2009年12月 Archives

モエ・シャンドンのロゼは軽やかで旨味もあり、炭酸で味がボケることのない芯のあるシャンパン。泡も美しい。
さて、明日から渡米なので、今年日本でワインを飲むのはこれが最後。帰国は元旦の予定。今年最後のワインはとっておきのワインで!、ということで大好きなベリンジャー、それもとっておきの『ナイツ・ヴァレー 1998』を開けた。
ベリンジャーはもう言う事はない。最高! 11年の時を経て、もうカリフォルニアとかボルドーとかいう議論ではなく、深遠なるカベルネ・ソーヴィニヨンの森の奥に迷い込んだかのような世界。

この『ナイツ・ヴァレー 1998』はまとめてかなりの数を買い込んだ。ちょうど合同酒精からサッポロビールにベリンジャーの代理店が切り替わるタイミングで、その時に合同酒精が多量に安値で放出したのを買い込んだ。でももう残りわずか。
貴重なベリンジャーで明日からの渡米へ景気付けし、そしてこの1年を深く想う夜です。
ほんと、いろいろあった1年です。来年はどんな年になるのかな〜
金曜日、街に出るには日本では今年はこれが最後。日曜から渡米するからね。
2週間ぶりに本家ナイショのバーへ顔を出す。ここはイタリアン・レストラン顔負けの素晴らしい料理が素敵なバー。毎日来たいと思いつつ、ここしばらく連日深夜まで仕事で来れなかった。

スタートはボンベイ・サファイアのジンリッキー。合わせる前菜はフルーツトマトのカプレーゼ、ローストビーフ、イベリコ豚のサラミの3点盛り。それから今夜は健康的に、チコリ、トレビス、パンチェッタのサラダと温野菜のオーブン焼きにパスタ。もう最高!!
そして今夜はクリスマスなので、ワインはグラスじゃなくボトルで開けてお店のスタッフにも振る舞った。

開けたワインはオレゴンの大好きなワイン『フランシス・タナヒル』のピノ。果実の凝縮感が高く、少し重みがあり、実に味わい深いワイン。オレゴンのピノは今やブルゴーニュと正面きって勝負出来る。オレゴンワイン、大好きです!
最後のデザートは、イチゴと洋梨。それに合わせて森浦君が創ってくれたのは、写真で見ても実に色鮮やかなイチゴのフルーツマティーニ。まさに今夜の最後はこんなのが飲みたかったんだよね〜 さすが以心伝心。

素敵な食事と素敵なワインと素敵なフルーツマティーニで今年最後のバーライフを終えた夜です。
来年もこの本家ナイショのバーなくては生きて行けない僕です。増田さん、森浦君、来年もよろしくね!!
木曜日はクリスマスイブ。なのに超疲れた一日。
朝5時半に家を出て6時過ぎに飛行機で福岡へ飛んだ。9時には北九州・小倉に着いた。そして午前中に仕事を片付け、昼には福岡空港から東京へ戻る飛行機に飛び乗ってた。仕事先での滞在は、わずか1時間半。なんともこりゃ疲れる出張だよね〜〜

そして、疲れ果てた体にさらに鞭を打つように、数日前から怪しい感じはしてたけど、緊急でこの年末にロサンゼルスへ渡米することが決まった。27日(日)に出て、日本には元旦に帰って来るという厳しい旅程。途中、日帰りで往復12時間、ロサンゼルスからニューヨークに行かないとならない日もあり、死にそう。
そんなやってらんないヤサグレた夜に最後に立ち寄って夕飯を食べるのは、今週はこれで4日連続となる地元のナイショのバー No.2。今話題の機能性野菜、ブロッコリーの新芽、スプラウトを乗せた色鮮やかなサラダから夜はスタート。そしてそれに合わせ、ボンベイ・サファイアのジンリッキーで喉を潤す。
続いては、寒い夜だったので魚介をたっぷり使ったブイヤベース風のスープ。タコとエビ、ワタリガニが入ってる魚介の味わいが香しい素敵なスープ。
そしてそのスープに浸した油の乗ったサーモン。これまたとっても素敵な味わいで、赤ワインとピッタリ!
シメは香草をたっぷり効かせた羊肉のトマトソース。ローズマリー、セイジなどの香草が食欲を誘う。

合わせたワインはボルドーはマルゴー村にほど近いムーリーのワイン『シャトー・オー・ベルヴュー 2006』。控えめな感じで一歩下がってついてくる賢婦のようなワイン。物腰柔らかく、角がない。でもボルドー生まれであることを主張する骨太さもある。
最後に白いご飯にこの魚介のスープをかけてお茶漬けというかリゾットというか、素敵な一品をいただいた。
さ、久々の渡米だ! 生まれて初めて、カウントダウンを帰路の機内で迎えます。シンドイけど、でも勝負の懸かった大事な交渉事がある。頑張ろう〜っと! ファイト!!
水曜日は天皇誕生日。でも大きな仕事を抱え、ずっと働いてた。スタッフからいろいろな資料があがってくるので、それらに目を通しつつ、自分でもいろいろと作業する一日。
バシバシとメールが飛び込み電話も鳴るため、オチオチ食事も出来ない。ようやく一通り片付いた23時過ぎ、またもやナイショのバー No.2に駆け込む。

