2011年12月 Archives
年末、年の瀬も最後の最後、ナイショのバーな夜。

いや〜、今年は本当に年の瀬も終わりの終わりまで、実に忙しかったな〜
さて、最初のハイボールは森浦君に「ヘロヘロな体をいたわるハイボール!」とリクエストしたら、出て来たのは、大好きなスプリングバンクの1994年、Aged 14年物。
でもエチケットがなぜかギリシャ語で書かれている。なぜ??
う〜ん、美味い!

「Cask type - rum barrel」と書かれてるので、ラム酒の樽を使ってるんだね〜
大好きなウイスキーの街、キャンベルタウン特有の旨味にラム樽の風味が合わさり、実に素敵なハイボールになった。最高!

流れるジャズはこれまた僕に取っては初物、南アフリカ出身の新進ヴォーカリスト、トゥトゥ・プオーネ(TUTU PUOANE)という人の『ソング
』というアルバム。
一本グッと芯が通った声、かつちょっと潤いのあるトーンが夜のバーにピッタリ。静かに、そして深く夜の闇を描いて行く。試聴はこちらで!

見ての通りのアフリカンな雰囲気で、歌声はエネルギッシュ。
プロシュートと野菜のグリルが来た!
スプリングバンクといい感じ。
さて、次のウイスキー。
今度はローランド、リンリスゴー(Linlithgow)23年という初物。

60度もあるのに物腰が柔らかい。
気になったウイスキーなので、ネットで見てみるとこれまた気になる情報が!
首都エジンバラから西へ20Km、そこにリンリスゴーという街はある。
このリンリスゴーとは、古語(ブリトル語)で「湿地の中の湖」という意味だそうだ。

5歳でフランスに嫁ぎ、未亡人となってイギリスに戻るとエリザベス1世に幽閉され、最後は暗殺計画に加担した罪で処刑された悲劇の女王、メアリー・スチュアート(1542年12月8日 - 1587年2月8日、在位 1542年12月14日 - 1567年7月24日)が生まれた城、リンリスゴー城もLinlithgow Palaceとしてまだ街には写真の通り、残っている。
蒸留所のあった場所は12世紀にはハンセン病患者の居住地があり、その後、蒸留所が建てられる前は聖マグダリーン教会の修道院だった。

そんな由来で蒸留所の正式な名前はセント・マグデラン。でも所在地であるリンリスゴーの名で出ているものもあるらしい。
18世紀後半からウイスキーを造り始め、哀しくも1983年に閉鎖された蒸留所。永遠に記憶に残るよう、貴重な蒸留所の写真を掲載します。側面に白く"ST.MAGDALENE"と書かれてる。

少しハチミツのような風味がし、クリーミーな感じの穏やかなウイスキー。とても60度あるとは思えない美しさをもつ。素敵なウイスキーです。
ここでジャズはイタリアの新進気鋭のピアニスト、ジョバンニ・グイディ(Giovanni Guidi)の『ジョバンニ・グイディ・トリオ トゥモロー・ネバー・ノーズ
』へと進んだ。
透明感と緊張感があり、芯が太くスケールの大きなピアニスト。ノルウェイの森など、リリカルな感じの曲もありお洒落です。上記リンクで試聴出来ます!
このジョバンニ・グイディ、イタリアではメジャーらしく、ジャズフェスティバルに出まくり!
この夏もMASSAROSA JAZZ FESTIVALというのに出ていたり、ウンブリア・ジャズにも出ているようです。

さて、ワイン! 野菜のグラタンが出て来るので、それに合わせお洒落な感じでニュージーランドのスパイヴァレーのピノ。いつ飲んでも美しい。
野菜とチーズの旨味がスパイヴァレーによってさらに引き立てられる。
シメは豚肉と芽キャベツを使ったショートパスタ。

合わせるワインは市之瀬千代さんの造る大好きなシエラ・ムーン。旨味がギュッと凝縮された濃密なワイン。1年の疲れを洗い流すかのような素敵なワイン。
今年最後のナイショのバーは素敵なジャズ、歴史あるリンリスゴーのウイスキー、そして定番のワインで終わりました。
2012年はどういう年になるかな〜
会社の仕事納めな夜、そんな夜も遅くまで仕事になっちゃった。

仕事を終えた後、片腕たる幹部社員と1年のお疲れさんをした。その時に飲んだ日本酒が凄いんです!
何と、名前が『開運』! これ、凄くない?
正式な名称は、”開運 能登流「波瀬正吉」”と言う。静岡県掛川市の土井酒造場が創るお酒。
波瀬正吉というのは杜氏の名前らしい。
波瀬正吉さんは能登杜氏の四天王の一人といわれる方だそうで、惜しまれながら2009年に逝去されていて、その後、その意志を継いで酒蔵ではこの『開運』を造り続けているらしい。
波瀬正吉の名の上に「伝」とあるのは、その伝承のことか?
米の味わい、その穀物としての甘み・旨味など、とっても素敵な日本酒。まさに運を呼び込みそうな酒。
開運な日本酒で新年が自分にとっても日本にとっても良い年になることを祈願する夜です。

クリスマス休暇の3連休、ずっと仕事したんだけど、でも夜中は別さ!
レトロワの素敵なクリスマスに顔を出した。
遅い時間だったけどね。この日だけは特別なコースメニュー。
まずはプチ・オニオングラタンスープから。美味い!

開けたワインはボルドーはサン・テミリオンから西へ約25km離れたドルドーニュ川の左岸、サント・フォア・ラ・グランドという海抜100mの高台の小さな町で造られる『シャトー・マルテ(Château Martet) 2003』というメルロー 100%のワイン。
実に柔らかく、そしてしなやかなワイン。シャトーの歴史は古く、13世紀に修道院として創設されて以来、続いてるらしい。
エチケットには生産本数やボトルナンバーなどが記載されている。今回飲んだボトルは11131番!

紙に包み焼きにされた鮑が出て来た。そしてパンはイチジクの自家製パン。ふわっとして素敵なパン。
スペシャルな味見串、フォアグラの乗った素敵なサラダ、お魚のポワレ(確か金目鯛)、鳩のグリルなど、素敵な逸品の数々。
デザートまでお洒落なものが続く。ホームラン連発だね〜
そしてシメの食後酒が凄い! アルザスのゲヴュルツトラミネールのマール。これは美味い!

