2011年8月 Archives
ベリンジャーは僕の大好きなワイン。でも日本のレストランでは品揃えのいいところはあまりない。代表的なものを1〜2種類置いてるのが大半。

このベリンジャーには今は無き僕の最愛のシリーズがある。そう、『サード・センチュリー』。今もブランドだけはあるけど、安ワインに使われてる。これは非常に残念。
ベリンジャーは1876年創業。19世紀に創業し、20世紀に大きくなり、そして21世紀を迎えた。3世紀に渡るワイン造りに敬意を表して造られたスペシャルなワインがこれ、サード・センチュリー。
ちなみに、3世紀に渡りといいつつ、実はファースト・ヴィンテージはたぶん1997年。僕のセラーにはあと1本だけある。そして、なぜかカベルネ・フランで造るのが特徴。不思議だよね〜 ナパでカベルネ・フラン 100%はかなり珍しい。
今夜はそんなサード・センチュリーを飲みながら盟友とビジネスを熱く語る夜。エッチングされたボトルも凛々しく美しい。
今夜のサード・センチュリーは2001年。前にもここ、ニューヨーク・グリルで飲んだ。都内では置いてるのはここだけじゃないかな。僕のセラーにも同じ2001年があと数本、残ってる。まだまだ10年くらいは保存かな〜

開けたその瞬間から周囲に森の碧い空気が漂うかのごとく素敵な香りが立ち上がる。口にする前からクラっとなる。
フランス物のカベルネ・フランはもう少しピーマンなどの青い野菜系の香りがしたりするけど、このサード・センチュリーのカベルネ・フランはそんな単純な碧さじゃなく、もっともっと深い碧さ。
実際に行った事はないけど、洞爺湖の周囲の森の奥にテントを立て、初夏の涼しい時期に薫る森の香りとかって、きっとこんな感じじゃないかな〜などと空想をかき立てられる。
このサード・センチュリーを造った張本人のスプラジアさんとは一度飲んだことがある。彼の力作です。
そして、今夜は食後酒も凄い!!

ナパの地で1855年から続く老舗中の老舗ワイナリー、ファー・ニエンテがリリースするデザートワイン『ドルチェ』。
元々はファー・ニエンテのオーナー、銘酒『ニッケル&ニッケル』でも有名な故ギル・ニッケルさんの個人の楽しみのために造られていた貴腐ワイン。フランス本家のソーテルヌを超えてるとすら思える素敵な貴腐ワイン。
サード・センチュリー同様、こちらもエッチングされたボトルが美しく、そして黄金色とも言うべきワインの色も素敵。
甘みの中に豊かさと暖かさとカリフォルニアの碧い空の広さを感じる。ナパとは思えない力作。
前にベリンジャーの貴腐ワイン、ナイチンゲールを飲んだ事があるけど、あの世界を想い起こすな。
素敵なサード・センチュリーと素敵なファー・ニエンテのドルチェと盟友との熱い会話にて都心の高層階で幸せに酔った夜です。

久々のBody&Soul。歌姫、ウィリアムス浩子のヴォーカルとエン・ティエンポ・ヴィンヤードのマルベックに心躍る夜。
小気味よいリズム隊がワクワクさせる。ドラムスのジーン・ジャクソンが素敵。実質バンマスかな。軽やかに弾むかと思えばどっしりと重さを演出したり、そして柔肌を撫でるかのようなブラシワークも艶っぽい。
そんな素敵なドラムスの上で踊る歌声は、まさにジャズの楽しさを伝える伝道師。唄ってる本人が楽しそう。当日はUStreamでネット中継もされてた(写真はその中継より)。

そしてピアノの後藤浩二もその風貌からは想像出来ない(失礼!)繊細なピアノでウィリアムス浩子を支える。
サックスの鈴木央紹も艶っぽいトーンでヴォーカルを盛り立てる。
そんな素敵なジャズを聴きながら飲むワインは、前回同様、エン・ティエンポ・ヴィンヤードのマルベック。

マルベックと言うとフランス南西地方などの濃いワインを想像するけど、このエン・ティエンポ・ヴィンヤードのマルベックは実にまろやか。太陽恵みをたっぷりと受けた熟した果実から造られたであろう深みと艶。
ウィリアムス浩子の素敵なジャズにエン・ティエンポ・ヴィンヤードの素敵なワイン。最高の組み合せ!
いい夜です。

