ベックメンとビル・エヴァンチックな夜

今夜は洒落た音楽を選んだ。その音楽から飲むワインを選んだ。
1曲目の「My Favorite Things」(邦題:私のお気に入り;映画「サウンド・オブ・ミュージック」より)の小洒落たサウンドに心やられる!

この作品に合わせ、選んだ食前酒はシェリーのごとき酸化熟成した黄色いワイン、スイスとの国境沿い、ジュラで造られる『ヴァン・ジョーヌ アルボア 1989』。
100年熟成して保存出来るという不思議なこのワイン、ボトルもクラヴランと呼ばれる620ml入りの独特な瓶。
シェリーよりブドウの旨味成分が深い感じがする。実に洒落た食前酒。
そして今夜のワインは南カリフォルニアはサンタ・イネズ・ヴァレーのニッチなワイン『ベックメン "キュヴェ・レ・ベック" 2009』。昨年末の渡米の際にロサンゼルスのパートナーからいただいた日本には入ってきてない貴重なワイン。

このベックマン・ヴィンヤーズは、シンセサイザーやデジタルピアノで有名なローランドの米国現地法人を50%出資して立ち上げたスティーヴ・ベックメン(下記の写真の人)が立ち上げたワイナリー。
早く開けたくてうずうずしてたんだけど、このところ週末が忙しく、中々落ち着いて飲む時間がなかった。
ベックメンが位置するサンタ・イネズ・ヴァレーはサンルイス・オビスポとサンタバーバラの間くらいにあるところ。南仏系の品種を使ったワインが盛んな地域。このワインも南仏系。
エチケットに書かれてる通り、グルナッシュ 45%、シラー 34%、ムールヴェードル 14%、クーノワーズ(Counoise;シャトー・ヌフ・デュ・パプなどに使われるニッチなブドウ) 7%という配合。
太陽の陽射しを燦々と浴びたスケールの大きな果実味がたっぷりとした素敵なワイン。


ベックメンに合わせたジャズはビル・エヴァンスが1973年6月24日、アルゼンチン・ブエノスアイレスで行ったコンサートを収録した「My Foolish Heart
」。
リリカルなBeautiful Loveから始まり、そして小粋に弾むようなWaltz for Debbieでシメる素敵なライブ。素敵なジャズで素敵なワインが広がる。

ヴァン・ジョーヌとジョー・ラバーバラ、ベックメンとビル・エヴァンス、それぞれの組み合せが心を踊らせ、そして時を忘れさせる。
素敵な時間を過ごしたビル・エヴァンチックな夜です。
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