香り高く、本当にゲヴュルツトラミネールを飲んでる気分になる。
あまりに美味しくって何杯もお替わりしちゃった。
仕事漬けの中、一時のレトロワな休息です。
メリー・クリスマス!
世間がクリスマス休暇してる3連休もバリバリに仕事でした。ふう〜

そんな夜は一人深夜のナイショのバー No.2。
まずはルイ・ロデレールのシャンパンで自分に乾杯! この1年の激闘、お疲れ様でした〜〜
ちょうどルイ・ロデレールのハーフボトルがあったんだよね。こりゃラッキー。
ロシア皇帝に愛されたというルイ・ロデレール、美味い!
ジャズは大好きなトランぺッター、松島啓之の『ハッピー・タイムス
』。
まだ松島啓之が30歳くらいの頃の若き日の作品。

メンバーが凄い!
もう録音から10年以上が経ってるけど、いまだにほとんど同じメンバーでライブをしている。
ピアノが今泉正明、ドラムスは広瀬潤次、アルトサックスが山田譲という今もライブハウスに出ているメンバーそのもの。

ベーシストだけは嶋友行という知らない人。最近は楠井五月とか本川悠平が奏ってる事が多いかな。
どうやらみな、松島啓之がバークリー音大に行った頃の仲間らしい。
若々しくもあり、大人な一面もある素敵なハード・バップなジャズです。
今や絶版で中古でしか手に入らないのが残念だな〜

ワインはナパの『シャトー・ラ・グランド・ロシュ(CHATEAU LA GRAND ROCHE)』という不思議なもの。
ナパにシャトー物が?? リック・フォーマンという醸造家が造ったというところまでは解ったんだけど、詳細不明。
このリック・フォーマンという人は、僕の大好きなニュートンやメリーヴェルなどを造った人で、ナパの名醸地、ハウエル・マウンテンに畑を持っているらしい。
とってもボルドーチックな深いワイン。美味い! 仕事漬けのクリスマスにご褒美だな。
今夜はルイ・ロデレールのシャンパンで喉と心を潤わし、松島啓之のジャズに心躍らせ、そしてナパのシャトー物(!?)、シャトー・ラ・グランド・ロシュでまったりする素敵な夜です。

生まれて初めてアメフトを観戦した。
それも社会人リーグ、ジャパンXボールの決勝戦、富士通フロンティアーズ対オービックシーガルズ。
IT企業どうしの戦いというのが凄いね!
場所は東京ドームのVIPルーム。横には著名なアメフトの監督が居て、随時解説してくれる。こんなVIP対応にビックリ!
それにしても初めて観るアメフト、こりゃ凄い! もはや格闘技。

僕はラグビーは好きで、テレビでも観たりする。1988年の創業時、神戸製鋼がIT事業をやっていて、並列処理コンピュータ『トランスピュータ』というのもやっていて、当社とパートナーシップを組んでいた。

ちょうど社会人ラグビーで神戸製鋼が平尾さん、大八木さんを要し連覇を続けていた頃。ウイングの兼平さんが確か当社担当だったな〜
なのでラグビーはよく観に行った。2004年のマイクロソフトカップが始まった最初の年、NEC対東芝の決勝戦を観に行った日を忘れない。

NEC:24ー東芝:19、つまりはワントライで同点になる状態でロスタイムへ。最後の最後、ライン際を東芝が疾走する。でも驚くほどの強風の中、スローフォワードでゲーム終了。
どちらを応援していたわけでもないけど、最後の数秒まで諦めない東芝の執念に会場全体が沸きに沸いた。
そんな感じでラグビーはよく観たけど、アメフトは初めて。

ラグビーの変形と思ってたら、こりゃまったく違うスポーツ。
ともかくタックルの当りが凄い! 激しいという言葉では表せないレベル。
担架が何度も登場するほどの激しさです。選手が宙に舞う。
試合も凄かった〜〜

下馬評では2連覇を狙うオービック優位って感じだったけど、セカンド・クオーターまでリードを許す展開。
第4クオーターでオービックが自力を出して一気に抜き去ったんだけど、最後の3分、ここで富士通も諦めずによく粘った。
24−17、つまりはワン・タッチダウン+キックで同点になる僅差で迎えた最後の最後、富士通はゴール手前、数ヤードのところで攻める、攻める、攻める。
4回もゴールを割る寸前に迫り、そこで終了。
いい試合でした。延長戦を観てみたかったな〜

ちなみに、テレビでは観た事あったけど、チアガールの応援、華やかで凄かったです! Xリーグのイメージキャラクターの谷村奈南さんも登場し、会場は多いに盛り上がった。
試合終了後、初対面のアメフト関係者と居酒屋で宴会。多いに盛り上がった。

その後、この試合に誘ってくれた某IT企業のトップと軽く麻布十番のワインバー『la feve』に出掛けた。
出て来たワインが凄い! 2010年とまだ普通には若過ぎて飲むには早いと思われるブルゴーニュのニュイ・サン・ジョルジュ プルミエ・クリュ レ・シェニョなんだけど、これ、本当に美味い!
しなやかで品があり、果実味もたっぷりとしている。全体にボリューム感はなく、細身の清楚な女性なイメージ。
造り手は、ドメーヌ・ジョルジュ・ミュニュレというところ。
調べてみると、ヴォーヌ・ロマネで有名なジョルジュ・ミュニュレという醸造家が残したドメーヌだそうだ。

1988年、長い闘病生活の果てに59歳の若さでジョルジュ氏は急逝。今は奥様のジャクリーンと二人の娘、マリー・クリスティーヌとマリー・アンドレが運営している。
今夜は生まれて初めてのアメフト観戦、それも最後の最後までもつれた激戦に感動し、そしてドメーヌ・ジョルジュ・ミュニュレのニュイ・サン・ジョルジュに癒される素敵な夜です。
日付が変わって夕飯がてら立ち寄ったナイショのバー。

今夜はスコッチとジャズに浸る夜。
前回も書いたけど、この青い影、僕の高校の下校の音楽だった。

青い影、本当に想い入れのある曲。そして枯葉、アズ・タイム・ゴーズ・バイなど、素敵な歌声が続く。上記リンクで試聴出来ます。
素敵なアルバムです。
喉を潤すのは、ジェームズ・マッカーサーの『オールド・マスターズ 1995』というもの。初めて聞くけど、老舗だそうだ。

