80年代のフュージョンで古き良き時代を想う夜
久しぶりのナイショのバー No.2。今夜は80年代のフュージョンで古き良き時代を想う夜です。

暑くなってきたので、ワインはゲヴュルツトラミネールを所望! でも本家アルザスやカリフォルニア物はなかったので、チリのコノスルを。
少しだけでベタ付き感があるけど、中々爽快なゲヴュルツトラミネール。そんなにキンキンに冷やさないでも旨味が味わえて中々の出来映え。
以前、本家ナイショのバーで飲んだスペイン南西部、バレンシアのゲヴュルツトラミネール、「カサ・ベナサル(CASA BENASAL)」の華やかさに似てるな〜

そしてバーの空間に初夏を呼ぶゲヴュルツトラミネールの香りが浜風のように漂う中、流れるジャズは1980年の大ヒット、グローヴァー・ワイントン Jr.の『ワインライト
』。
ビル・ウィザースのボーカルをフューチャーした「Just The Two Of Us(邦題:クリスタルな恋人たち)」で大ブレークしたアルバム。この頃、スキー場に行くといつもこの曲が流れてた記憶がある。
でも甘いトーンに対し、演奏しているミュージシャンはバリバリ系!
ギターにエリック・ゲイル、エレピ(フェンダー・ローズ)にリチャード・ティーという当時流行に流行ったフュージョングループ「スタッフ」の両雄が参加。

ベースもフュージョン界の大物マーカス・ミラー、ドラムスも大物スティーヴ・ガッドという何とも贅沢な布陣。
ちなみに同じ1980年、ビル・ウィザースはクルーセイダーズの『ラプソディー&ブルース
』の中でも「ソウル・シャドウズ (Soul Shadows) 」のヴォーカルで大きな話題をさらった。

そしてもう1枚、懐かしいフュージョンを!
1984年のヒット作、敬愛するデイブ・グルーシンの『ナイト・ラインズ
』。
まだ日本では『24
』のような米国ドラマが流行る前なので皆さん知らないと思うけど、ボストンの病院を舞台とした医師たちの繰り広げるヒューマンドラマ『セント・エルスホエア(St. Elsewhere)
』のテーマ曲が入ってる。

でも1982年から1988年まで6年続くヒットしたドラマで、その後のERなどの医療ドラマに大きな影響を与えたと英文のページに出てた。
また、80年代フュージョン最高の曲とも言われたボサ・バロックなど、もう落涙ものの至極の曲が詰まった作品です。このボサ・バロック、上記のリンクからぜひぜひ聴いてみて下さい。泣ける曲です。

このデイブ・グルーシンのナイト・ラインズに合わせるワインは、大好きなナーリーヘッドのピノ!
ナーリーヘッドはジンファンデルが有名だけど、このピノも素晴らしい。”華やかな社交界のダンス”というイメージ。ナポレオン失脚後の1814年のウィーン会議を舞台にした映画「会議は踊る
」を想い出すのは僕だけか?
旨味が詰まったギュッとした深い味わい。それでいて濃過ぎない。妖艶でいてかわし方もこなれたお洒落なレディーな世界。
今夜はコノスルのゲヴュルツトラミネールとワインライト、ナーリーヘッドのピノとデイブ・グルーシンのナイト・ラインズで古き良きバルブな時代だった80年代を想い起こす深い夜です...
僕にとっての80年代は1980年の大学入学から始まり半分プロのミュージシャンとして活動し、そしてミュージシャンを諦めて1985年の最初の会社の立ち上げ、そして1988年の今の会社の設立と、まさに怒濤のごとき流れの中、グローヴァー・ワイントン Jr.やデイブ・グルーシンの音楽と共に駆け抜けた慌ただしく駆け抜けた時代です。懐かしくもあり辛くもあり、何とも深い80年代です。
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