。素晴らしい逸品です。ぜひレギュラーメニューにして欲しいな〜
そして鴨のコンフィとダリウスIIも実に素敵な組み合せでした。
シメに特製カレーライスを食べました。
最初に開けたロバート・ヤングのシャルドネが少し残っていたので、ロバート・ヤングとカレーです。抜栓から時間が経ちまっとりとした艶が出て来たロバート・ヤングもこれは美味いね〜

いや〜、憧れのワイン、ダリウスIIを飲んだ素敵な夜です。
ちなみにダリウスとは、アケメネス朝ペルシアの王、ダレイオスの事です。ダリウスIIだからダレイオス2世を指すのかな?

帰路、大好きなカリフォルニアはメンドシーノのピノ・ノワール「ジラソーレ」と同じ名前のマンションを発見!
こりゃ驚きです。まさかジラソーレなんてマンションがあるとは。オーナーがワイン好き?
そして五反田で乗り換えようと思ってふと街を見ると、先日のソウルにはかなわないけど、中々のクリスマスなイルミネーション。

素敵な夜です。
P.S.
ダリオッシュと言えば、ワイナリーでしか売らないとかいうDuelも良かったな〜 LA在住の友人からいただきましたが、デプトプランニングさん、これも輸入して欲しいな〜

今年22回目のソウル、翌日の仕事に備え、前夜にソウルに入った。
ホテルに着いたらもう20時半を過ぎてたけど、それから大好きなイテウォン(梨泰院)のレストラン『La Cigale Montmartre』へと出掛けた。前回のLa Cigale Montmartreは夜中のバータイムだったので、食事をするのは1ヶ月半くらい前にスターリングを飲んだランチ以来。
友人二人に薦めたら、二人ともこのLa Cigale Montmartreをとても満喫したようです。ほんとに素敵なレストラン。
店の外にはライトが光るガラス細工の鹿かトナカイのようなオーギュメンとがあって素敵!
今夜のワインはなぜか気分はアルザス。お料理も考え、ブドウはゲヴュルツトラミネールにした。

ワインに合うよう、前菜はフォアグラのテリーヌ、そしてオニオングラタンスープとした。
以前にもここLa Cigale Montmartreで飲んだTRIMBACHのゲヴュルツトラミネールは複雑味があって、かつ広がりもあり、濃厚な食材にとってもよく合う。
フォアグラのコッテリとした感じやチーズがまっとり溶け込んでるオニオングラタンスープと素晴らしいペアリング。
そしてチーズやブラックオリーブがふんだんに入ったサラダ。これは毎度、実に健康的なもので美味い!


さ、メインですが、こんなにしょっちゅう来ているにも関わらず、La Cigale Montmartreの名物、ムール貝をこれまで食べてなかったので、今夜こそムール貝!!
バケツ一杯ほどあろうかというムール貝の山です。
回りの食卓を見てもみんなこの鍋ごと出て来るムール貝を食べてる。やはり我らも食べなければ!

ソースがトマトソース、クリームソース、オイル系などいくつかが選べる。
僕らはオーソドックスにトマトソースにしてみた。
出て来てみると、日本で言うところのパエリアなどに入ってるムール貝に比べると、ちょっと小ぶりなムール貝です。身も小さめ。

でもシンプルなトマトの味わいとワインはよく合う。
次回はクリームソースでトライしてみたいかな。
食後にチョコレートケーキをかじり、夜遅いイテウォンのLa Cigale Montmartreな夜は更けました。

さて、明日は予定がテンコ盛り。La Cigale Montmartreでのエナジーチャージで頑張ろう!


久しぶりに我が片腕の参謀とディナー。
ほんと、ここ数ヶ月忙しかったので、二人で飲むなんて何ヶ月ぶりだろうか〜
出掛けた先は、名門フレンチ『ミュージアム1999 ロアラブッシュ』がプロデュースする会社のすぐ近所のワインバー『サリーヴ』。
今日も打合せばかり続き、喉がカラカラ。まずはシャンパンだね!

シャルル・プジョワーズ(CHARLES POUGEOISE)で乾杯です。シャルドネだけを使ったブラン・ド・ ブラン。
見ての通りの素敵なシャンパン・メゾンです。
そしてシャルル・プジョワーズに合わせ、グリッシーニ、オリーブ、山芋のワイン漬けという小皿が登場!
疲れが癒される瞬間。


霧島豚のハム、そしてプロシュートをいただく。これらに合わせ、白ワインを2種類。
店主の佐野さんに選んでもらったのは、ニュージーランドで今話題のソーヴィニヨン・ブラン、インヴィーヴォ(INVIVO)。華やいだお洒落な香りが立ち上がる素敵なソーヴィニヨン・ブラン。
もう1つはスペインのパソ・デ・セニョランス(Pazo de Senorans)のアルバニーリョ。
アルバニーリョは本来は夏向きな爽快で青い感じのする涼しげなワインなんだけど、このパソ・デ・セニョランスは白桃やメロンなどの温かみのある果実味がしてこの時期に飲んでも実に美味い!

