ジャック・シェルドンとビル・エヴァンスとベル・グロスに酔う夜
今夜もディープにジャズ&ワインに酔う夜!

ワインは年末の渡米で買い込んできたベル・グロス(Belle Glos)。モンタレー近郊、サンタ・ルチア・ハイランドのワイン。
このワイナリーはディープです。そう、ナパのカルトなカベルネ・ソーヴィニヨン『ケイマス』を主宰するチャック・ワグナーが、実の母親の名「Lorna Belle Glos Wagner」にちなんで命名したピノ・ノワール専門のワイナリー。モンタレー産のほか、ソノマ産もあるらしい。
かなり濃い感じでギュッと凝縮感が高く、アルコール度数も14.8%とかなり高い。イチゴジャムのような濃縮された感じがある。
香りはフランボワーズのような可愛らしい感じがするけど、色はかなり濃く、そして深く重い。
そしてこのワイン、なんと鑞で封印されてる! まずは鑞を切る所からスタート。厳かに開けるこの時間が、また何とも言えない感じ。


このベル・グロスに合わせて流すジャズは11月の渡米時にライブを観たジャック・シェルドンが参加してるアート・ペッパーの『小さな恋の物語
』。名義はアート・ペッパーだけど、実質的にアート・ペッパーとジャック・シェルドンの共作。
アート・ペッパーのアルト・サックスとジャック・シェルドンのトランペットがハモって極上の旋律を奏でる「エンジェル・ウィングス」からスタートし、最後までリリカルでお洒落なジャズを奏でて行く。
実はこのアルバム、1980年の日本のレーベルの制作です。古き良き西海岸のジャズ、ウェスト・コーストのジャズを求めて制作されたもの。ちょっと今は入手難かな...

そしてベル・グロスに合わせてもう1枚! ビル・エヴァンスの『タイム・リメンバード
』。このアルバムはビル・エヴァンスの死後に発掘された貴重な未発表音源。ピアノソロを含めた長い盤とトリオだけの短い盤が存在するけど、僕の持ってるのはトリオのみのやつ。
当時ビル・エヴァンスはベースのスコット・ラファロ、ドラムスのポール・モチアンと究極のピアノ・トリオを結成していた。従来のピアノ主導のトリオではなく、ピアノ、ベース、ドラムスが三位一体となったジャズ。
そんな矢先、ベースのスコット・ラファロが交通事故で死んでしまう。哀しみに暮れたビル・エヴァンスはそれから1年、ほとんど演奏活動をしなかった。

演奏を再開した時のメンバーがベースはチャック・イスラエルズ、ドラムスがラリー・バンカー。活動期間のとっても短いトリオだったけど、このタイム・リメンバードは素晴らしい作品だし、この二人はもっと評価されてもいい逸材。
ラリー・バンカーの繊細なブラシ・ワーク、心地よく弾むチャック・イスラエルズのベース。まさに黄金トリオと言われたスコット・ラファロ、ポール・モチアンとのトリオを彷彿させる。
素敵なジャズに酔っていたらあっという間にベル・グロスが空いちゃった! 素敵なワインに素敵なジャズ!
今夜はジャック・シェルドンとビル・エヴァンスとベル・グロスに酔う夜です。
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