ローゼンタールとベレバーレとピーター・アースキンな夜

皆さん、マリブ(Malibu)ってワインの産地、知ってますか?
僕は初めて聞く場所。米国のワインの資格、CSW(Certified Specialist of Wine)を持ってるんだけど、その試験でも出た記憶のない場所。

GoogleMapで見てみると、ロサンゼルスの郊外、サンタモニカから海沿いに西へ40Kmくらい走ったところ辺り。わずか340haの小さな地域。
ここにローゼンタール・エステート(Rosenthal)という小さなワイナリーがある。日本には未輸入。そのローゼンタールのプティ・ヴェルドをLA在住の友人からもらった。
そもそもプティ・ヴェルド 100%のワインは世界的に見ても珍しい。ボルドーでは完全に補助品種。カベルネ・ソーヴィニヨンに少しだけ混ぜる程度。

カリフォルニアでは、僕の大好きなヴィアデアの"V"というシリーズが、まさにプティ・ヴェルドにフォーカスしたワインで、だから名前もVerdotの"V"。
でもこのヴィアデアの"V"ですら、プティ・ヴェルド 100%ではない。
このローゼンタール、とても静かなる深みのあるワイン。重たいわけじゃないけど、喉の奥を通過する際にしっかりとした骨格を感じる。

ハーブ香は穏やかで、美しい出来映え。
素性のよく解らないどこか影のある女性、艶気があり過ぎるわけではなく、でもどこか魅かれるものがある女性、そんな感じか!?
ぜひ日本にも正規に入って来て欲しいものです。

大好きなランディー・ブレッカーやマーク・ジョンソンが参加してる素敵な作品。
ランディー・ブレッカーとジョー・ロヴァーノの2管が圧巻。
ピーター・アースキンがお母さん、Lois Clark Erskineに捧げたアルバムです。
上記のAmazonじゃ試聴出来ないけど、このリンクで試聴出来ます。
このCDジャケット内面に描かれたピーター・アースキンのお母さん、きれいで上品な女性ですね〜
ローゼンタールの素敵なプティ・ヴェルドとピーター・アースキンの素敵なジャズ酔ったシメは、大好きなウイスキー、ミッシェル・クーブレイのベレバーレ。
ミッシェル・クーブレイはブルゴーニュの地でワインの醸造組合の長も務めたこともある長老なれど、ここ数十年はウィスキーに命をかけている。

英国・スコットランドでウィスキーを醸造するんだけど、法定の熟成期間を満たす前にフランス・ブルゴーニュの地に運び込み、シェリー樽で長期熟成に入る。
その作品群とでも言うべき芸術的なウイスキーの中で、絶滅に瀕した伝説のベレ麦から造られたのが、この『ベレバーレ (Bere Barley)』。
最初はそのままストレートで、その後、少し加水してトワイスアップで味わった。
この深みにハマったら抜けられない....
今夜はローゼンタールとピーター・アースキンとミッシェル・クーブレイに幸せに酔う夜です。
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