そして見ての通り、ドメーヌの建物も素敵!

二人でこの2種類を飲み分けました。こういうのもワインの楽しみ!
さ、そしてお料理はサリーヴ名物、ラクレット!
小さな鉄板の上でラクレットチーズを溶かしながらお野菜やソーセージを焼いて溶けたチーズに絡めて食べる。何とも美味い!

ここで赤ワイン。サリーヴには珍しく、カリフォルニア物がある。開けたのは、ジョエル・ゴット(JOEL GOTT)という聞いた事のないワイン。ブドウはカベルネ・ソーヴィニヨン。
実にエレガントでボルドー右岸系かのような素敵なワイン。そしてエチケットのど真ん中に「815」という赤いマーク。気になるね〜〜
帰ってからネットで調べてみました。まずはこのジョエル・ゴットのカベルネ・ソーヴィニヨン、もちろんメインはカベルネ・ソーヴィニヨンなんだけど、かなりの種類のブドウが混ざってる。
メルロー、カベルネ・フラン、マルベック、プティ・ヴェルド、そしてシラーです。これは珍しいセパージュ。こんなに複数を混ぜるのは珍しいね。

フワッと立ち上げる妖艶な香りが素晴らしいワイン。まさに”艶”のあるワイン。刺激性はまったくなく、口の中で広がる素敵な世界があるな。
このジョエル・ゴットは、まさにジョエル・ゴットという人とその奥様のサラ・ゴットの写真の二人でやってるところらしい。奥様のサラ・ゴットがワインメーカー。名門ジョセフ・フェルプスやクインテッサでワインメーカーをやってたとか。凄い経歴だね!
そして、ネットで調べてエチケット真ん中の「815」の意味が解った! ゴット夫妻の娘さんの誕生日だって!! 8月15日生まれってことだね。愛情たっぷりなワインです。味わいもまさにそんな感じ。

時間と共に深みが増し、バニラ香がぐっと下がってよりボルドー的な世界になってきた。素敵なワインです。
霧島豚のハム、プロシュート、そして溶けたラクレットチーズを絡ませて食べるソーセージなどにピッタリなワイン。
そしてもう1品、温野菜のスープ仕立てをもらった。これは本当に身体が洗い清められるかのような大好きな逸品。

そしてデザートには熟した柿と抹茶のアイス、そしてそれに合わせ、食後酒はウィリアムズ&ハンバートのシェリーのクリーム、そしてシチリアのデザートワイン『モルシ・ディ・ルーチェ(MORSI DI LUCE )』。
このモルシ・ディ・ルーチェ(MORSI DI LUCE )とは、『眩しい太陽の光』を意味するイタリア語だそうだ。まさにそんな琥珀な色をしてるね。
ブドウはズィビッボ(モスカート・ディ・アレッサンドリア) と書いてあったけど、まあマスカット系って事だろうね。

アプリコット、ハチミツ、熟した白桃などの香りのする素敵なデザートワインです。
製造者はシチリアの名産品、マルサラ酒の最大手メーカ、フローリオ社(Florio)。
今夜はサリーヴで実に素敵な夜を過ごしました。
お料理も健康的だし、ワインも素晴らしい。素敵な夜に乾杯!
しかしこの夜はこれでは終わらなかった....

もう十分に食べて飲んだはずの我ら、目黒に向かいました。グラッパが驚くほど揃ってるイタリアンがあるそうで、そこで食後のグラッパを飲もうという事になったんだよね〜 これだけ飲んでさらにグラッパに行くとは!
このお店、確かに凄い! もう驚嘆するばかり。ガラガラとワゴンに入った数十本のグラッパの数々。こんなに種類を置いてるお店は見た事ないな〜
最初の1杯目が驚かされる。何と、グラッパにもマグナム系の巨大なボトルがあるそうで、下の方に蛇口が付いてる!!

もうこりゃ飲んでみるしかないよね〜 美味かったです!
そしてそれから何と、、、5種類も飲んじゃいました〜 自分でも後から写真を見てビックリ! こんなにも飲んだのか〜 全6種類。こりゃ飲み過ぎでしょ〜

でもグラッパは胃薬と言いますが、ほんと、身体中の不純物が浄化されてリフレッシュされた気分。
今夜は僕を支えてくれてる素敵な参謀と実に素敵な夜を過ごしました。
素敵な夜に乾杯!

日曜日に出勤し、22時近くまで働いた後の夕飯。さて、どうする?
出掛けた先は、会社から徒歩5分の素敵なワインバー『サリーヴ』。名門フレンチ『ミュージアム1999 ロアラブッシュ』がプロデュースする素敵なお店。
今宵はリースリングからスタート。
身体の力が抜けて疲れた心がフッと和らぐ酸のきれいな癒し系なワイン。
アルザスじゃなく、ほんまもんのドイツのシュロスグート・ディールというドメーヌのリースリング。12世紀から続く中世の城、ブルク・ライアン城(Burg Layen)で造ってるとか。ま、お城というより中世の小屋みたいだけどね!