穀物らしい自然の甘みを感じる素敵なウイスキー。
続いては、アドベッグの珍しいアリゲーターというものでハイボール。
このアリゲーターとは、樽の用語らしい。
オーク樽に原酒を入れる前に樽の内側を焼く時の焼き方のことで、もっともきつい焼き方をするのをアリゲーター・チャーと言う。

焦げた樽の表面がアリゲーターのウロコのように見えることからその名が付いたって。
そのキツく焼き込んだ樽を使って仕込み、バーボン樽で熟成させた原酒とバッティングした珍しいもの。
でも焼きがキツいというのとは逆に、味わいは穏やか。スモーキーではあるけどキツ過ぎずハーブ、カカオなどの香りを感じる素敵なウイスキー。

プロシュートを添えた野菜のオーブン焼きをつつきながらこのアドベッグ・アリゲーターを楽しんだ。
素敵な時間が過ぎて行く。
今夜はさらにスコッチ・ウイスキーをトワイスアップで!
トワイスアップ向けに選んでもらったのはアイラ島の逸品、ラフロイグのスペシャルなトリプルウッドというもの。

その、その名前の通り、3種類の樽を経て熟成されたものらしい。
最初にバーボン樽で熟成した後、旧型の通常の4分の1のクォーターカスク樽で熟成、さらにオロロソ樽でフィニッシュだと。
樽香、燻すようなスモーキーさ、そしてオロロソ樽から来るであろう誘惑香、それらが重なって至極の香りを創り出す。

これはソーダじゃなくスコットランドの仕込み水で割るトワイスアップがいいね〜
ジャズはここでデンマークの女性ヴォーカル、シーネ・エイ(Sinne Eeg)の『ブルーな予感(Don't be so blue)
』へ。
モノトーンを基調にしたジャケットがお洒落。自作の曲に加え、サウンド・オブ・ミュージック、マイ・フェイヴァリット・シングスなどのスタンダードも。
特にこのマイ・フェイヴァリット・シングスが熱くっていい感じ。グッと来ます。

モノトーンの写真からじゃよくわからなかったけど、ご本人は至って艶っぽい美人。こんな女性がささやくように歌い上げてると思うとたまらないものがある。
さて、この艶っぽいヴォーカルにはウイスキーよりワインだな。選んでもらったのは、イタリアはカンパーニャ州のマストロベラルディーノ社の『フィアーノ・ディ・アヴェッリーノ 2010』。
ブドウが何とも珍しく、フィアーノというもの。初めて聞く名前。

ネットで調べてみると、長らく失われていたこのフィアーノというブドウをまさにこのマストロベラルディーノ社が1946年に再発見したと書いてあった。
このマストロベラルディーノ社、まさにフィアーノの父という感じかな。
洋梨のような幸せな香りとたっぷりとしたミネラル感が素敵な逸品。酸もきれい。
イタリアの古代遺跡で最も有名なポンペイの北東、ヴェズーヴィオ火山の麓に位置するマストロベラルディーノ社は創業は1878年。
でもワイン造りの歴史はさらに古く、1580年の文献にはすでにその名を留めているそうだ。素晴らしい歴史と伝統のワイナリー。
建物のあちこちに古代の壁画が残ってる。


ここでこの素敵なフィアーノ・ディ・アヴェッリーノに合わせるかのようにジャズが次へと進む。
これまたまったく聞いた事のないアルバムだけど、北欧のマティアス・アルゴットソン・トリオ(MATHIAS ALGOTSSON)の『ヤング・アンド・フーリッシュ
』という作品。

星影のステラ、マイ・ロマンス、枯葉、アイ・ウイル・ウエイト・フォー・ユーなどのスタンダードを中心に自身のオリジナルも交えてる。
枯葉はチッコ・コリア的な世界を展開していてクールでいい感じ。
アイ・ウイル・ウエイト・フォー・ユーはちょっとヌーベルバーグな映画の世界を感じる。

ほんと、ナイショのバーはよくこれだけニッチなジャズを揃えてるよね〜 驚きです。

シメに洋梨とギムレットを!
そして写真を見ると、どうやらシメのシメにもう1杯!
この辺り、ちょっと記憶が怪しい。
でもいつもの行動パターン、嗜好特性、そして写真を見る限り、ブルックリンかな。
今夜は素敵なスコッチと素敵なジャズに酔う素敵な夜です。
またまた深夜まで仕事した後のナイショのバー。

でも今夜のナイショのバーは、そう、ちょっとディープなんです!
まずはハイボール。
選んだのは、1993年に閉鎖された今は無き蒸留所「ローズバンク」の『ローズバンク クーパーズチョイス 1990』。
深みがある。美味いの何の!
お洒落なジャズが流れてる。女性ヴォーカルにヴァイオリン。寺井尚子かと思ったけど、やっぱり違った〜

毎度、ナイショのバーのジャズは当らないな。このアルバム、シモーネ・コップマイヤー(Simone Kopmajer)という女性ヴォーカリストの『ニュー・ロマンス
』というアルバム。
どこの国の人かわからないけど、この名前からするとドイツや北欧って感じがするね。
このアルバム、ショパン、リスト、チャイコフスキーなどクラッシックの名曲に歌詞を付け歌ってる。
リストの「愛の夢」、チャイコフスキーの「白鳥の湖」、ショパンの「プレリュード 第4番 ホ短調」、リストの「ラ・カンパネラ」、ラヴェルの「亡き王女のためのパヴァーヌ」、バッハの「G線上のアリア」などが歌われている。


とっても素敵なアルバムです。懐かしい旋律を斬新に、かつ柔らかくアレンジし、語りかけるように歌う。
何ともナイショのバーによく似合うジャズ。
続いてのスコッチは、ハイボールじゃなくトワイスアップでと頼んだら、スペイサイドの「ディスティラリー・コレクション 1969」というのが出て来た。蒸留所はどこか忘れちゃった〜
そう、これは1969年に蒸留されたウイスキー。凄い! 森浦君チョイスです。素晴らしい。
蜜のような誘惑香に心やられながら飲んだ。素敵なウイスキーです。
さて、ここからワイン!
今夜もナイショのバーには何かある!