このところ連日夜中の2時とかまで仕事してたので、ナイショのバーまで辿り着けず地元のナイショのバー No.2で済ませてたからね。
まずはコンパスボックス(COMPASS BOX)の珍しいエルーセラ(ELEUTHERA)というウイスキーでハイボール。

エルーセラとは、アイラ島のモルト、カオルイーラと、ハイランドのモルト、クライヌリッシュのヴァッテッド・モルト。華やかな香りとふくよかな穀物の風味が素敵なウイスキー。
ちなみに「エルーセラ」とは、ギリシア語で自由を意味し、バハマにある島の名前らしい。
ほんと、世の中いろいろなウイスキーがある。ナイショのバーに7年も通ってるけど、まだまだ知らないウイスキーは多いな。
流れてるジャズは、1927年生まれのイタリアのベテラン・ジャズピアニスト、レナート・セラーニ(Renato Sellani)が日本のヴィーナスに録音したレナート・セラーニ・トリオの『オー・ソレ・ミオ
』。とてもお洒落なジャズです。
2008年の発売のようなので、当年81歳での録音か!? 凄い!

そしてこの方、どのアルバムにも一切自身の写真を出さず、このCDのようにイメージカットばかり。謎の人です。
で、散々ネットでチェックしてたら、イタリアのウンブリア州でのジャズフェスティバルをはじめ、いくつかのジャズフェスティバルの映像がYouTubeなどに残されてるのを発見した!
写真も1枚ゲット!
こんなお爺さんですが、演奏は実に洒落てる。ナイショのバーに最適な素敵な演奏。
さて、ハイボールをもう1杯。

『MACLEOD'S 1986』というエチケットの素敵な謎めいたウイスキーで創ってもらった。詳細不明なれど、スカイ島のタリスカー蒸留所のウイスキーのボトリングっぽい。
ちなみにスカイ島、現地語では「Isle of Skye」。地元ではまだ原住民の古来の言語だったゲール語を話す人が24%もいるとネットに書いてあった。驚きです。北海道でアイヌ語を話す人がいても極少数だからね。
スカイ島、行ってみたいものです。正式な行政の観光サイトがあった!

続いては夏っぽく、オーストリアのグリューナー・フェルトリーナーを1杯いただく。
とっても清々しいワイン。夏の風物詩。
造り手は不明。写真からじゃわからないな。
ナイショのバーはほんと、ウイスキーもワインもレアな素敵なものが多い。

ここでアスパラのグリル、ポーチドエッグ添えが来る。う〜ん、いい香り! 食欲をそそるな。
ジャズはブラッド・メルドーのハイウェイ・ライダー
へと進む。
ジャケットがどうやら輸入版と国内版では違うらしい。
若手の名ピアニスト、ブラッド・メルドーが珍しくこのアルバムでは室内楽などもいれた大作を創ってる。
全曲自身の作曲によるらしい。ダン・コールマン指揮の室内管弦楽団が入ってるのが凄い!
外が暑く喉が渇き切ってるので、もう1杯涼しげなものを!

選んでもらったのはボジョレーで創る珍しいロゼ、ニコラ・テスタールのピンク・ラビット。ブルゴーニュ、マルサネ辺りのロゼかのような落ち着いた深みのある素敵なロゼ。夏を感じます。
そしてワインはオレゴンへ! 名門A to Zの「シュマン・ド・テール(Chemin de Terre)」。
前回も飲んだこのワイン、メルロ、カベルネ・ソーヴィニヨン、シラー、カベルネ・フラン、サンジョヴェーゼ、グルナッシュ、ピノ・ノワールと7種類、ボルドー系から南仏系までのありとあらゆるブドウを突っ込んでる。

素敵なローヌ系のトーンのワインです。
料理は手打ちでウドンのような太めの造りの「ピチ」というパスタを使ったラグー。
このラグーソースは美味さの極み。これ、レトルトにして発売しないと!!
まさにシュマン・ド・テールとピッタリ。
そしてまたまたジャズが変わり、これが凄い!
ベースだけのアンサンブル、オルケストラ・ド・コントラバスというグループの演奏『ベース,ベース,ベース,ベース,ベース&ベース!
』。

ウッドベースだけでこんな深い演奏が出来るとは。
曲によってはベースどうしのハーモニーがパイプオルガンのように聴こえたり、ハーモニカのように聴こえたり、変幻自在を通り越し、この世の物とは思えない作品。
イタリアの大ベテラン、レナート・セラーニから、若手のブラッド・メルドーのオーケストラ作品、そして最後はベースのオーケストレーションに至るなど、ジャズの選曲、凄過ぎる!
ここはジャズ喫茶か〜〜
最後のシメのカクテルは、初めて経験するエル・プレジデンテというもの。