お通しの山芋のワイン漬けがまたいいね〜

続いては、霧島豚のハムとプロシュート。メロンと生ハムならぬ、熟した柿と生ハム。この肉の旨味と柿の甘みとリースリングな幸せ感はたまらない。


続いては、南仏ラングドック・ルーションのドメーヌ・デ・ゾム(Domaine Des Homs)のヴィオニエ。
ミネルヴォワ近郊のドメーヌらしい。ヴィオニエと言えば南仏でもローヌ地方コンドリューの名産。
ラングドック・ルーションでヴィオニエを造ってるとは驚き。
とても華やかで艶があり、かつベタ付かない素敵なヴィオニエです。美味い!
そして温野菜のスープ仕立てが出て来た。身体に良い味してる〜

合わせるワインは、ドメーヌ・ポティネ・アンポー(Domaine Potinet Ampeau)のシャルドネ。ムルソーで有名なドメーヌの造るスタンダード・キュヴェだけど、こりゃ美味い! それも1999年と、何と13年物。凄いな! 熟した感じの黄色が素敵。

そしてアサリのクリーム系のパスタを創ってもらった。合わせるワインは、ドメーヌ・テール・ドゥ・ヴェル(Domaine des terres de velle)のピノ。


このドメーヌ・デ・テール・ドゥ・ヴェルは2009年に設立された若いドメーヌで、設立した3人のうちの1人は元サントリーのハシモトさんという日本人らしい。
とてもエレガントで艶のあるピノ。クリーム系のパスタによく合う。
でもこのしっかりとしたパスタの骨格にはさらに芯の強いワインが必要! 選んでもらったのは、カリフォルニアの『ボニー・ドゥーン(BONNY DOON) シラー ル・プッスール(LE POUSSEUR)』。
しっかりとしたローヌ系のワイン。骨太いけど強過ぎないカリフォルニアっぽくない素敵なシラー。

最後に珍しい食後酒をいただきました。
アルゼンチンのドミニオ・デル・プラタの『スサーナ・バルボ・ヴィルトゥオーソ レイトハーヴェスト・マルベック』。
写真の女性醸造家、スサーナ・バルボ(Susana Balbo)さんが造ってるのでそのまま名前になってるらしい。
まったりとして時の流れが止まったかのようなレイトハーヴェスト。
素敵な食後酒です。

熟したモンドールとドライフルーツで楽しみました。
マルベックから造られたレイトハーヴェストを飲むのは初めてだけど、美味い!
それにしてもサリーヴ、これだけの数々の素敵なワインをグラスで出してるんだから、これは本当に凄い! 惚れるね〜
今夜は日曜日に働いてボロボロに疲れた身体と心をサリーヴで癒した素敵な夜です。

何ともエレガントなジンファンデルに出逢いました!
まだリリースされていないソノマのジンファンデル『BEEKEEPER』です。ロサンゼルスの友人から贈られた貴重なワイン。
これ、とてもジンファンデルとは思えない。さながらローヌ地方のコート・ロティのよう。
上質なシラーと間違えんばかりのこんな上品なジンファンデルなんてあるもんなんだね〜
唯一近いと言えば、ニコルスのジンファンデルかな〜 でもBEEKEEPERの方がもっと深い感じがする。

このBEEKEEPER、何とエチケットがロマネ・コンティに似てるとか言いがかりを付けられ、どうやら発売の際にはエチケットが変わるらしい。そんな似てるとは思えないけど、欧米人の感覚は不思議だな〜
このBEEKEEPERにお供するジャズが2枚。
1枚目は、フレッド・ハーシュ(Fred Herch)の『エヴァンスの肖像/Evanessence〜Tribute to Bill Evans
』。

フレッド・ハーシュがビル・エヴァンスにトリュビュートした作品。ビル・エヴァンス最晩年の伴侶たるベーシスト、マーク・ジョンソンが参加している。
ゲストにヴィブラフォンのゲーリー・バートン、ハーモニカのトゥーツ・シールマンを迎えた夜の静寂の中にキラリと輝く星の如き素敵な作品。
今夜のBEEKEEPERにエレガントさと落ち着きにピッタリとマリアージュする素敵なジャズ。

チック・コリアに見出されたスーパードラマー、デイブ・ウィックル、ベースにはマーク・ジョンソンが参加してる。激情迸る作品。「Blue Bossa」と「Caribe」にはぶっ飛んでしまう。
素敵なジンファンデルと素敵なジャズに酔った後は素敵な食後酒へ!