出て来たワインは、ニュイ・サン・ジョルジュの地で名声を誇るフレデリック・コサール氏がボジョレー地区で造る『ボジョレー・ヴィラージュ・ルージュ レ・ラパン・モノポール・キュベ・カメイ』。
僕は飲んだ事ないけど、このフレデリック・コサール氏のボジョレー・ヌーボーはかなり美味いらしい。そのヌーボー用のワインから、状態のいいものを選別して熟成させたっぽい。
香りは確かにボジョレー。ガメイ種な感じはする。チューインガムの香りを高級にしたようなというか、もっとずっと高尚な香りなんだけど、うまい表現がないな〜

口に含むとヌーボーではないので、ヌーボーほどの瑞々しさはなく、もっと落ち着いた味わい。少しピノに近いかな。
こんな素敵なボジョレーのワインがあるとはね、驚きです! って、毎度ナイショのバーではワインやウイスキーやジャズに驚いてるけど...
そして定番のニュージーランド、スパイヴァレーのピノを1杯飲んでいると、森浦君から驚きの情報が!
何と、今日はオーナーの増田さんのお誕生日だって!!
そりゃ祝わにゃいかんでしょ!

早々、素敵なピノ、エチュードのボトルを開けてハッピー・バースデー!
いやはや、7年もお世話になってるのにバースデーまでは知らなかったな。これからは毎年祝わないと。
と、最後に突然大盛り上がりとなった今夜のナイショのバー。
今夜も素敵なジャズと素敵なお料理と素敵なウイスキーと素敵なワインで幸せに酔った夜です。
おやすみなさい〜〜

ナイショのバー、またまた凄い!
何が凄いって、今夜はウイスキーもワインも連戦連発!
スタートアップは、アラン島のブレンデッド・ウイスキー『ローワンツリー(LOCHRANZA)』。
このアラン島ってのがディープです。
アラン蒸留所は1836年に最後の蒸留をして閉鎖。それから160年あまりウイスキーが造られてなかった。


1995年にアラン蒸留所が再開。その開設セレモニーには、何と、エリザベス女王が出席だと!
一企業の開業式典に英国女王が出席するのは異例の事ですが、アラン島は王室と深い関係があるからこそ。
この島は夏のリゾート地としても英国王室御用達で「ロイヤルアイランド」の名で呼ばれることもあるそうだ。そんな縁で出席したんだろうね〜

穀物の香り高い素敵なウイスキーです。ボトル裏面にアラン島を示す地図があった!
流れるジャズはMetropolitan Jazz Affairの『Mja』
という初めて聴くフレンチジャズ。
3管で吹き上げるハードバップな風が凄い!

ファンキー、フュージョンもあればハードバップ風なトランペットの曲もある。
そう、ブレッカー・ブラザーズのよう。
思わずブレッカー・ブラザーズ?、と聞いちゃったほど。
上記のAmazonじゃ試聴出来ないけど、iTunesで聴けます。
さ、そしてもう1杯、アラン島のウイスキー。
これがまたビックリするジャンボボトル!

そしてその横には「PARIS」と書かれたこれまたアラン島のウイスキー。
なんじゃ、こりゃ??
でもとっても素敵なボトルだね。
遠くにエッフェル塔が見える。
出演者が凄い!

歌うベーシスト、エスペランサ・スポルディング(Esperanza Spalding)、フュージョン界のキーボードの女王の如く1980年代に一世風靡したパトリース・ラッシェン、パーカッショニストのシーラ・イー、ヴォーカルではディー・ディー・ブリッジウォーターにカサンドラ・ウィルソンと、世紀の祭典とでも言うべき女性ジャズ界の大物だらけ!
発売元のビデオアーツミュージックで試聴出来るけど、かなり現代的、コンテンポラリーな感じのジャズ。それこそブレッカー・ブラザーズにヴォーカルが入ったらこんな感じかな〜という曲もある。
さて、ここでワイン!

今日はワインも凄いです!
最初のワインは、シエラフットヒルズ、つまりはカリフォルニアの内陸部、シエラネバダ山脈の麓の方。そのシエラフットヒルズの中でもアマドールというこれまた日本ではあまり馴染みのない地域。
昨年、ロサンゼルスのパートナーにもらって飲んだのが唯一のアマドール体験かな。
今夜はそのアマドール・カウンティにあるドメーヌ・ド・ラ・テレ・ルージュ(Domaine De La Terre Rouge)。以前このナイショのバーで南仏ブレンドのメリタージュワインは飲んだことがあるけど、なんと、ピノ・ノワール!!
こんな地域でピノを造ってるとは知らなかった。
あまりに珍しいので、そのままボトルで開けてスタッフ含めみんなで飲んだ。実にエレガントでブルゴーニュ本家のようなピノ。
カリフォルニアの奥深さは凄いね。こんなワインをシエラネバダ山脈近くで造ってるんだから。

そして本日のメインイベント、特製東京X豚のハンバーグ、そしてそれに合わせてナパの『ジャズ』という名のワイン!!
なんじゃこりゃ??
カベルネ・フラン主体のボルドーブレンド。
実に落ち着きがありユーカリ香がし、静寂さ、碧さもあり、素敵なワイン。
もちろんジャズという響きも素晴らしい。

ネットで見る限り、マッケンジー・ミューラー(McKenzie-Mueller)というワイナリーのものらしいけど、詳細不明。
真ん中を切るとジュワ〜と肉汁が出て来る素敵なハンバーグに素敵なワイン『ナパ ジャズ』。
何ともシビレる夜です。
今夜のナイショのバーの連戦連発、本当に凄かった。ナイショのバー、最高!!

久しぶりに武蔵小山のレトロワへやってきた。それも閉店間際の迷惑な時間帯に!
さ、いつ来ても座り心地の良いカウンターへ陣取る。
そしてここのワインはいつも超ニッチなレア物。
今夜は南仏、ドメーヌ・ロジェ・ペラン(Domaine Roger Perrin)の『コート・デュ・ローヌ プレスティージュ』というワイン。元々はシャトーヌフ・デュ・パプで有名なドメーヌらしい。

このプレスティージュはグルナッシュ主体の南仏らしい、ローヌらしい素敵なワイン。濃過ぎず、でも太陽の恵みをさんさんと浴びて育ったブドウから造られたって感じがするとっても滑らかな舌触りのワイン。
スケールの大きなワインだな〜 ドメーヌの写真が1枚手に入ったんだけど、まさに南仏の空って感じでこの青さと空の広さがいいね〜

お料理は、最初の生ハムのサラダからスタート。美味い!
そして、毎回お約束の『野菜のエチュベ』。
野菜の自然の甘みがあまりに美味しい!
気になってエチュベという単語を調べたら、蒸し煮だって!
ほんと、レトロワの野菜のエチュベは美味しい。
そして牛ほほ肉の赤ワイン煮込み、オムライスと初物が続き、シメはもちろん、いつもの特製カレーライス。
どれも美味いったらないね〜

ほろほろと肉がお箸で崩せるよく煮込まれた牛ほほ肉の赤ワイン煮込みでワインと和み、とても高級な感じのフレンチ風オムライスでウキウキし、そして最後のスパイシーなカレーでお腹を落ち着ける。
今夜は最後に食後酒として、珍しいクルーズというマディラ酒をいただいた。

モロッコの西600Kmの海上にあるポルトガル領のマディラ島。
ポルトガル人の血が入ってる僕としてはとっても気になる島。
甘過ぎずとても芳醇な香りのする素敵なマディラです。
今夜も素敵な夜を過ごしたレトロワな夜。最高!