今夜もいい感じで洋物をコースっぽく出してもらった。
フルーツトマトとパプリカの彩りサラダから始まり、塩鱈でダシを取ったスープをベースに塩鱈と温野菜にオリーブオイルを掛けた素敵な一皿、そしてチェリートマトをオーブンで焼いて自家製ドライトマトにしたものをたっぷりとかけたチキンのグリルまで、食べる者を圧倒する逸品が続く。
この鱈と温野菜の一品は、大好きなポルトガル料理の店『マヌエル』で食べたバカリャウ(干し鱈)を使った料理や、それらのダシを使ったであろう温野菜の料理を想い出させる素敵な逸品です。
自家製ドライトマトも甘みがたっぷりとつまっていて、口の中に入れるとギュッと果実味が飛び出して来る幸せな逸品。オリーブオイルで香ばしく焼き上げたチキンのグリルにかけると素晴らしい香りを周囲にまき散らした。

合わせたワインはマルゴー村の名門シャトー・ブラーヌ・カントナックのセカンドワイン『バロン・ド・ブラーヌ 2004』。マルゴーらしい柔らかさとシルキーな舌触りが素敵なワイン。
何とも素敵な夜です。いっぱい仕事すると最後にはいいことあるな〜
でも素敵な夜は残念ながら素敵なままでは終わりませんでした!
翌日の朝の仕事の準備で、深夜3時くらいまでメールでやり取りが続き、おまけに翌朝は朝6時過ぎの飛行機で福岡に飛ばないとならかったので、朝の弱い僕は結局そのまま起きたまま、まだ真っ暗な5時半に家を出ました。ふう〜
幸せな夜がリセットだなあ〜

火曜日も遅くまで超ヘビーワーク。ふう〜 遅い時間に駆け込んだのは前夜に続き地元のナイショのバー No.2。
今夜はなんか洋物って気分。ねだってみたら、なんとフルフルにフレンチのコースっぽい(!?)ものを出してくれた! いぇ〜!
香草のサラダに始まり、真鯛のゴルゴンゾーラソース、小ぶりだけど深い味わいのハンバーグ。どれも素晴らしい逸品。
真鯛のゴルゴンゾーラソースはバターと白ワインをたっぷりと使い、仕上げにゴルゴンゾーラを入れた濃厚かつ香り高い素敵な一皿。ボンベイ・サファイアのジンリッキーが引き立つ。
ハンバーグは、ビーフブイヨンのスープに浸しておいたパテを焼いたものに、赤ワインをたっぷりと使った濃厚なドミグラソースがかかったもの。ワインと最高の組み合せ。そしてスープ自体も美味しく飲んだ。
さらにシメの一品で魚介たっぷりのパエリアもどきを作ってもらった。こんな夜中に洋物をフルコースで食べれるなんて、何とも幸せ。

合わせたワインは、ボルドーの最北端、サン・テステフの『シャトー・サンロック(Chateau SAINT-ROCH) 2002』。柔らかいけど芯が一本と負った骨格のしっかりとしたワイン。
銘酒シャトー・コスラボリのセカンドっぽいんだけど、詳細不明なワイン。ネットで見ると1964年物が海外ではオークションに出てた。海の向こうではメジャーなのかな? 中々美味しい。
深夜に食べる洋食とボルドーワイン。こんな夜もいいものです。
明日は祝日なれど休めない。せめてこの瞬間の幸せを!
今週は実質的な仕事納めなこともあり、超激務。まったく都心に飲みに出ることも出来なければ、ゆっくり食事する時間もないって感じ。
そんな中、今週は連日、遅くまで仕事した後に、地元のナイショのバー No.2で軽く食べて(飲んで?)帰った。
月曜の夜は寒かった。仕事も寒々しいし、外の気温も寒かった。深夜に駆け込んだナイショのバー No.2で頼んだのは、温かいお料理。

出てきたのは、薄味で京都風のおでん。神楽坂の大好きだった京都風おでんの店『松』がつぶれちゃって、それ以来、中々ありつけなかった。
昆布ダシをベースにした上品な逸品。まずはタコとエビ。手前には調味料として柚子胡椒、塩、七味唐辛子が並ぶ。香り高い素晴らしい料理。

続いては、山菜たっぷりの一皿。おでんで山菜とはやるね〜〜 その後はスタンダードに練り物系をいただいた。最後のシメは山菜&鶏肉ソバにしてもらった。
ワインは前週に続き、シャトー・パヴィの素敵なロゼ『ラ・ロゼ・ド・パヴィ 2005』が開いてたのでグラスで飲んだ。
体も心も寒い夜、上品なおでんと素敵なラ・ロゼ・ド・パヴィで自分を癒した夜です。

今夜は2,000円台で買えるバリュー・ボルドーな夜。マルゴーの格付けワイン、シャトー・ディッサンがマルゴー村から少し離れたアルザック村で造る『シャトー・ド・カンダル 1997』を開けた。
ここはフランス革命当時からのブドウ畑で、当時所有してたFoix de Candale家にちなんでこのシャトー・ド・カンダルという名が残ってるらしい。
このバリュー・ボルドー、90年代初頭、まだワインをよく知らない頃に安いのでまとめて買い込んだもの。残りあと数本。マルゴー近郊らしく、メルローの比率は高いようだ。