イタリアはピエモンテ州の素敵なグラッパ『MCMXLVII プリマジョイア』。瓶と色がきれいだよね〜
この『MCMXLVII プリマジョイア』、正確にはグラッパと、ワインを蒸留したブランデーと、そしてブドウの果実を潰してそのまま蒸留したディスティッラート・ディ・ウーヴァをブレンドしたものだそうで、もの凄く深い味わい。
専用のグラスが付いてるのがまた素敵。
今宵はBEEKEEPERのエレガントさにすっかりヤラれ、素敵なジャズと素敵な食後酒『MCMXLVII プリマジョイア』でシメる素敵な夜です。

今年21回目のソウル。
ほぼ月に2回な感じ。こりゃ凄いよね。
今年の仕事始めにはまさかこんな事になるとは思わなかった。
金浦空港着陸直前、空から見るソウル郊外の夜景は幻想的だね。

美し過ぎる。幻を見ているかのような光景。
空港から市内へ飛ばすタクシー。
ドライバーはまったく日本語も英語も解らず、黙々と運転する。
車内に聞こえる音と言えば隣りを追い越し過ぎる車のシャー〜と言う音だけ。
途中、左側に大きな漢川(ハンリバー)が見えて来た。

光る橋脚と前の車のテールランプ、川沿いに停泊する舟、対岸のビルの照明など、どれをとってもこの世の物とは思えないほどの幻想的光景にうっとりする。
ホテルに付けば、今回初めて泊まるこのホテル、小さいホテルだけどクリスマスなイルミネーションは素晴らしい!
実に素敵なホテルです。


深夜にホテルに着き、メールをまとめて30通くらい片付け、シメの寝酒にホテル最上階のバーに寄ってみた。
今回は深圳と違い、英語も通じたし、ボンド風のマティーニという意味も伝わった。
若い韓国人女性が懸命に創るボンド・マティーニ、実に旨かったです。
帰路の仁川国際空港のクリスマスなイルミネーションも素敵だったな〜
素敵なクリスマスな光景のソウルに乾杯!!


今夜はメルボルンから来客があった。メルボルンで大変お世話になった方です。
夜、出掛けた先は大好きなグレープチョイス。
久々のグレープチョイス、グラスワインが凄い! 特に白ワインが凄過る!
まずはオレゴンの名門、ベントン・レーンのピノ・グリージョ。
旨味がたっぷり詰まったお洒落という言葉が一番ぴったりする感じのワイン。
ほんと、旨い!!

そしてもう1杯、素敵な素敵な白ワインが開いてた。
これまた大好きなジラードのシャルドネ。
樽香は抑えめで、ムルソーのような高貴な香りと舌触り。
魅惑のシャルドネです。
そしてメインのワインは、先日のグラジアーノのイベントで飲んだグラジアーノのプティ・シラー。
先日のパーティーでも旨いと思ったけど、今夜じっくり飲んで本当に旨いと実感した。

深みと適度な重みと清涼感のあるハーブ香、どれをとっても妖艶にして倒れそうなほどに素敵でお洒落なワイン。
そしてシメには、またまたグラジアーノ登場!
先日初めて飲んで感動したグラジアーノのレイトハーヴェストがもうグレープチョイスに入ってた!!
まっとりとしたグラジアーノのレイトハーヴェストで今夜を締めくくりました。
今夜は先日のグラジアーノさんとの2日間の残像が鮮やかに蘇る夜だな〜
グラジアーノ&グレープチョイス、最高です!!


久々にナカイ・ヴィンヤードの中井章恵さんと再開しました。今回の帰国での何回目かのワインメーカーズディナーです。
会場は、三軒茶屋の『凛』というお野菜を中心に据えたイタリアンなお店。世田谷区内で採れた野菜を積極的に用いていて、メニューにも「せたがや野菜の・・・」といったメニューがある。
僕は来る前、ちょっと考えた。中井さんって、メルローの人。そう、こだわりのメルローが超有名。でもメルローしか造ってなかったとしたら、今夜はバーティカルテイスティングかな?、って。

でも開けてビックリ玉手箱。中井さん、ソーヴィニヨン・ブランも造ってるし、シャルドネも造ってるんだって!
さらには、ブドウを供給しているリヴァーロードのピノまで出て来た。恐れ入りました!
お料理が凄い!
ワイン1種類に1品ずつお料理を合わせてきた。シェフの意気込みが凄い!

まずはソーヴィニヨン・ブランに合わせ、日本では珍しい野菜、ビーツを使ったビートルートの葛豆腐イタリア産キャビアと山葵添え、キノコと柚子が入った素敵な茶碗蒸し、鯛のムース詰めた梅干しの天婦羅。
いや〜、前菜からもう恐れ入りました〜、って感じです。
常温近くで妖艶な姿を見せる中井さんのソーヴィニヨン・ブランとビートツートの葛豆腐など、最高! キャビアと山葵が乗ってるのがまた凄いね! そして茶碗蒸しもスムーズで出汁味も穏やかで素敵な逸品〜
続いては、シャルドネに合わせ、有機豆腐の味噌漬け、茗荷、スモークサーモンと柿の黄身酢和えシャルドネの香り、カツオとトフュフ、凛名物「せたがやそだち」野菜のクリーミーバーニャカウダ。