皆さん、マリブ(Malibu)ってワインの産地、知ってますか?
僕は初めて聞く場所。米国のワインの資格、CSW(Certified Specialist of Wine)を持ってるんだけど、その試験でも出た記憶のない場所。

GoogleMapで見てみると、ロサンゼルスの郊外、サンタモニカから海沿いに西へ40Kmくらい走ったところ辺り。わずか340haの小さな地域。
ここにローゼンタール・エステート(Rosenthal)という小さなワイナリーがある。日本には未輸入。そのローゼンタールのプティ・ヴェルドをLA在住の友人からもらった。
そもそもプティ・ヴェルド 100%のワインは世界的に見ても珍しい。ボルドーでは完全に補助品種。カベルネ・ソーヴィニヨンに少しだけ混ぜる程度。

カリフォルニアでは、僕の大好きなヴィアデアの"V"というシリーズが、まさにプティ・ヴェルドにフォーカスしたワインで、だから名前もVerdotの"V"。
でもこのヴィアデアの"V"ですら、プティ・ヴェルド 100%ではない。
このローゼンタール、とても静かなる深みのあるワイン。重たいわけじゃないけど、喉の奥を通過する際にしっかりとした骨格を感じる。

ハーブ香は穏やかで、美しい出来映え。
素性のよく解らないどこか影のある女性、艶気があり過ぎるわけではなく、でもどこか魅かれるものがある女性、そんな感じか!?
ぜひ日本にも正規に入って来て欲しいものです。

大好きなランディー・ブレッカーやマーク・ジョンソンが参加してる素敵な作品。
ランディー・ブレッカーとジョー・ロヴァーノの2管が圧巻。
ピーター・アースキンがお母さん、Lois Clark Erskineに捧げたアルバムです。
上記のAmazonじゃ試聴出来ないけど、このリンクで試聴出来ます。
このCDジャケット内面に描かれたピーター・アースキンのお母さん、きれいで上品な女性ですね〜
ローゼンタールの素敵なプティ・ヴェルドとピーター・アースキンの素敵なジャズ酔ったシメは、大好きなウイスキー、ミッシェル・クーブレイのベレバーレ。
ミッシェル・クーブレイはブルゴーニュの地でワインの醸造組合の長も務めたこともある長老なれど、ここ数十年はウィスキーに命をかけている。

英国・スコットランドでウィスキーを醸造するんだけど、法定の熟成期間を満たす前にフランス・ブルゴーニュの地に運び込み、シェリー樽で長期熟成に入る。
その作品群とでも言うべき芸術的なウイスキーの中で、絶滅に瀕した伝説のベレ麦から造られたのが、この『ベレバーレ (Bere Barley)』。
最初はそのままストレートで、その後、少し加水してトワイスアップで味わった。
この深みにハマったら抜けられない....
今夜はローゼンタールとピーター・アースキンとミッシェル・クーブレイに幸せに酔う夜です。

某日深夜、日付も変わろうかという頃、ナイショのバーに駆け込む。
今夜はスコッチ三昧な夜!
ほら、5種類も!!

まずはデュワーズのオールドボトルのハイボールからスタート。
いつ飲んでも心休まる癒し系の柔らかい味わい。
流れるジャズはユーロジャズ、LTCの『ア・ディファレント・ヴュー』。
タイトル曲の「ア・ディファレント・ヴュー」がハードボイルドな感じでいいな〜

続いては、スペイサイド最古の蒸留所、1786年創業というストラスアイラ。
これはほんと、美味い!!
シーバルリーガルの原酒で有名。
香りはとっても華やか。
炭酸に乗せて香りを周囲に運ぶ。
見ての通り、水車の回るのどかなところ。
行ってみたいものです。


さて、次はキャンベルタウンのスプリングバンク。
1828年創業の老舗。大麦の発芽から瓶詰めまで一貫して蒸留所内で行い、麦芽自給率100%を達成している唯一の蒸留所。
今夜のスプリングバンクは10年物。
ナッツのような香ばしい風味と樽香。
塩気があるとよく言われるけど、それほど感じない。どっちかと言うと旨味成分がギュッと詰まってる濃密な味わい。
場所は本当に田舎。北大西洋とアイリッシュ海を結ぶノース海峡へ向け、スコットランドから南へ細長く伸びたキンタイア半島の真ん中。

自然豊かなキンタイア半島で静かに眠るウイスキー。素敵だな〜
ちなみに、キンタイア半島と言えばポール・マッカートニー&ウィングスのヒット曲「Mull of Kintyre」(邦題:「夢の旅人」)。詳しくはこのリンクにて。


さてさて、ここまではハイボールでスコッチ・ウイスキーを楽しんだけど、ここからはトワイスアップ。
選んでもらったのは、『マッカラン 21年 ディスティラリー・コレクション(Distillery Collection)』。
オロロソのシェリー樽で熟成させた甘い誘惑香のする素敵なウイスキー。
この素敵な香りがトワイスアップで口の中に広がる。

エチケットは日本の画家、佐藤英行さんという方の作品らしい。
ちなみに、マッカランという名は、古代ゲール語で「聖コロンバの丘」を意味するそうだ。
何とも幸せな誘惑香に包まれ夜が過ぎて行く。
さらにもう1つ行くぞ!