開けたとたん、深く静かでひんやりとした森林香が立ち上がってきた。カビとハーブ、表裏一体のような微妙な香り。静かにデキャンタージュし、12年の眠りから目覚めさせる。
起き上がってきたシャトー・ド・カンダルは、実にマルゴー近郊らしく、柔らかく、かつ、ふくよか。12年の年輪を重ね、やや細身になったかという感じもあるけど、まだまだ芯があり美しい。
蔦の絡まる伝統ある美しいシャトーから造られるシャトー・ド・カンダル。名門シャトー・ディッサンの責任者、エマニエル・クリューズの名前もエチケットに記載されているほど、シャトー・ディッサン渾身の力作。

食後には洋梨とリンゴのブランデー、カルヴァドス。リンゴがそのままボトルに入ってる不思議な逸品。地下鉄漫才の世界だよね〜 でも素敵な組み合せ。
またまた明日からの仕事の激戦に備え、今夜は名門シャトー・ディッサンの造る素敵なワイン『シャトー・ド・カンダル 1997』に心地よく酔う夜です。
土曜の夜は、お歳暮でいただいた石狩鍋。さて、この石狩鍋にどんなワインを合わすか? 常識的にはシャブリとかの辛口の白。でも我が家、ワインの数こそ数百本あれど白ワインは極めて少ない。
南仏の赤、グルナッシュとか、スペインのテンプラニーリョなども有り得そうだけどちょっとチャレンジかな〜 単なる味噌味ならいいんだけど、今夜の石狩鍋はちょっと魚系の匂いが強く、赤ワインで合わせるとエグ味が出そう。

選んだのは、オバマ大統領の就任式典で供されたダックホーンのソーヴィニヨン・ブラン。ちなみに就任式典当日はダックホーンの赤(ピノ)・白、両方が供された。
アメリカのソーヴィニヨン・ブランというと柑橘系の香りとトロピカルな感じを想像しがちだけど、このダックホーンはもっとしっかりとした骨格がある。もちろん柑橘系の香りは爽やかだけど、軽やかなトロピカルな感じじゃなく、セミヨンを少し混ぜてるせいか、とってもフランスっぽい。ロワールのワインのような感じ。ハーブ香も素敵なこのワインで石狩鍋も美味しく引き立つ。
さ、大統領のキックオフのワインで来週も頑張ろう! 年内も残りわずか。あっという間に2010年になる。来年がいい年でありますように!
金曜日、疲れ果てて福岡から戻ってきた。福岡はなぜか気温6度で雪。仕事でも雪・みぞれ混じりの交渉に行ってるのにさ、天候くらい晴れて欲しいものです。いや〜、雪は寒いです。特に午前中行った北九州・小倉はほんと、雪で寒かった。

そんな夜、羽田から向かったのは、もう都心に出る気力もなく、地元のナイショのバー No.2。今夜は超体が冷えてるので温かいものを作ってもらった。
前菜は岩手の真ダコと日本橋の何とかって言う有名な店の蒲鉾。醤油と塩、オリーブオイルが並ぶ。それぞれ、どれに付けても美味しい。これは素敵な食べ方。

そう言えば鈴廣だかどっか小田原の著名な蒲鉾屋が、生のモッツアレラチーズとトマトを使ったカプレーゼのモッツアレラの代わりに蒲鉾を使おう!、という新しい蒲鉾の食べ方を提案するチラシを配ってるのを見た事がある。上質な蒲鉾に塩とオリーブオイルは素敵な組み合わせ。
続いては温かいものということで、湯豆腐。鱈と白菜、ネギに椎茸が入ってる。体中がぽかぽか暖まる。そしてもう一品、温かいもの。鶏肉と水餃子のスープ。これまたショウガが効いた体の暖まる逸品。

合わせたワインは、ボルドーはサンテミリオンの銘酒『シャトー・パヴィ』の造る超レアなロゼワイン『ラ・ロゼ・ド・パヴィ 2005』。どうやら毎年造ってるわけでもなく、収穫の良い年だけに造ってるっぽい。年間わずか1200ケースだけらしい。
シャトー・パヴィは大好きなワインで、1995年を1本、大事にストックしてる。今夜のラ・ロゼ・ド・パヴィは色も素敵だし、そして味わいももちろん素敵。重過ぎず軽過ぎず、旨味を逃がしてなくってロゼにしては深い。ブドウもメルロー、カベルネ・フラン、カベルネ・ソーヴィニヨンを使っており、通常のサンテミリオンの赤ワインそのもの。それがロゼになるんだから不思議です。
雪景色の中でタフネゴシエーションをして帰ってきた冷えた心身を温かい料理と素敵なロゼで癒す夜。素敵な夜です。
ちなみにナイショのバー No.2は、料理は美味しいのにマスターが料理は専門じゃないし上品な器がないから写真は嫌だと言ってたんだけど、ようやく料理の写真掲載の許可が出た! 器含め、中々素敵だよね!
木曜日は午後から福岡出張。夜は地元の先輩経営者お二人に食事に招かれた。向かった先は小さくて粋な鮨屋。33年も続いてるそうです(たぶん「鮨 にしむら」というところ)。

