2008年9月 Archives
皆さん、驚くなかれ! 1970年代、世界を、日本を席巻したロックバンド、レッド・ツェッペリンの名を冠したワインが登場! ファンが造ってるとも言われるが、詳細は不明。
ワイナリー名はまさにそのまま『Red Zeppelin Winery』。カベルネ・ソーヴィニヨン 55%、シラー 45%。ブドウの産地はモンタレー近郊(モンタレーとサン・ルイス・オビスポ)。
皆さん、レッド・ツェッペリンを知ってますか? 僕はその昔のミュージシャンだった時代、レッド・ツェッペリンの『天国への階段』とかをよ~く弾いたものでした。あの当時のギター小僧はツェッペリンの『天国への階段』か、アル・ディメオラ/パコ・デ・ルシアの『地中海の舞踏』をこぞって弾いて、そしてどれだけ弾けるか仲間にひけらかしたもんです。
さて、この怪しげな聞いたことのないワイナリーのワイン、恐る恐る開けてみた。う~ん、何ともまた怪しげな甘い誘惑香がする。
ちょっとこれは、まずは食前酒だな! 先週調達したアンカースチームビールの中でも異色な『リバティーエール』を開けた。爽やかなマスカットのような香りがする。素敵なビールだ。
リバティーエールで喉を潤したあと、この『レッド・ツェッペリン』を開けた。何とも香しい。古き良き時代のカリフォルニアを想わせる。10年前のカリフォルニアワインは、良きにつけ悪きにつけ、ヴァニラ香が強く、そして太陽の恵みがフランスよりも豊かゆえに完熟し過ぎる果実を使ったであろうボリューム感、そういったものが前面に出ていた。それが印象的になるワインもあれば、残念ながら下世話になるワインもあって、それでカリフォルニアワインの地位が中々定まらなかった。そしてそのはっきりとしない評価が気に入らなくって、僕たちはカリフォルニアワインを紹介するレストランにチャレンジしたんだけどね。
味わいの表現は難しいんだけど、悪い意味じゃなく、良い意味で、古き良き時代のカリフォルニアワインの味がする。昨今のカリフォルニアワインは進化し過ぎて、各ワイナリーや大学の醸造学部に来るフランスからの留学生も増えている。一見これは好い事に思えるが、裏を返せばどのワインを飲んでもボルドーやブルゴーニュと間違えてしまうような没個性という事になる。
今夜のレッド・ツェッペリンは、誰が飲んでもカリフォルニアのワインと解るであろう、カリフォルニアの雲一つない青い空を想わせる味わい。我が家に数千枚あるCDから慌ててレッド・ツェッペリンを探したんだけどなかった。同じ時代のロックでは、ディープ・パープルやエマーソン・レイク&パーマー、プロコル・ハルムとかは見つかったんだけどね。
土曜の夜は家内の誕生日をした。年に一度、僕が普段接待で使うようなレストランに連れていく。今回は渋谷のセルリアンタワーの最上階の南仏料理『クーカーニョ』。
南仏料理は通常のフレンチと違い、イタリアンに近い素材の旨味を活かしたものが多い。メインディッシュに家内は孔羊、僕はイベリコ豚を選んだ。僕的には前菜、魚料理含め南仏っぽい料理なので南仏のシラー系を選ぼうとしたんだけど、ソムリエがボルドーと言うので、普段家で飲まないようなヴィンテージのボルドーにした。
選んだのはサンジュリアンの名門『シャトー・レオヴィル・バルトン』の1988年。1988年と言えば、僕が会社を創業した年。なんかそんな縁も感じ、ソムリエが薦めるこのワインにした。
抜栓直後はちょっとだけ酸が気になり痛みも心配したけど、デカンタージュして15分くらいすると、逆に角の取れたサンジュリアンらしい優しさ、果実味も出てきて心配は取り越し苦労に終った。
森林浴、ミントやユーカリ香がして、奥深い味わい。僕は自宅にはボルドーの名門の古いヴィンテージはあまり置いていない。だってボルドーのオールドヴァン、あまりに深くって自宅で用意できる料理では消化しきれない。
渋谷の高さ180m、40階の天空から夜景を眺めながらボルドーのオールドヴィンテージを飲む幸せ。至福の時だ~
ちなみにこのシャトー・レオヴィル・バルトン、エチケットに描かれているのは本当のシャトーの姿そのもの。「ボルドー 格付けシャトー60」という本を持ってんだけど、そこに出ている写真そのもの。素敵なワインだ。
PS. 素敵なボルドーワインであるが、カリフォルニアの名門は既にボルドーを超えているように思う。先日飲んだパルメイヤーの1995年など、今夜のシャトー・レオヴィル・バルトンを軽く超えている。時代が確実に変わってきている気がする。
今夜はアンカースチームビールで時代を巻き戻した後、ワインもうんと時計の針を巻き戻すようなワインを飲んだ。