次は、ザ・クーパーズ・チョイスのカスク・ストレングス『ラガンミル(LAGGAN MILL)1994』。
樽職人のことを「クーパー」と呼ぶけど、ラベルに樽造りの様子が描かれた「ザ・クーパーズ・チョイス」シリーズが有名で、前にナイショのバーでも飲んだ。
今回のは少し毛色の違ったボトル。
どうやらLAGGAN MILLとはラガヴーリンを示してるらしい。
これはクイズのようなんだけど、ラガヴーリン(LAGAVULIN)とは、蒸留所のある村の名前。で、その名前の由来は、ゲール語の“Laggan Mhouillin”から来たもので「小さな谷間の、水車小屋を囲む村落」とのこと。
この“Laggan Mhouillin”が"LAGGAN MILL"になったっぽい。たまに蒸留所を明確に明かしたくない、あるいは明かせないような場合に、こんなクイズめいた名称があるらしい。

このザ・クーパーズ・チョイスのラガンミル(LAGGAN MILL)もトワイスアップで飲んだけど、スモーキーでありながら甘みの舌の裏で感じる。実に素敵なウイスキー。
ジャズは女性ボーカル、エミリー・クレア・バーロウ(emilie-claire barlow)の『ハヴント・ウイ・メット?(Haven't We Met?)
』に。
これまた素敵な作品。ミシェル・ルグランのユー・マスト・ビリーヴ・イン・スプリングなど、メロメロになる。
オーケストラの入った素敵な作品です。
夜の帳にささやくような歌声。「こもれびの庭に」がいい! 試聴はこちらで!
さて、もういい時間。久々に閉店近くまで居たな〜
今夜は5種類の素敵なスコッチ・ウイスキーと素敵なジャズを心から満喫した夜です。おやすみなさい〜〜

ナイショのバー No.2、今宵はジャズが素敵な夜。
入った時に流れてたのは、古き良き時代、1950年代に活躍した白人ギタリスト、ジョー・ピューマのそのものズバリ、『ジャズ
』というアルバム。
前半の3曲はエディ・コスタのヴィブラフォンが入ってる。ギターとヴィビラフォンの響きが重なり合い素敵!
夜の静寂に帳が降りる頃、フォワ〜ンとしたギターとヴィビラフォンの絡み合う世界が目の前に広がる。

そして後半は大好きなピアニスト、ビル・エヴァンスが参加してる。
リズム隊はベースにオスカー・ペティフォード、ドラムスには後のビル・エヴァンスの盟友となるポール・モチアン。
素晴らしいメンバーです。上記リンクで試聴出来ます。
ホワイトホースのハイボールで喉を潤わした後、開けたワインはボルドーの『シャトー・ラ・ヴェリエール(Chateau La Verriere) 2006』。

初めて聞くシャトーだな。
ネットで見てみると、ボルドーとは言え、ボルドー市から東に50Km以上離れた場所に位置しているようだ。
ベルジュラックの少し手前くらい。
このシャトー・ラ・ヴェリエール、シャトーとは言え、どうやら城になってるわけじゃなさそう。

割とカジュアルな建物。
セパージュはまさにボルドー右岸系。
メルローが70%。カベルネ・ソーヴィニヨン 20%、カベルネ・フラン 10%という、右岸系の柔らかい味わいが想像出来る組み合せ。

テイストも確かに穏やか。静のワイン。5年経過した割にはまだ若々しさがあるかな。
ジャズはバド・シャンクの『ミッシェル
』になった! 大好きなアルバム。
ビートルズのナンバー、ミッシェルの哀愁漂うサックスから始まるこのアルバム、心が休まる。
他にもビートルズのイエスタデイ、ガール、サイモンとガーファンクルのサウンド・オブ・サイレンス、そしてミシェル・ルグランのシェルブールの雨傘など、素敵な曲が並ぶ。

チェット・ベーカーがフリューゲルホルンで参加しているのも素敵! 上記リンクで試聴出来るのでぜひ!
軽く1杯のつもりが、しっかりジャズを聴き込んじゃったな〜
今夜は50年代、60年代の素敵なジャズに酔う夜です。
久しぶりに顔を出したナイショのバー No.2にて素敵な日本のワインに出逢った。

シャトー・メルシャンの『アンサンブル 藍茜(あいあかね) 2008』というワインです。長野県産のメルローと山梨県産のマスカット・ベリーAから造られてるらしい。
アンサンブルという響きがいいよね。たぶんメルローとマスカット・ベリーAの組み合せを指してるんだろうけど、実にバランスのいいワイン。
そして藍茜(あいあかね)というメーミングも素敵で深い。
とても上品で風情のある伝統的ワイン。日本のワイン造りがここまでレベルアップしているとは驚きです。

『アンサンブル 藍茜(あいあかね)』に合わせる今夜のジャズは、大野雄二率いるLupintic Fiveなどで活躍する鈴木央紹のファーストアルバム『Passage Of Day
』。
この『Passage Of Day』、大野雄二が主宰する「Lupintic レーベル」の第一弾の作品。
『Proof Of The Man 〜人間の証明のテーマ〜』が深い。ブラスセクションでカッコいい『Turn It Up』、ハードバップ風な『Get Ahead』、そして自身の作曲によるシメの『Passage Of Day』のファンキーなトーンなどなど、素晴らしいアルバムです。上記アマゾンのリンクで試聴できます!
鈴木央紹は大好きなトランぺッター松島啓之といっしょにLupintic Fiveのライブなどで何度か聴いた事があるけど、ハートフルな素晴らしい演奏をするテナーサックス。

僕もこのアルバムは持っていて、何と、ライブハウスでサインをもらった!
今夜は素敵な日本のワイン『シャトー・メルシャン アンサンブル 藍茜(あいあかね)』と鈴木央紹の素敵なジャズに酔う夜です。
日本では比較的馴染みが薄いフランスボルドーの南西部カオール地方。マルベックやタナ種を使った濃い感じのワインが多い地域。

今夜、素敵なカオールのワインに出逢った。シャトー・デュ・セードルの『ル・セードル(Le Cèdre)』というワイン。
マルベックと言えば、今年飲んだ中ではコッポラの造ったマルベックが特上だったな〜
このル・セードル、樹齢30年〜40年のヴィエイユ・ヴィーニュ。マルベックの古樹を飲むのは初めてかも。

ブラインド・テイスティングではマルベックとは当らないかもしれないほど、実にまろやかなマルベックに仕上がってる。
これは古樹の成せる技か? はたまた造り手のこだわりか?
このル・セードル、パリのタイユヴァンのワインリストにも鴨料理に合わせるワインとして大きく取り上げられてるそうだ。凄いね〜
ちなみに、シャトーと言っても写真で見る限り質素な建物。静かに時を経て成熟させるワインの館。
本当に穏やかで上品なワイン。

動と静で分けたら間違いなく静なワイン。
深い眠りから目覚めたかのような後半に昇華した香りなど、もう絶品。
素敵なマルベック、シャトー・デュ・セードルの『ル・セードル(Le Cèdre)』に出逢った夜です。
さて、このル・セードル、どこで飲んだでしょうか?
素敵なお料理からご想像下さいませ。
今夜も深夜にも関わらず素敵なディナーでした。ごちそうさま!