ここは自家製のカラスミを造ってるというこだわりの店。そしてそのカラスミの食べ方が凄い! そのまま軽く火であぶってスティック状のままカジる。写真の真ん中のオレンジ色い物体がそれ。こんなカラスミの食べ方は初体験。ビックリです。おまけにその自家製のカラスミ、1本いただいてしまいました〜 わぉ〜!!
その鮨屋に到着しカラスミを目の前にして乾杯早々、衝撃的な話を聞く。心の準備が出来てなかったので、ちょっとその瞬間はうまくリアクション出来ず固まってしまった。ふう〜

鮨屋を終えて2次会は大好きなワインバー『モンターニュ』。そこで思いがけないワインと出会った。ボルドーはサンテミリオンの銘酒『シャトー・アンジェリュス』のオーナーが南アフリカで造るワイン『ウガバ(ugaba) 2007』。
南アフリカのワインは確かにこのところすごく美味しくなってる。このウガバは南アフリカっぽくなく、カベルネ・ソーヴィニヨン中心のワイン。メルローとシラーが少し混ざってる。
しっかりとしていて旨味が深い。ボリュームのあるワイン。果実味が爆発し、プラムやブラックチェリーが口の中で弾ける感じ。

さらにもう1本開けた。高名なワイン造りのコンサルタント、ミッシェル・ロランが所有し自ら造るボルドーの右岸、フロンサックの『シャトー・フォントニル 2002』。メルロー主体で柔らかく奥の深いワインです。ウガバがかなり強いワインだったので、このシャトー・フォントニルの柔らかさ、静けさは対比として素晴らしい。まさに静のワイン。そして絹のような舌触り。この2本の組み合せを選んだ店主の山室さんはさすが!
2本のワインで日々激戦が続く心身を洗い流す。強烈な衝撃もあったけど、飲むのが2回目の経営者の方とすごくお近づきになれたし、先輩経営者お二人と過ごす時間はとっても楽しかった。
素敵な博多の夜でした!
火曜日は僕を含め、3人のビジネスマンが集まった。3人それぞれ当日、激震が走るような出来事に遭遇した。僕は上場後ずっと苦戦を続けてるのでちょっとやそっとの激震じゃ驚きゃしないけど、客人のお二人はものすごく充実した世界で活躍されてきた方々。それがまさかの展開。ま、3人とも「ポジティブに考えましょう!」、と笑って飲みに出た。
いや〜、世の中、いろいろな事が起こるもんです。呆れ返った我々が向かった店は、料理長の香山さんの芸術的な和食が素敵な恵比寿の『くずし割烹 かのふ』。

最初は焼酎でいってたんだけど、途中から客人がワインを所望。料理に合わせて大将に選んでもらったのは、ボルドーはポムロールの銘酒『シャトー・ラ・カバンヌ 1999』。
メルロー中心のこのシャトー・ラ・カバンヌ、10年の時を経てまろやかに、でもふくよかに、素晴らしい熟成を遂げてます。熟成した落ち着きや静けさを持ちながら、でもグッとくる深みと旨味、として艶を持ってる。ハーブ香も心地よい。
素敵なワインで3人ぞれぞれの苦悩とストレスを吹き飛ばした夜です。
素敵な夜を過ごせば素敵な朝が来る! こんな場を演出してくれたかのふと大将の香山さんに感謝!
PS. ちなみにシャトー・ラ・カバンヌ、何かの芸能ネタで見たような気がしてネットでチェックしたら、女優の川島なお美さんの婚約発表パーティーで振る舞われて話題になったワインでした! 艶っぽい川島なお美と艶っぽく円熟したシャトー・ラ・カバンヌ、何とも素敵な組み合わせですね〜
今夜は僕の会社の創業年、1988年のワインを開けた。ボルドーから南西に下ったスペイン国境に近いカオールのワイン、名門ドメーヌ・ジョルジュ・ヴィグルーの『シャトー・ド・オート・セール 1988』。





この地域は中世からワイン造りが行われてる。その中でも16世紀から修道院がワイン造りをしてきた畑が今の『シャトー・オート・セール』の始まりと言われてる。
カオールは世界遺産、フランスのサンティアゴ・デ・コンポステーラの巡礼路の一部として登録されてる右のヴァラントレ橋がとっても有名。

シャトーも美しく、伝統的にマルベック(この地では別名オーセロワ)をメインにして造る。21年を経過したシャトー・オート・セール、実に古酒らしい佇まいをしてる。この地のマルベックは、”黒のワイン”と言われるくらい色が深く黒い。でも21年を経たこのシャトー・オート・セールは、きれいな円熟味を帯びたエンジ色。
南仏ローヌはエルミタージュの銘酒、ポール・ジャブレの造るラ・シャペルの古酒のような味わい。ブルゴーニュ的な酸があり、でも時とともに深みを増す果実味と渋みがあり、とっても上品な古酒。