色も艶っぽく、そして味わいも艶っぽい。艶のあるいい女性とキッスをしているかのようにふわっと唇に触れる。鈴木京香を思わせるカクテル。
さてさて、今夜もナイショのバー、ウイスキーもワインもジャズも料理も、何から何まで最高!
幸せな夜です。
翌日も午前2時まで仕事。で、帰りゃ〜いいのに、またまた閉店間際のナイショのバー No.2。
何でかって、前夜のフォープレイのDVD、実は2枚組なのです。そう、もう1枚がどうしても観たくって...
もちろんこの時間、誰もいないので観放題!
2枚目にはこれまた素敵なゲストが! ソウル界の女王とも言うべき、チャカ・カーンが登場!


フィリップ・ベイリー、フィル・ペリー、チャカ・カーンと3人揃って唄う場面があるんだけど、もう圧巻としか言いようがない。
合わせたワインはスペインはラ・マンチャ州、ヴァルデペーニャスの『ヴァンタ・レアル グラン・レゼルバ 2003』。テンプラニーリョ 100%のスペインらしいワイン。樹齢40年のブドウから造られる深みと奥行きのあるワイン。
チコリに様々なものを乗せたカナッペのようなものをつまみながらフォープレイにハマる夜。キャビアが乗ってたり、中々豪華!

明日も仕事ってのにこの興奮は辞められない止まらない!
確かリー・リトナーがフォープレイに在籍してたのはわずか数年。その後はラリー・カールトンに代わってる。何とも貴重な映像が残ってたものです。
2日続けてフォープレイな夜に乾杯!

真夜中26時過ぎのナイショのバー No.2。閉店間際のこの時間、貸し切りです! で、誰もいないので、今夜のジャズはDVDをスクリーンに!
選んだ演奏は、リー・リトナーとボブ・ジェームス率いるフォープレイのライブ盤『イヴニング・オブ・フォープレイ〈完全版〉
』。最高のスタジオ・ライブです!
ベースのネイザン・イーストがこんなに歌を唄うとは知らなかった。そして、何とキーボードのボブ・ジェームスですら所々でマイクに向かって唄ってる! ビックリです。
そしてゲスト・ヴォーカルが凄い! アース・ウィンド・アンド・ファイアーのヴォーカル、フィリップ・ベイリー、そしてソウル界の名手フィル・ペリー。こんな豪華なゲストってあり??
白熱のライブです。これ、毎晩でも見たいって感じのハイテンション。
リー・リトナーのギターと、アース・ウィンド・アンド・ファイアーを彷彿させるフィリップ・ベイリーのヴォーカル、まさにこれぞソウルという感じのフィル・ペリーのヴォーカル。

唸るな〜

ちなみにフィリップ・ベイリーは自身のサイトで素敵なムービーを流してる。ベニスとパリという2種類の映像。これはまさにアートです。
合わせるワインはカリフォルニアはモンタレー近郊のキャロウェイ。木々が芽吹く時期の森の香りがする。ユーカリ香がわりと強めで、樽をかなりしっかり効かせてるんだろうね。

コーヒーやカカオの香りも心地よい。そして写真の通りの素敵なゲストハウスとレストランも持つキャロウェイ、行ってみたいものです。
今夜はキャロウェイで森の奥深くの森林浴をし、そしてフォープレイに熱くなった夜です。
う〜ん、最高!
僕の愛するジャズピアノピレイヤー、ビル・エヴァンス。彼は1980年9月10日から1週間、ニューヨークの今は無きジャズクラブ「Fat Tuesday's」に出演する事になってた。しかし初日を終えた彼はそのまま倒れ病院に運ばれ、そして15日に天に召された。