キレとコクのあるシャルドネにお料理がピッタリ寄り添い、実に素敵なマリアージュ。

リヴァーロードのピノには、銀だらのブルーチーズ西京味噌焼きを。隣りにあるのは自家製のレーズンパン。


ブルーチーズと西京味噌焼きの塩加減と甘みが妖艶な女性を想わせるリヴァーロードにピッタリ。
何とも素敵な組み合せです。
最後は中井さんの看板、メルローに合わせ、和牛のスモーク。
確か中井メルロー自体をソースに使ったとか言ってたように思う。

いや〜、実に素敵なワインとお料理のペアリングディナーです。
シメに凛名物のトマトの日の丸土鍋ご飯が出ました。これも自然の恵みな味わいで素敵。
デザートは、ほうじ茶のパンナコッタ黒蜜かけ、そして焼き立てのブラウニー。

これ、出来ればデザートワインが欲しかったな〜 中井さんにはレイトハーヴェストをぜひ造ってとお願いしておきました。
彼もその気はあるようで、ブドウを冷凍させてアイスワインっぽくするための専用の冷蔵庫を買ったとか。来年辺り造るかもね〜

最後にシェフが出て来てご挨拶をし、楽しいパーティーは開きました。シェフはちょっと前までオーストラリアに居たそうです。和と洋がうまく組み合わされた素敵なお料理の数々にほんと、感動です。
そして、中井さんは70歳を超えたとは思えないエネルギッシュなトーンでずっとワイン造りに懸ける想いを語り続けてた。素敵な方ですね〜
今夜はとっても素敵な中井さんを囲む夜でした。中井さん&凛、最高!

PS.
ノンベーな僕らは、ちょっとまだ飲み足らず、マルグリット・マリーに移動し、入荷したばかりという蔵直の『ザ・プリズナー(The Prisoner)』を飲んでしまいました!
これまた中井さんとは違う世界の違うトーンのワインとして、実に旨い!
最後の最後にザ・プリズナーにもう一度心をヤラレました〜
素敵な夜です!

タスマニア島のワイン、アプスレイ・ゴージュ(Apsley Gorge)というのを飲みました。10月にメルボルンへ行った際、イタリア人街の高級ワインショップで店員さんのお薦めで買い求めて来たもの。
実にトラディショナルなブルゴーニュスタイルなピノです。
冷涼な地から生まれたであろう鉄分、大地の香り、血や獣臭など、ピノの妖艶さを余す事なく描き切っている素敵なワイン。
このアプスレイ・ゴージュ(Apsley Gorge)は、クイーンズランド州出身の若い建築家、ブライアン・フランクリン(Brian Franklin)が立ち上げたワイナリー。

学校を出た後は、なぜかこのタスマニア島でアワビ採りの潜水夫をやってたらしい。突然変異なワインメーカーへの道。
タスマニア島のワイン、実に神秘的です!

今年20回目の韓国・ソウルで感動的な体験をした。
韓国側のCEOとは今年1年、お互いに本当にいろいろ苦労しながら仕事を進めてきた。お互いに会社を背負う身として、譲れないこともあるし、でもいっしょに進めないとならない事もたくさんある。
心から腹を割って議論を尽くし、ここまで来た。成果が出るまであと一歩。
そんな僕らの関係の中で、僕の今年の渡韓20回を記念し、宴会をしてもらった。その席上での出来事です。

最初は韓国の焼酎、いわゆるソジュを飲んでた。
少し甘みのある韓国の伝統的な焼酎。
メーカ名が読めないけど、1924年から続いている老舗らしい。
エチケットに1924年と書かれてる。
そして途中で、2005年のAPEC(Asia-Pacific Economic Cooperation アジア太平洋経済協力)の韓国開催時の晩餐会に興じられたという山ブドウのワインが出された。
少し甘みがあるけど、味わい深く美味しい。
これらを飲んでいたら、相手のCEOが突然ビールをオーダーした。

ソジュと山ブドウのワインは小さなオチョコのようなグラスで飲んでたんだけど、ビールグラスにまずはワインを入れた小さなグラスを沈め、続いてソジュを入れたグラスを沈め、その上からビールを流し込んだ。
何をし出すのか、ドキドキしながら見守ってた。
出来上がったのは、下が赤く上がビール色した素敵なカクテル。
飲むと最初はビールの苦味があり、次第に下の方から甘い艶っぽい香りと味わいが出て来る。

これを表し、そのCEOはこの飲み物を「Sweet after bitters」と命名する!、と言った。
お互いに今年は大変な苦労をし、どんでもない苦汁をなめ、そんな中でここまで来たという気持ちを素直に表したカクテル。
「苦い事の後には必ず甘く素敵な事が来るんだよ!」と何度も語る彼は素敵だ。
彼が飲んだ後、僕にも同じ物を作ってくれ、これを飲んだ。

何とも感動的で涙が出そうになるほどのシーン。
まるで映画の中のワンシーンかのよう。

年明けから数え20回の渡韓の中で、ようやく仕事が1つの形になってきた。
彼の感動、僕の感動、それぞれに深い想いがある。
二人して本当に素敵な酒を酌み交わした夜です。