1988年は僕の会社の創業年。いろいろな事を想う。創業早々にしてベンチャーキャピタルが来て投資を受けた事、お金は入っても会社造りや運営、ビジネスを理解しておらず中々成果が出せなかった事、その後のバブル崩壊で僕らだけじゃなく投資家側であるベンチャーキャピタルごと大きく痛手を負ったことなどなど、あの頃も事が走馬灯のように頭に浮かび上がる。
シメの食後酒は、1988年に引っ掛けて、その100年前、1888年創業のギリシャのブランデー『メタクサ』を超久々に引っ張り出して飲んだ。深い誘惑香がたまらない。気絶しそうなブランデー。

想い起こせばもう創業から21年。自分はこの21年、何をしてきたのか? どれだけの社員やお客様を幸せに出来たのか? いろいろ想うところはある。
今夜は1988年のワインと1888年創業のブランデーを飲み、僕の会社経営人生21年を振り返る夜です。
土曜日、疲れ果てて仕事。でも夜はちょっとだけ自分にご褒美。仕事関係者といっしょに大好きな市村正親の新作舞台『ANJIN イングリッシュサムライ』を観た。3時間半におよぶ大作。素晴らしかった。
このところの市村正親、狂ったかのように大作を連発。普通なら大きな舞台は年に1つ。今年はゴッホの生涯を描いた『炎の人』がまずは大きな大きな作品。これが6月。秋には慣れた作品とは言え『屋根の上のヴァイオリン弾き』を公演した。そして今回の『ANJIN イングリッシュサムライ』。春先にも何かあったような...
最近の市村正親はちょっと芸術的な作品、純文学的作風に向かってるように思う。『炎の人』も恐ろしいくらい重かったが、今夜の『ANJIN イングリッシュサムライ』も、実に深く重いものがある。素晴らしかったし感動したけど、観終わってみると、ちょっと疲れたかな。

そんな気分をリセットしにナイショのバーに出掛けた。久しぶりかな。このところ仕事で遅くなり過ぎてナイショのバーまでたどり着かず、パッと地元で済ませてたからね。
3時間半の観劇で喉がカラカラだったので、今夜は珍しく生ビールからスタート。続いて最近のマイブーム、ボンベイ・サファイアでジンリッキー。

この2杯ですっかり喉の乾きは癒えた。前菜は生ハムにオリーブ、それにアスパラと香草の健康的なサラダ。
パスタはアマトリチャーナ。これはほんと、感動の逸品。クリーミーなトマトソースにタマネギとパンチェッタ。合わせたワインはスペインのレアな地、カリニェーナのワイン『バルドサ』。テンプラニーリョ主体の柔らかく優しい素敵なワイン。テンプラニーリョは大好きなブドウ。今週も火曜日に一人で1本飲んじゃったな〜 パスタとの組み合わせも最高!

メインは黒豚のロースト。写真で解るかな〜、ピンク色にふんわりと焼けた豚が最高! 旨味がたっぷりと詰まった赤ワインソースをふるった贅沢な逸品。合わせたワインはイタリアはシチリア島の『イル・パッソ』。干しぶどうのような果実の凝集感が素晴らしく、黒豚にかけられた濃厚な赤ワインソースに最高の組み合わせ。付け合わせの温野菜も最高!

最後にデザートに洋梨とイチゴをもらい、それに合わせてリレ・ブランを一杯。素敵な夜はこれにて終了!
バリバリに仕事し、そして市村正親の『ANJIN イングリッシュサムライ』に感動し、そしてナイショのバーの最高の料理とお酒で一日を終える。そしてナイショのバーで静かにビジネスの明日を考える夜。
こんな土曜日もいいものです。
木曜の夜から福岡へ入った。夜遅くまで打合せがあったので福岡空港行きの最終便には間に合わず、深夜まで飛んでる北九州行きに乗った。ホテルに着いたのは深夜の12時半くらい。この移動は疲れるね〜
金曜日は1日福岡で仕事をした。辛い話ばかりでシンドイ一日でした。予想通りとは言え、辛い話だらけな一日はコタエる。
でも最後の最後、夕方の打合せは、とっても信頼出来るパートナーの経営陣の方との会議だった。お互いの心が通じてるので、この最後の会議だけは元気が出たかな。
夜、東京に戻ってきた。順調に飛行を続けた飛行機が羽田に近付いた頃、緊急アナウンス。理由不明なれば滑走路が1つ閉鎖になり、各機は上空で順番待ちの待機とのこと。
待つ事40分、だんだん燃料の残りが心配になる頃、ようやく着陸。でもその後も大変。待たされた飛行機が地上でスタックし、中々駐機場まで進めない。結局1時間近く遅れて地上に降り立った。後で聞くと、どうやらバードストライクだったらしい。

ってことで、元々夜に予定していたアポはまったく間に合わずリスケ。疲れたのでそのまま地元へ向かう。本当は金曜の夜くらい都心で飲みたかったんだけど、でも旅支度の荷物も重く、諦めて地元へ移動。毎度のナイショのバー No.2にヘロヘロになって駆け込む。
雨が降って寒かったので、温かいおでんを食べた。そしてマスターに、先日僕が福岡の屋台で体験したジャンキーな魚肉ソーセージの料理を紹介し、造ってもらった。ここには北海道産のホッケから造るスペシャルな魚肉ソーセージがあるので。