某日某夜、それも深夜、一人ナイショのバー。
今夜は気分はブレンデッド・スコッチ。
そんな夜もあるよね。
まずはバランタイン17年でハイボール。大好きなスコッチ。
自分で造るのと違い、森浦君が造ると穀物の甘み、旨味が際立つ。さすがプロ!

モルタデラソーセージといい感じ。
このバランタインはスコットランドの北はオークニー島のスキャパ蒸留所から、西はピートの効いたアイラ島のラフロイグ蒸留所まで、40種類以上のモルト原酒をブレンドして創られてる。
僕の大好きなブレンデッド・スコッチの1つ。

続いては、オールドパー。
遠い昔、若い頃の憧れのスコッチ。
明治維新の頃、岩倉具視が欧米視察のお土産に持ち帰った事から日本でも有名になった伝統あるウイスキー。
152歳まで生きたと言われるトーマス・パー(Thomas Parr)にちなんだウイスキー。

エチケットにもトーマス・パーが描かれてる。
どうやら本当に実在の人物だったようで、画家のルーベンスが描いた肖像画も残っている。
こちらもバランタインに負けず劣らず旨味がたっぷりと詰まった素敵なスコッチ。

流れるジャズは、スウェーデンの女性ジャズヴォーカル、リーグモル・グスタフソン(Rigmor Gustafsson)という人の『On My Way to You
』というアルバム。
毎度のニッチなユーロジャズ。

本作はミシェル・ルグランの作品集のようだ。
シェルブールの雨傘、ロシュフォールの恋人たち
などの曲が歌われてる。
我がハートノート・湊孝夫のライブでもよく演奏された「What Are You Doing the Rest of Your Life?」など、実に艶っぽい。
アマゾンじゃ試聴出来ないけど、iTunesで聴けます。

さ、ブレンデッド・スコッチな夜はさらに進む。今度は、これまた大好きなシンジケート。1958年に6人で立ち上げたことを示すエチケットがお洒落。
ボトル上部の「65:35」はモルトウイスキーとグレーンウイスキーをブレンドする黄金比率を示す。
この銘酒はハイボールにしちゃうのはもったいない気がして、トワイスアップにしてみた。
美味い!! ほんとに美味い!

こりゃもうパフュームだよ!
これはもうブレンデッド・スコッチのトワイスアップにハマっちゃう。
続いては、ホワイトホースのオールドボトルでトワイスアップ。
古き良き時代の香りがする。
そしてさらにもう1杯、デュワーズもトワイスアップで。

合わせるお料理はこのところハマってるフルーツトマトと野菜のチーズグラタン。これはほんと、芸術的な出来映え。
オールドなブレンデッド・スコッチのトワイスアップと素晴らしいマッチング。
ちなみに、あまりにこのトワイスアップが美味いので種と仕掛けを聞いてみた。何と、スコッチウイスキーの仕込み水で割ってるんだって! もうビックリ!
ナイショのバー、すご過ぎる!!

ジャズはアルゼンチン出身のドミニク・ミラー(Dominic Miller)というギタリストの『First Touch
』というアルバムに変わった。ガットギターによるギターソロアルバム。
このアルバムもアマゾンじゃ試聴出来ないけどiTunesで聴けます。”癒し系の世界にようこそ〜”って感じで、ほんと、心が癒される音楽。

このFirst Touchが1995年のファーストアルバムらしい。
素敵な癒し系なギターに魅かれ、最後は1杯、ワインを。大好きなニュージーランドのピノ、セレシンをいただき夜は更けました。
今夜は徹底的にブレンデッド・スコッチを味わった夜です。
こんな夜もいいもんです。

今年ほどボジョレー・ヌーヴォーをたくさん飲んだ年はない。これで何回目かな。
今夜は最近のお気に入りのフレンチビストロ、『レトロワ』でボジョレー・ヌーヴォー。
今夜のヌーヴォーは、ドメーヌ・マルタンというところのもの。エチケットが可愛らしい。

ドメーヌ・マルタンは家族経営の小さなドメーヌ。写真中央のジャンジャックとシルベール夫妻と両側のセドリック、パトリス兄弟によって運営されてるって。
軽やかな味わいで、淡い感じのピンクと紫の中間色のトーンが素敵。軽い割りには艶がある。
前半はこのボジョレー・ヴィラージュ・ヌーヴォーで楽しみ、お料理の後段は、ロワールはサンセールの珍しい赤ワインを飲んだ。

ドメーヌ・アンリ・ナテールの『サンセール ランシャントゥモン(l'Enchantement) 2006』というピノ・ノワール。サンセールは白ワインが有名でよく飲むけど、ピノ・ノワールを飲むのは初めて。
エチケットが素敵。色もきれいなルビートーン。ブルゴーニュとは少し違うピノ。ブルゴーニュのピノに特有な獣臭や血の匂い、鉄分の感じはあまり強くなく、でもカリフォルニアのピノのような華やかさではない。もっと清楚なイメージ。クリーン&清楚、上品な世界。

今夜のオムレツにはまさにピッタリ! お料理の合わせると少し艶が出て来て清楚なだけじゃなく、小悪魔的女性の世界に近付いて来る。
このドメーヌ・アンリ・ナテールは先のドメーヌ・マルタン同様、小さな家族経営のドメーヌ。夫婦+4人の子供たちで造ってるらしい。

特にこのランシャントゥモン(l'Enchantement)は夫妻の娘、マチルダが担当しているそうで、マチルダの作品的位置付けとネットに出てた。
ちなみに僕は、マチルダと言うとジャン・レノの映画『レオン』を想い出す。
あの両親を殺されて復習を試みる少女、それこそがナタリー・ポートマン演ずるマチルダ。

1994年製作、日本では1995年公開の映画です。
中々ディープな映画でした。
あの時少女だったナタリー・ポートマンももう30歳。
いい女になったもんですね〜〜
さて、お料理は、オムレツに続き毎度の好物、温野菜、コンソメスープ、そして初めて食べる鮑、讃岐牛の串(確か腕の部分)、あさりを使ったリゾット、そしてシメは大好物のカレー!
今夜も最高のディナーです。

家族経営の小さなドメーヌの素敵なワインを2種類、そして素敵なお料理で幸せに酔った夜です。
レトロワ、最高!