昨夜に続いてグラジアーノさんと過ごす夜です。今夜はオフィシャルなワインパーティー。会場は麻布十番のホワイト・スモーク。
このホワイト・スモークは何でもスモークしちゃう、迫力満点な肉々しい感じなレストラン。レーズンですらスモークしてあった(笑)
今夜もほら、こんなに肉々しいでしょ〜〜


ワインはセント・グレゴリーのピノ・ブランからスタート。
複雑味と潜在的なパワーがあり、スモークした肉たちにまったく負けない押し出しがある。
これ、常温で飲むとまったく違う顔を見せるな。
最初っから猛烈に突っ走る感じにグラジアーノです。

続いては、モンテ・ヴェルペ(MONTE VOLPE)のサンジョベーゼの、ここまでは昨夜も飲んだけど、初めて飲むロゼです! まさかグラジアーノがロゼを造っているとは!
その味わいがまた心を魅了する。甘みはないんだけど、甘い誘惑香がするんだよね〜〜
チェリー、クランベリーなどの赤い系の果実の香りがする。これまた、軽めなのになぜかボリュームのあるお肉によく合う。不思議だね〜
色合いが実に美しい。常温近くまで温度が上がると、最後は本当に妖艶な姿を見せてきた。そう、この写真の左奥にチラッと見える女性のような妖艶さ!(^_^)
恐るべし、グラジアーノ!!

次は、エノトリア(ENOTRIA)というシリーズの、何とブドウはドルチェット!
ドルチェットはイタリアの北部の名穣地、ピエモンテ州の特産。でもグラジアーノさん本人がピエモンテのドルチェットより自分のドルチェットの方が絶対に旨い!、と言い切ってたけど、本当に深いドルチェットです。
すみれ色のカラーの中に深く沈み込むかのような底知れぬ旨味成分。このワインも時間&温度と共に容姿を変えて行く。

これはグラジアーノのワイン造りの特徴なのかな? どのワインもかなり変化する。どれも常温に近付くにつれ、一度触れてしまったら罠に陥ってしまいそうな妖艶な女性な感じを演じるんだよね〜 こりゃハマっちゃう。
次は今夜初のグラジアーノ・ブランドから、プティ・シラー。彼はいくつもブランドを持ってるからね。
このプティ・シラーは2006年なんだけど、なんと36ヶ月樽熟成だって! 36ヶ月とは、カリフォルニアではかなり珍しい。

深いインクのような深い紫色をしたワイン。香りはアロマたっぷりでこれまた妖艶な絵姿。
ブラックベリー、黒トリュフ、モカ、チョコ、ちょっとタバコ、そんないろいろな大人の香りが入り交じった複雑味のある大人のワイン。
このワインは30代以上限定な感じ。それほどにも大人の社交界に相応しいエレガントなワイン。

日本ではプティ・シラーは今一つマイナーな感じだけどれど、僕は仕事でプティ・シラーの里と言われるサンタバーバラ近郊のサンルイス・オビスポに行って一晩中ワインを飲み歩いたことがあるけど(計5軒をはしご!)、サンルイス・オビスポ産に比べても、グラジアーノのプティ・シラーはとってもエレガントなワイン。
そして最後の1本は、今年の新年仕事始めの日に飲んだワイン、コロ・メンドシーノです! 8人のメンドシーノを代表するワインメーカーが集結したプロジェクトワイン。
ジンファンデルを中心にプティ・シラー、サンジョベーゼなどが入ってる。

こちらはブドウのセパージュとはちょっと違ってイタリアというより南仏系の雰囲気を漂わせてる。
年明けに飲んだ時にはイタリアらしいサンジョベーゼの香りを味わった記憶があるんだけど、今夜のコロ・メンドシーノは、南仏ローヌ地方のコート・ロティやエルミタージュのシラーのような味わい。
引き締まっていてパワフルで、でも繊細でシルキーな舌触り。

さらに、最後の最後、何とデザートワインが出て来た! グラジアーノにデザートワインがあるとは知らなかったな〜
シュナン・ブランを使ったレイト・ハーヴェスト。フランス・ロワール地方でシュナン・ブランを使ったデザートワインがあったと思うけど、まさにニューワールドっぽくないレガシーな世界、伝統的なデザートワインの味わいがする。
美しい女神が突然降臨したかのような衝撃を受けた。神の恵みかのようなデザートワインです。
最後のこのデザートワインで完全に心ヤラレてしまいました〜

今夜のワインはどれもバラエティーに飛んでいてグラジアーノの魅力満点! とっても華があるし、艶がある。白でも赤でもロゼでも、どれもそういう傾向がある。これがグラジアーノさんの持ち味なのかな。
そしてそれから僕らノンベーはグラジアーノさんを連れて二次会です。
最初に顔を出したのは、会場近くのラ・フェーヴ。ここでグラジアーノさんのワインを1本、開けさせてもらいました。確かジンファンデルかプティ・シラー。赤のラベルです。