魚肉ソーセージを炒め、千切りキャベツの上に乗せ、そしてマヨネーズを添えるだけのシンプルな一品。とってもジャンキーなれど、マヨネーズであえるキャベツと魚肉ソーセージは美味しい! ジャンキーな料理にはジャンキーな感じのケンタッキーのコテコテのバーボン『ブレット・バーボン』のハイボールを合わせた。ヤサグレた気分に最高のバーボン。
ワインは軽くにしようと思い、スペインはリオハのスタンダードとも言うべき19世紀から続く伝統の『マルケス・デ・リスカル 2004』のハーフボトルにした。
テンプラニーリョ主体の上品な優しいワイン。疲れた心身に心地よい。マルケス・デ・リスカルに合わせ、小さなハンバーグを1つ食べた。

シメは最近お気に入りのジン、ボンベイ・サファイアで創るジンライムに小豆島の取れ立てのオリーブ。
疲れた夜にマルケス・デ・リスカルとボンベイ・サファイア。心を癒すひとときです。
と、幸せに終わるかに思えた夜ですが、その後、深夜に仕事でハマった! あ〜あ、、
水曜日は大事なお取引先の役員の方と会食。手打ち蕎麦と信州郷土料理の店で信州の地酒を飲み、多いにお互いのビジネスの未来を語る夜。充実した夜です。

で、2次会へ行こうと恵比寿の街中を歩いていると、なんと写真の通り、ロバの花売りが!! 日本酒をたらふく飲んで酔ってた僕らは、幻を見るかのような想い。ロバの横には花売りのおじさんが一人。
バリバリにカラオケをして喉がイガイガする翌朝、iPhoneを見たら確かに写真が写ってた! 幻じゃないんだ〜〜
いや〜ビックリです。都会の真ん中、それも寒い夜にロバの花売りがいる夜。夢のような世界... でもきっと本当の話。ね、証拠写真あるし。
火曜日も仕事はハマリ系。夜遅く、グレた気分で地元へ帰る。そして前日同様、ナイショのバー No.2へ立ち寄る。
昨夜と違い、今夜は軽めにディナー。寒かったのでまずはおでんをもらった。そしてサラダはブルーチーズのドレッシングにしてもらった。飲み物は、ハマった気分をリセットすべく、最近お気に入りのケンタッキーのコテコテのバーボン『ブレット・バーボン』のハイボールでスタート。

ワインは開けないつもりが、やっぱり開けちゃった! 開けたのは、スペインはドン・キホーテで有名な地、ラ・マンチャのワイン『アジョッソ クリアンサ 2003』。テンプラニーリョ 100%の南の感じがするワイン。
太陽の陽射しをさんさんと浴びたであろう熟したブドウの果実味が美味しい。南仏ローヌ系のワインのような上品さもある。
ワインを開けたので、料理は洋風にシーンチェンジ! 蟹のアラビアータソースのパスタとチキンのグリルを食べた。なんだ、結局軽めじゃなくちゃんと食べたじゃん!
松本幸四郎演ずるドン・キホーテを観たのを想い出しながら、南の香りがするアジョッソに酔うラ・マンチャな夜です!
月曜日はハマった! いま米国企業とiPhone関連の開発の仕事をしてる。その米国から待ちに待った試作機が到着! さあiPhoneに装着!、と思ったら、何と、、Dockコネクタに挿さらないよ! 微妙に突起がずれてる。何ともアメリカンな大らかさというか、加減というか....
まさかコネクタが挿さらないというオチは想定してなかったが、ともかくアメリカに諸々連絡。気付けば月曜から遅くまで仕事。ふう〜
ということで、月曜の夜は週初めなれど、喉を潤したくなった。都心に出る時間でもないので、地元のナイショのバー No.2へ立ち寄った。
今夜はストレス解消に豪勢なメニュー! まずはシュリンプと蟹のカクテル。フィッシャーマンズ・ワーフ風のジャンキーな感じのトマトケチャップソースを付けて食べる。ちょっとレモンなどの酸味とタバスコか何かの辛みが隠し味にあり、実にサンフランシスコを想わせる素敵な前菜。このジャンキーさに合わせ、1杯目は角瓶のハイボール。
続いてチコリとクレソンのサラダ、チーズリゾット、タコをトマトのアラビアータソースであえたタコのアラビアータ、そして特製のローストビーフがあったのでそれを軽く一口。

合わせたワインはボルドー右岸の隠れた銘酒『シャトー・ル・コンセイユ 2005』。メルロー 100%というまさに右岸らしいワイン。とっても柔らかくシルキーなタッチで、そして樽の香りが心地よい。渋過ぎず、軽過ぎず、どこか遠くからハーブ香がするような感じ。森の中をハイキングしてる時に香る世界。そんな世界が目の前に現れる。素敵なワインです。
気付けばこのシャトー・ル・コンセイユ、一人で1本飲んじゃった。週明けから失敗! あ、失敗したのはシャトー・ル・コンセイユを1本飲んだからじゃなく、その後、食後酒まで飲んじゃったからでした。どうやら(ちょっと記憶が怪しい...)、生のライムを絞ったボンベイ・サファイアのジンライムとか、飲んだような...
大ハマりの月曜を素敵な月曜に変えた深夜のひとときでした。
PS. その後、深夜の深夜にまた仕事にハマった。今日はハマる一日。