このところ、日曜日も深夜まで仕事することが多い。ふう〜
そんなある日曜日、もう閉店近くというのに迷惑も省みず、大好きな焼肉とワインの店『三幸苑』に突入!!
入り口のショーケースは既にクリスマスに変わってた。もう今年も残すところあと僅かだね〜
まずはこの時期なので、ボジョレー・ヌーヴォー。

三幸苑で開いてたのは、ドメーヌ・デュボ(Domaine Dubost)というもの。
ノンフィルターで造るこだわりの逸品。すみれ色が美しい。
そしてもう1杯! 今度はフィリップ・パカレ。こちらは大物中の大物。先日ナイショのバーで飲んだ今は亡きマルセル・ラピエールの甥っ子。
こちらはブルゴーニュのピノのような仕上がり。かなり上品で深みがある。さすがフィリップ・パカレ。
風貌もどこか奇人才人系だよね。こだわりの人、フィリップ・パカレ


続いて今夜のメインのワインは、プロヴァンスのワインです。ドメーヌ・ド・スローズの『コトー・デクサン・プロヴァンス・レザミ(C.D'AIX EN PROVENCE LES AMIS)』。
そもそもコトー・デクサン・プロヴァンスなんてAOCがあるとは知らなかったな〜
シラー 90%、ムールヴェードル 10%。まさに南仏ワイン。ボリュームはありパワフルでありながら、舌触りはとってもシルキーでお洒落。

お肉の旨味を引き出すワイン。
三幸苑、もちろんお肉も特上。
特に塩盛りがワインといい感じ。肉の旨味、脂の甘み、塩気が組み合わさり、素敵な世界を創り出す。

そして今夜はオリーブも素晴らしい! 小豆島の新種が入って来た。毎年、この時期になると自分でも買ってるけど、小豆島のフレッシュなオリーブは実に美味い!
そして盛りつけのセンスもいいね。三幸苑は入り口にしても盛り付けにしても、実に美的才覚がある。

最後に素敵なものをプレゼントしてもらった!
マンズワインの『甲州ヴァイオレット』という素敵なスパークリング!
純国産甲州種 100%で造る紫色のスパークリングワインです。
これは珍しい!
山梨県甲州種で造ったワインに山梨県産プラムの芳醇な果汁をブレンドして色を付けたらしい。

おまけに側面にサインが! 醸造者のサインか??
開けるのが楽しみだな〜
今宵も三幸苑で至福の時を過ごさせていただきました。
三幸苑、最高!

演技とジャズ、そのすべてに感動する『ニューヨークに行きたい!』。その千秋楽の前日、もう一度観ちゃった!
幕間にオーケストラピットの様子をゲット!
ほんと、このままビッグバンドとしてデビューしてもいいようなホームセクションのまとまり。
トランペットのハイノートと3管の素敵なハーモニーが今も頭を離れない。
終わって駆け込む先は、またまたナイショのバー。

今夜はボジョレー・ヌーボーの飲み比べ〜!
まずはデュワーズのオールドボトルで喉を潤わし、それからボジョレータイム。
最初は前回も飲んだ大好きな造り手、樽の魔術師たるドミニク・ローランの”作品”。
これは本当の美味しいと思う。ブドウの旨味がそのまま自然に活きてる。果実味も酸味もバランスがよく、新酒とは思えない深みもある。

次のボジョレー・ヌーボーは、シラク元大統領御用達と言われるシャトー・デュ・シャテラール(Chateau du Chatelard)。
オーナーはいろいろ変わってはいるものの、18世紀後半に立てられたシャトーで脈々とワイン造りは続いていたようだ。
このシャトー・デュ・シャテラールはドミニク・ローランに比べ、もっと軽やか。
人によってはこちらの方が飲みやすいと思うかもね。伝統あるシャトーも素敵だ。


そして3本目は、昨年惜しくも亡くなった自然派ワインの父、マルセル・ラピエールの意思を息子のマチューとマリー夫人が引き継いだ素敵なボジョレー・ヌーヴォー。
生産者名が「M.ラピエール」となってるのは、マルセル、マリー、マチューの3人の想いを冠したネーミングらしい。
このM.ラピエールのボジョレーは、実に華やかでお洒落なボジョレー。僕の周囲に香りを巻き知らして自慢してるような感じ。
さて、今夜流れるジャズはワシントン出身の女性ジャズヴォーカル、フェリシア・カーター(Felicia Carter)の『In the Pink & Songs in Blue
』というアルバム。

しっとりとした艶のある声と見ての通りの妖艶な姿。素敵なジャズが流れる。Everything Happens to Meなど、艶っぽさ全快の名演。アマゾンでは試聴がなかったけど、iTunesで聴けます!
ジャケットの中を見ると、Margot Bos Stamblerという先生であり友人に捧げたアルバムような気配。1962−2000と書いてあるから、38歳で亡くなったのかな。
1962年って、まさに僕の生まれた年。何か深いな...

そしてもう1枚、ウィントン・ケリーの『ウィスパー・ノット
』。
1958年の作品だけど、ギターのケニー・バレル、ベースのポール・チェンバース、ドラムスはフィリー・ジョー・ジョーンズという僕の大好きな人だらかのアルバム。
古き良き時代のジャズそのもの。
さて、ボジョレー・ヌーヴォー飲み比べな夜のはずだったんだけど、既に店にある3種類すべて飲んじゃった〜

ノンベーな僕は飲み足らず、先日発見したレアなワイン、シックス・エイト・ナインを1杯! ボジョレーの後なのでかなり重く、そして深く感じられる。この対比が素晴らしい。
ジャズはいつの間にかエスペランサ・スポルディング(Esperanza Spalding)のアルバム「Esperanza」に変わった。ベースを弾きながら歌も歌う歌姫。

太いベースの音とこの容姿と声、何か想像がつかないね。
シメは大好きなギムレット!
ミュージカル『ニューヨークに行きたい!』の後の今夜のボジョレー・ナイト、楽しかったな〜