そしてホテルに送り届けるつもりがもう1軒、寄っちゃいました〜〜
寄った先は、広尾のグレープチョイス。突然のグラジアーノの登場にお店もビックリ! 写真は左からグラジアーノさん、デプトプランイングの長尾さん、グレープチョイスの河田さんです。

エノトリア(ENOTORIA)のバルベーラを開けました。って、いったい何本開けてるんだかね〜〜
酔ってて半分記憶が怪しいけど、写真を見ると、ホワイト・スモークで散々食べたはずなのに、バルベーラに合わせイタリアっぽい感じでトマトソースのパスタを食べてる!
何ともノンベーだし、そしてよく食べるね〜
シメにグレープチョイス自慢のデザート酒の数々を並べていだき、満喫しました。

昨夜に続き、今宵はグラジアーノさんとまたまたディープに飲んだ素敵な夜です。
グラジアーノさんの人柄にも魅かれるし、グラジアーノのワインにすっかりメロメロにされた2日間でした。
グラジアーノさん&彼の創るワイン、最高!!

カリフォルニアはメンドシーノの大好きな造り手、グラジアーノさんとお会いできた! 嬉しいな! それも2日に渡りお会いできた。
そもそも今年は新年の仕事始めの夜、グラジアーノのコロ・メンドシーノを飲むところからスタートしたんだよね〜

さて、初日はプライベートに飲みました。
場所は渋谷のチーアズ。デプトプランニングのお二人といっしょ。
まずは2009年のモンテ・ヴォルペ(MONTE VOLPE)のピノ・グリージョをいただく。
風の香り、草の香り、木々の芽生えを感じさせる爽快さ、そして温度の上昇と共に立ち上がって来る妖艶な感じと、2つの姿を味わうことができた。

とっても旨味のあるピノ・グリージョ。
間違ってもキンキンに冷やしてガブッて飲んでは行けないワイン。よ〜く味わって飲みたいワインです。
彼は夕飯後の2軒目、僕はまだ夕飯を食べてなかったので、野菜のバーニャカウダでこのピノ・グリージョをいただきました。
続いてもう1杯白ワインを。
いただいたのは、2009年のソーヴィニヨン・ブラン。こちらも旨味たっぷりの素敵なソーヴィニヨン・ブラン。

ここで僕の夕飯、鴨のコンフィが出て来たんだけど、何と、鴨でも行けちゃうくらいの旨味と深み。
鴨のコンフィでソーヴィニヨン・ブランを飲むのは初めての経験だけど、素晴らしいマッチング。
鴨の旨味を引っ張り出すかのようなグラジアーノのソーヴィニヨン・ブラン。常温近い温度もいいのかもしれない。
素敵過ぎる!


ここでようやく赤ワインへと進む。
いただいたのは、2007年、5年熟成のジンファンデル。
実にまろやかでレーズン臭さのない上品なジンファンデル。
ともするとカリフォルニアのジンファンデルはレーズンな感じ、イタリアで言うところのブドウを陰干ししたアマローネのような感じのものが多いんだけど、とってもエレガントな仕上がり。

このグラジアーノのジンファンデルなら、カリフォルニアワインを嫌いなフランス一辺倒の方でも喜んでいただけると思う。
ここでグラジアーノさん、もうたっぷり食事をしてきたはずなんだけど、パスタを食べると言い出した。
ワインに合わせ、素敵なトマトソースなパスタを作っていただきました。

このパスタに合わせるかのように、最後にシメはモンテ・ヴォルペ(MONTE VOLPE)のサンジョベーゼです。こちらも2007年と5年熟成。
実は僕はサンジョベーゼ特有の酸がどうもあまり好きになれず、イタリアワイン自体は飲むけど、トスカーナのワインはあまり積極的には飲まないんだよね。
でもこのグラジアーノが創るサンジョベーゼは酸がきれいだし、何より旨いが詰まってる。ブドウが太陽の恵みを受け、そして自然の地中の水分を吸って育ったということが実感できるような大地の味わいがするサンジョベーゼ。
僕はこのモンテ・ヴェルペというシリーズは初めて飲んだけど、実に素敵でお洒落なサンジョベーゼです。


今夜はグラジアーノさんととっても楽しい時間を過ごしました。
明るくってとっても素敵なグラジアーノさんの魅力にヤラレる夜です。
グラジアーノさん&彼の創るワイン、最高!!
今日は珍しくワインでもジャズでもない話題です。

僕は1988年4月、東京は下目黒で起業した。酒屋の2階です。
今日は偶然にもその建物の前を通った。1階が酒屋と不動産屋(今は酒屋と床屋)、2階が貸しオフィス、3階から上が賃貸のマンションになってる『サンパレス目黒』というビル。大家さんは1階の酒屋さん。そのビルの202号室で当社はスタートした。

何とも懐かしいね〜 僕が弱冠25歳の時の出来事です。
そう考えるとずいぶん歳取っちゃったな〜
そして目黒の駅前には超レトロな立喰そば『田舎』がある。
創業当時、本当にお金がなかったから、よくここでランチをした。
今でもほとんどのメニューが300円台というとても信じられない価格。