今夜はソノマ、ルシアンリバーのピノ・ノワール専門の隠れた小さなブティックワイナリー、スキウィス(Skewis)の2000年を開けた。2000年はスキウィスのファーストヴィンテージ。年間わずか170ケースという超少量生産のワイナリー。
このファーストヴィンテージを飲んだロバート・パーカーが、まさにシャンベルタンのようだと驚嘆したと伝えられるワイン。確かに旨い!
ものすごく柔らかくシルキーです。シャンベルタンというより、もっともっと繊細な感じがする。刺激性はまったくない。9年の歳月を経てまろやかに熟成してる。子供には飲ませて上げない! 違いの解る大人だけのピノ。

このスキウィス、グラスでかなり変化する。最初、リーデルの一番大きなグランクリュで飲んだ。かなりいいんだけど、どこか香りの広がりが足らない。少し拡散してるかな。オレゴンピノも今ひとつぱっとしない。最後、このところのお気に入り、写真のリーデルのヴィティスのピノ・ノワールしたらとっても開いてきた。
不思議なもんです。このグラスによる味わいの違い、誰か科学的に解明してくれないかな〜 ほんと、エンジニアである私にも理解不能。でも確実にグラスで味は違う。
今夜のスキウィスは、間違いなくこのヴィティスが良く合う。実に艶っぽく、かつチャーミングなところもある素敵なピノです。
30代後半、アラフォーなんだけど、周りとの付き合いに摩擦は絶対に起こさず、卒ない付き合いをし、だけど本気になる情熱的という、そんな素敵な女性をイメージするワイン。

こんな素敵なピノを毎年わずか170ケースだけ造ってるなんて、どんなワイナリーなんだろうね〜 実に興味深いです。行ってみたいものですね〜
シメの食後酒は、大人なスキウィスの雰囲気を壊さないよう、渋くチナールでキメてみた! アーティーチョーク(洋アザミ)をベースにしたホロ苦い大人な薬草酒。本家イタリアではコーラで割るチナール・コーラが流行ってるらしいけど、今夜はそのままロック。渋み迸る大人の酒。
こんな渋い中年オヤジになりたいぜ!
さ、明日は月曜日。またまた厳しい戦いが始まる。頑張るぞ〜〜〜!

ロゼな季節って、やっぱり初夏だよね〜 暖かい日差しの中、デッキに佇みロゼを飲むなんて、まさに映画の世界。
でも土曜の夜、こんな真冬にどうしてもロゼが飲みたくなった。今週は木曜日から高熱を発し体調は最悪。一応、熱は下がったんだけど、薬を飲み過ぎたせいか、風邪の後遺症か、胃腸がやられて食欲がない。飲み欲もなんかないな〜
ってな夜は飲まなきゃいいんだけど、それも寂しいので軽めにロゼにした。開けたのは、オレゴンの『A to Z』のロゼ。イタリア品種のサンジョベーゼ 100%というかなり珍しいもの。

この『A to Z』は、オレゴンのオシドリワインメーカとして有名なタナヒル夫妻など、4人の著名なワインメーカーが参画するドリームプロジェクトなワイナリー。ピノやリースリングなど、意欲的な素敵なワインをいろいろプロデュースしてる。
痛んだ体に実に柔らかいワイン。フランボワーズなどの香りがするチャーミングでお洒落なロゼ。色も見ての通り、とっても素敵。
さ、この『A to Z』のロゼを飲んでそろそろ風邪を治さないと!
木曜日、福岡とちょっとしたイベントがあった。でも午後から僕はなぜか高熱が出て体の節々が超痛い。最悪.... 風邪だね。

それでも夜は接待。会食を終えたんだけど、先方がどうしても二次会をということでお付き合い。ワインが飲みたいと言うので、行きつけのワインバー「モンターニュ」に立ち寄る。
店主はブルゴーニュに出掛けていて不在とのこと。よって勝手にセラーに入ってワインを選ぶ。選んだワインはカリフォルニアはソノマ、セゲシオ・ファミリー・ヴィンヤードのジンファンデル。
レーズンなどのドライフルーツ系の凝縮感が高く、とっても旨味のある素敵なワイン。胡椒などのスパイス香もあり、ギュッとくる深みと強みがある。

食後酒なので4人で1本で終える予定だったんだけど、ワインの好きの客人はまだ飲み足らず、仕方なくグラスワインで空いてた今夜の残りワインをそのままボトルごといただいた。南仏はラングドック地方、ミネルヴォアの『シャトー・ミルグラン』。こちらも凝集感の高いいかにも南仏という感じの素敵なワイン。ドライフルーツが口の中で弾けそうって感じ。詳細不明なれど、ブドウはたぶんシラーとグルナッシュかな。ちょうど4人で1杯ずつあった。
普段とってもお世話になってる方とシメのワインを楽しむ夜。でも高熱で体中が痛く、中々シンドイ夜でもありました。ふう〜
水曜日は夕方から福岡へ出張。夜11時半まで打合せが続いた。終わってさすがにもう街に出る気力もなく、ホテルへ向かう。そしてホテルの向かいに出てるいつもの屋台『はじめちゃん』で夕食!