そんな9月10日の彼の最後の1日の録音が何と、誰かの手に残されていた! そのアルバム『Very Last Performance
』が発売になった。もう狂喜乱舞です!
ビル・エヴァンス、マーク・ジョンソン、ジョー・ラバーバラというメンバー。晩年の最後の2年を支えた若者たち。今やマーク・ジョンソンはランディー・ブレッカーの初代夫人、イリアーヌ・イリアスと結婚して公私共々活躍中(^_^) ジョー・ラバーバラはバークリー音大の教授。二人とも大活躍です。
ナイショのバー No.2にて、そんなビル・エヴァンスの人生最後の演奏を聴く。何とも切ないな。
でも素敵な演奏です。生き急ぐかのようないつもよりややテンポ早めの演奏。テンションは上がりっ放し。最後の1年はどの録音もみなこんな感じ。
この最後の夜に関するマーク・ジョンソンのインタビューが残されてる。
とにかく手が異常に膨れていて、鍵盤を押さえると隣の鍵盤にも触れてしまう状態だった。それでも彼は最後の気力を振りしぼるようにして全身全霊で演奏に取り組んでいた。一音一音別れを惜しむような感じでね。音のひとつひとつを愛おしむように弾き出すことで、彼なりの別れを告げていたのかもしれない。テクニックがどうとかいう問題ではなくスピリチュアルな世界に彼はいたのだろう。ジョーとぼくの二人は彼のピアノについていくだけだった。最後に演奏した曲は今でもはっきりと憶えている。「マイ・ロマンス」。もうことばではいい尽くせないほど胸に迫る演奏だった。終わってしばらく涙が止まらなかった……。
(ジャズ批評誌、No.60、1988年2月29日刊、BILL EVANS LAST DAYS、小川隆夫氏著)

この切ない演奏を聞きながら飲むワインは、大好きなニュートンのシャルドネ。フランスのホンマモンかと思うほどの上品な仕上がりのワイン。
演奏に魅き込まれ過ぎて、何かガッツリ食べるって感じじゃないので、お料理は軽くした。
可愛らしい縦長トマトと3色パプリカのサラダ、スモークサーモン、縦長トマトと使ったパプレーゼ。

今夜はビル・エヴァンス最後の夜の演奏とニュートンに酔う夜です。
PS.
この最後の夜の演奏に偽物疑惑が... 6月のライブ盤と演奏、アドリブなど1音1句いっしょだとの書き込みがネットにありました。本当なら哀しいことだな〜
ま、でもともかくいい演奏なのでそれでよし!
記者会見はつつがなく終わった。お蔭様で多数のマスコミが来場し、早々にネットニュースにも出た。

ディナーは無謀にも、本場もんのパリジェンヌに日本で僕が最高と思ってるフレンチをぶつけてみた。彼女からもチャレンジャーと言われたが、僕が絶対に勝てる自信があった。
出掛けた先は、『ミュージアム1999 ロアラブッシュ』。中島シェフの料理は繊細で柔らかく、優しく、自然の旨味を引き出す絶品の品々。絶対にパリジェンヌにも驚いてもらえると確信している。
でも一抹の不安は、彼女はお肉を食べないという事。野菜とお魚だけでどれだけのコースが創れるのか....

さて、まずは食前酒。彼女は必ず食前酒にドライ・マティーニを飲む。今夜も同様。
このミュージアム1999 ロアラブッシュには地下にバーがあり、そこには旧知の大好きなバーテンダー、佐々木さんがいる。彼の創るボンド・マティーニはそれこそ究極の逸品。
個室でディナーだったので、部屋に佐々木さんを招き入れ、個室内に臨時バーカウンターを立ち上げ、そこで創ってもらった。

客人にはビフィーターを使ったドライ・マティーニを。僕にはゴードンとスミノフで創るボンド・マティーニを。
相変わらず香り高くジンやウォッカの強さを感じさせない繊細なマティーニ。こんな食前酒でディナーを始められるとは、実に幸せなこと。
お料理は、小さなアミューズ2品から始まった。そして中島料理長、予約の電話から30分しかない間に、見事にもスペシャルコースを用意してくれた!

雲丹のバファロア仕立て 秋田産じゅんさいと鮑
鱚とフォアグラとクレポネット包み揚げ ペリグーソース
鮎のコンソメゼリー寄せ 瑞々しい西瓜と葉タデと共に
帆立貝、オマール海老、赤ムツのアンサンブル
シェフ中嶋の今日の一皿
不思議なシャンパーニュの泡とリコッタチーズのコル
白桃のデリス”ショー・フロワ”
スフレと冷たいスープ、グロゼイユソースのアクセント