ここの名物は『アジ天そば』。
そう、大判なアジの天婦羅が乗ってるお蕎麦。丼からはみ出そうな大きさがいいね〜
店でもこのアジ天そばが売りとは認識してるらしく、外にはこんな宣伝も。
で、店構えとこの宣伝を見ちゃったら、そりゃ食べるしかないよね〜

アジ天そば、食べました。懐かしい味です。旨かった〜〜
創業の地『サンパレス目黒』を眺め、創業時によく食べてた立喰そば『田舎』で名物アジ天そばを食べ、ともすれば萎えそうな気持ちをリフレッシュし、そして今一度、創業の頃の想いを振り返り、気持ちを新たに明日への戦いに視線を向ける夕暮れ時です。

前週に続きソウルの街中は本当にクリスマスなイルミネーションが素敵です。
いつも泊まるのは、江南(ガンナン)と言う日本で言う東京ビックサイトのような展示会場そばの地域。そう、あの「おっぱんガンナンスタイル!」ってYouTubeが全米で大ヒットしたあのガンナンです。
で、その江南地域がイベントのせいかホテルがまったく取れず、今回は世界中の大使館が集まることでお洒落な店が集う24時間眠らない街、イテウォン(梨泰院)にホテルを取った。
そのイテウォン(梨泰院)の中でも街のど真ん中、駅のすぐ上にある老舗、ハミルトンホテルに泊まったんだけど、ホテルの車寄せのクリスマス・イルミネーションが何と美しい事か。

この世の物とは思えないほどの美しさ。
着いた夜はもう24時近くだったので、この素敵なイルミネーションを眺めるだけでした。
翌日は地場パートナーと会食し、ホテルに戻り24時近くまで仕事を片付け、それから寝酒を飲みに外へ出ました。
そしたら、昨夜のホテルの車寄せのところのイルミネーションが通りに沿ってさらに美しいことを発見!

ほんと、ソウルのクリスマスな装いは美しい。日本のバブル期のようだな〜


で、出掛けた先は、大好きなカジュアルフレンチ『La Cigale Montmartre』。夜22時以降はバータイームになってるらしく、前から気になってた。
今夜はマティーニさ!
ボンド・マティーニをねだってみたが、ウォッカを持ってないとのことで、断念。やむなくスタンダードなドライ・マティーニを創ってもらった。

出て来たのはこの通り、中々のしっかりとした威風堂々としたマティーニ。
味わいも骨格がしっかりとした旨味とジンらしい強さを併せ持つ実に素敵なマティーニ。
最後に一杯、チリの「MAYU RESERVA ESPECIAL SYRAH」という濃い目なワインを飲んでLa Cigale Montmartreを後にしました。
気温0度の中、ホテルから出るかどうか迷ったけど、でも大好きなLa Cigale Montmartreのバーとしての違う一面を見れたので楽しかった。

今年19回目のソウルです。
本当にここまで韓国とビジネスを深くやる事になるとは、お正月の段階では想いもしなかった。
世の中って不思議な事があるもんです。
そして短期間にここまで信頼関係を築けた韓国のパートナーの会社と、そして彼らとの橋渡しを頑張った我が社のエースなお嬢さんに感謝だな〜

今夜は大好きなテナー・サックス奏者、マイケル・ブレッカーの遺作をディープに聴く夜です。
マイケル・ブレッカーは僕の制作したアルバム『湊孝夫/I'm Glad There Is You』にも出てくれた敬愛する兄ランディー・ブレッカーとブレッカー・ブラザーズで一世を風靡した後、ソロとしても大成功した人。通算13回のグラミー賞受賞は凄いよね! でもその最後の1回は死後に発表になったという実は哀しい受賞。

最後のアルバムは『聖地への旅
』と言う意味深なタイトル。
2006年8月、抗がん剤の治療で大変な中、全曲マイケル・ブレッカーのオリジナル曲で吹き込まれてる。
2007年1月13日、死去。亡くなる2週間前(=2006年の年末)までこの最後のアルバムのレコーディングや編集を続けており、ようやく完成したところで力尽きたという、本当に本当の最後の力を振り絞った遺作。
涙無くして聴けない。

メンバーもマイケル・ブレッカーと所縁のある面々が参画。
パット・メセニー(g)、ハービー・ハンコック(p)、ブラッド・メルドー(p)、ジョン・パティトゥッチ(b)、ジャック・ディジョネット(ds)という豪華なメンバー。
この深い遺作を聴くお供はワインじゃなく、もっともっと深い飲み物が必要。


まずはリンゴのブランデー、カルバドス。
そしてシメはブドウの花びらを漬け込んだジン、『ジ・ヴァン・ジン』。
そしてシメのシメは、この両者を混ぜたハーフ&ハーフ。

どこまでも深いリンゴの実が詰まってるカルバドス、どこまでも深く深淵なる香りがするジ・ヴァン・ジン。
その両者が相まって素敵で妖艶な香りを創り出す。
マイケル・ブレッカー、安らかに。この遺作は最高の芸術品です!