まずはおでんとサッポロ黒ラベル。そして魚肉ソーセージの炒め。これが中々旨いんです! 魚肉ソーセージをスライスしてフライパンで炒め、千切りキャベツの上に乗せ、ネギをたっぷり乗せてマヨネーズを添える。超B級グルメなれど、僕の大好きなメニュー。
シメははじめちゃんの名物「焼きラーメン」。キムチ、鰹節、生卵が乗った素敵な逸品! これは一度は食べてみる価値があるよ!
温かい麦焼酎のお湯割りと焼きラーメンでサクッと終えた夜です。旨いぜ、はじめちゃん!
火曜日は、とっても疲れた。朝9時から険しい会議が続き、疲れ果てて帰ろうとしたら夜7時過ぎてからロサンゼルスから連絡が入り、急遽対応。気が付けば結局遅くまで仕事。

疲れ果てた夜、都心で飲む気もせず、地元に戻りナイショのバー No.2で夕飯。今宵はおでんと鰆の煮物、鴨のうどんすきという暖かい和のメニューでサクッと1時間ほどで切り上げた。
開けたワインはボルドーはマルゴー村のシャトーの美しさでも有名な名門シャトー・ジスクールのセカンドワイン『シャトー・シレーヌ・ド・ジスクール 2006』のハーフボトル。
マルゴーらしい柔らかさと暖かさをもった深みのあるワイン。鰆の煮物が実に深い味わいで、このシャトー・シレーヌ・ド・ジスクールと素敵な組み合わせ。

パッと食べて帰ったんだけど、暖かい料理で心身暖まり、そして素敵なシャトー・シレーヌ・ド・ジスクールで心もハッピーになった夜です。
やっぱり疲れた時は美味しいものを食べ美味しいワインを飲むに限るね!
皆さん、八雲茶寮って知ってますか? 自由が丘近辺の邸宅街につい最近こつ然と現れたお屋敷型レストランです。ホームページもない。でも八雲茶寮で検索するといろいろな方のブログに行き着く。実に不思議なレストラン。
月曜日、普段からいろいろ経営指導をいただいている大先輩経営者お二人にこの八雲茶寮にお招きいただいた。たぶんこの不況下で苦戦する僕への頑張れのメッセージ!

住所をメモに最寄り駅の自由が丘からタクシーに乗った。乗って5分、地図に記された信号で降りた。iPhoneのGPSにて位置を確認しながら八雲茶寮を探す。iPhoneが指し示した邸宅はあまりに立派過ぎてレストランには見えない。その向かいの邸宅の表札を確認してたら先輩から携帯に電話。僕が見過ごしたその大邸宅がまさにターゲットの八雲茶寮。こりゃビックリ!
大きな庭園のある日本古来の邸宅。その中に大広間1つ、テーブル席がいくつかだけの小さなレストランが広がる。

料理に合わせ、1品ずつその料理に合ったワインが出て来る。
最初は1808年から続く伝統のシャンパンメーカ、アンリオのシャンパンからスタート。続いてとっても旨味と深みのあるイタリアのソアベ。造り手はイナマという知らないドメーヌ。ソアベと言えばすっきりと冷やして飲むイメージが強いけど、このイナマのソアベは実に旨い! 温度が上がるとさらに違う顔を見せた。凄い!

続いてドメーヌ・ヴォコレの造る『シャブリ プルミエ・クリュ レ・ヴァイヨン ヴィエイユ・ヴィーニュ 2007』。古樹から造るシャブリ。古樹のせいか、シャブリにしては力強い。でもその前のイナマのソアベがとってもしっかりとしたものだったので、ちょっとソアベに負けた感じもあるな。酸もちょっと高め。シャブリが旨味、凝縮感でソアベに負けるなんて滅多にない事だけどね。
次は大好きなシャプティエが造るコンドリュー。ヴィオニエから造られるライチや金木犀のような香りがする素敵な白ワイン。香水のような素敵なワイン。

最後のシメは、イタリアはトスカーナでボルドーっぽい造りをするスーパートスカン、ブリケッラ農園が造る『Coldipietrerosse』というワイン。何と読むか不明。カベルネ・ソーヴィニヨン 80%、メルロー 20%というフランスチックなワイン。旨いけど、ちょっとイタリアとは思えない不思議なワイン。イタリアワインはもっとイタリアっぽくていいと思うんだけどね。スーポートスカンと言われるワインを飲むたびに、無理にボルドーっぽくする必要はないのにな〜って思う。

そして最後のデザートがまた仰天! 和菓子職人が出てきて目の前で和菓子を創る。こんな体験は初めて。
素敵なレストランで大先輩からこの不況の乗り切りに気合いを入れていただいた素敵な夜です。
両社ともに創業から30数年の大先輩たち。その先輩たちも幾多の苦難や不況を超えてきた。僕も頑張らないと!