いずれも自然の旨味を活かした最高の逸品。さすが中島シェフ!、とどれも唸らされる品々。

ワインは野菜と魚ということで、白にした。今夜のパリジェンヌはブルゴーニュはあまり好きでないらしく、ボルドーが好きとのこと。
ボルドーの白ならペサック・レオニャッンの白が好きと僕が言ったら、彼女は赤白問わず、ボルドーの中でもペサック・レオニャンが一番好きなんだそうだ。こりゃ奇遇。僕と仕事以外にもピッタリとワインの趣味・嗜好が合う。
旧知のソムリエの吉田さんに選んでもらったのは、ペサック・レオニャンの銘酒ドメーヌ・ド・シュヴァリエの1988年。素晴らしいワインなのはもちろんのこと、この1988年というヴィンテージがまた意味がある。そう、1988年は僕の会社の創業年。

気持ちを新たにって感じもあり、1988年のドメーヌ・ド・シュヴァリエを飲む。深い熟成香とまろやかになった酸味、まだしっかり残ってるミネラル感など、どこをとっても上品で深みのあるワイン。
素晴らしいお料理と素晴らしいドメーヌ・ド・シュヴァリエで会話ははずむ。言葉の壁を超え、お互いの考えていること、思っていることが相手にしっかり伝わる。これぞ本当に素敵なビジネスディナー。
デザートの前にチーズをいただく。それに合わせてソーテルヌ。銘柄はちょっと写真じゃ解らないな〜 ディケムじゃなかったですが、1998年の素敵なソーテルヌでした。甘さもベタつきがなく、実に果実味豊か。

そして中島シェフのディナーは、デザートも実に凄かった〜 不思議なシャンパーニュの泡とリコッタチーズのコル、白桃のデリス”ショー・フロワ”。デザートとソーテルヌの組み合せも素晴らしい。
食べ終わった後、中島シェフに来ていただき、記念撮影と客人のメニューにサインを! 何ともカッコいいな〜

そしてシメは地下のバーに降り、ギムレットをいただき夜は更けました。帰路、客人は「あなたのチャレンジ、勝ったわね!」と言われた。中島シェフならパリに行っても成功するだろうって真顔で言ってた。
我が日本を代表するフレンチをぶつけてみて、それが大きく受け入れられ、とっても嬉しい気分。
最高のディナーでした。さ、この勢いで彼女とのビジネスを広げるぞ!
ニューヨークから客人が来日。でもアメリカ人じゃなく、フランス人。つい最近、本社をパリからニューヨークへ移したベンチャーの経営に携わっている女性です。何と朝早く8時過ぎに成田に着くって言うので、自分の車で迎えに行った。前夜が明け方4時過ぎまで仕事してたので超眠い〜

夜はそのパリジェンヌとディナー。ホテルのロビーで1時間ほど打合せをした後、さあレストランへ。ご希望は和食。
出掛けた先は、彼女の宿泊地であるホテルニューオータニ内にある大好きな和食とワインのバー「RANSEN はなれ」。個室を取ってもらった。
ちょうど夏野菜を使ったコースメニューが出てたので、それをベースにいろいろアレンジしてもらった。
彼女はジューリシュ(ユダヤ教)で、その関係でお肉がダメらしい。夏野菜のコースとは言え、途中にいろいろお肉が入ってる。それをすべてお魚に変えてもらった。
まずは、カボチャをくり貫いて器にしたコーンとカボチャの冷製スープ。自然の甘みと薄めの塩気でいただくスープは絶品!
お刺身、季節の野菜と鮑、鮎の塩焼き、シメはウニが乗ったトマトとナスの冷製カッペリーニ。
ただしカッペリーニとは書いてあったけど、麺はイタリアンパスタではなく日本のソウメン。これが粋だね〜

ワインはお互い、引くに引けない勝負処まで来た事の決意表明を込め、ルビコン川を渡るワイン、コッポラの『ルビコン 1991年』。
昨年も8月にサンフランシスコで某ベンチャー企業の社長と大いなる決意を秘めてルビコン飲んでルビコン川を渡ろうと決意する夜があったんだけど、残念ながらあれは成就しなかった。実に残念。
今夜こそ、彼女の会社と必ずや成就させてみせる!

『ルビコン』とは、古代ローマ帝国の将軍カエサルが「賽(サイ)は投げられた」という言葉とともにルビコン川を渡ったという逸話に基付く「背水の陣」を表す「THE CROSSING OF THE RUBICON」(ルビコン川を渡る)」にちなんで名づけられてる。コッポラ監督の渾身の力作。
僕たちも同様、背水の陣。彼女の会社と心中するくらいのつもりの大きなビジネスを仕掛けている。明日はその発表記者会見。
記者会見前夜、コッポラのルビコンでお互いの意思を確認し合い、そして明日の記者会見へ気合いを入れた夜です。