開けたのは、「マリリン・モンローと最後に会った男」と言われるジャン・レオンの立ち上げたワイン、『ジャン・レオン カベルネ・ソーヴィニョン リセルヴァ 2001』。
ジャン・レオンは数奇な運命を辿った人。子供の頃に親兄弟を亡くし孤児になった。魚雷事故と言われるが、日本人の我々には魚雷事故ってなんだかよく解らない。
19歳でハリウッドに渡り華やかな世界に身を置くことになる。ジェームズ・ディーンと意気投合して二人でレストランを立ち上げようとした矢先にジェームズ・ディーンが交通事故で亡くなり、彼は一人でレストラン「ラ・カスラ」を開店した。
当時、マリリン・モンローは「ラ・スカラ」の常連。1962年8月4日、ジャン・レオンはマリリン・モンローから「気分が悪いのでブレントウッドの自宅まで何か食べ物を届けて欲しい」との電話を受ける。電話を受けたジャン・レオンは食べ物を届け、彼女の家を後にする。翌朝、彼女は死体となって発見されます。
この一件以来、ジャン・レオンは「マリリン・モンローと最後に会った男」と呼ばれるようになる。
その後ジャン・レオンはハリウッドでの成功を基に、かねてからの夢だったワイナリーを母国スペインで立ち上げる。それも土着品種のブドウを使わずフランス品種を使う。そのワイナリーの大切な作品が今夜飲んだ『ジャン・レオン カベルネ・ソーヴィニョン リセルヴァ 2001』。1本ごとにエチケットにボトルナンバーが振られている。僕の飲んだのは No. 57846。
抜栓直後、ちょっと酸が強い気がした。グラスは、このところどんなワイン向けにも万能になっているリーデルのオレゴン・ピノ。これがまずかったのかもしれない。スペインでもテンプラニーリョとかガルナッチャとかにはよく合うんだけど、カベルネ系のこのワインだと酸の立ち上がりだけが強調されてしまい、ちょっと今一つ。
ワインをデキャンタージュした上で、グラスをリーデルのヴィノムエクストリームシリーズのカベルネに変えた。これがよかったのか、そこから真価を発揮。時間とともに七変化とも言うべき変化を遂げた。
最初はやや固くて酸が気になる。次第に酸が落ち着き果実味が感じられるようになる。続いて次第に渋味が強く押し出て来るようになる。最後の最後はちょっと温度が上がり過ぎたせいか、もう一度酸が表に出てきたけど、結果的にそれが渋味と合わさりとっても複雑な味わいのボルドー系に変化した。
わずか1時間半程度の中でこれだけ変化するワインも珍しい。次回、もう一度、早めに抜栓して状態を最適にして飲んでみたいものです。
ちなみにこのワイン、3、000円で買いました。これは超お買い得! 勤務地の恵比寿にワインパーティーというワインショップがある。恵比寿ガーデンプレイスの中。ここで「物語のあるワイン」というコーナーがあり、そこで拾ったもの。皆さんもぜひお立ち寄りあれ! いろいろと安くて面白いワインが転がってます。
そして、今夜の最後の締めはジャン・レオンのスペインの血に敬意を評し(!?)、ヴァルデスピノのアモンティリャードをブルゴーニュ型のたっぷりとしたグラスに注ぎ、ゆっくりと空気に馴染ませながら味わった。
ちなみにこのジャン・レオン、晩年は不治の病に冒され(癌かな...)、2年間、自らのレストラン「ラ・スカラ」の名を冠したボートで一人で過ごしたという逸話が残っているらしい。何とも深いな~ アンカースチームビールを飲み、深いワインを飲み、伝統あるアモンティリャードを飲み、そして深い世界を感じる今夜です。
またまたこだわりビールの話です。IT業という仕事柄、その昔はよくシリコンバレーに出掛けました。そのサンフランシスコの地ビール『アンカースチーム』、これは忘れえぬビールです。
サンフランシスコの空港からすぐ近く、レッドウッドシティーという街がある。データベースで有名なオラクル社の本社があることで有名な土地。シリコンバレーの入口みたいなもの。2000年代前半、この地によく通った。ホテルはフランス資本のソフィテルという立派なホテル。別に僕はモーテルで構わなかったんだけど、取引先企業のすぐ隣がこのホテルだったのでよく使った。このホテルのバーには、現地でも珍しいアンカースチームの生ビールがあった。険しい交渉事を終えてホテルに戻った体と脳みそを癒すビール。それがアンカースチームの生ビールだった。もちろん、それ以外の街中の店ではアンカースチームの瓶ビールを飲んでいた。
今回、アンカースチームの3種類のビールとアンカースチームのロゴ入りビアグラスがセットになったパッケージが日本に入ってきたので、思わずこれを買ってしまった。今夜は一番スタンダードなアンカースチームビールを飲んだ。基本、これはラガービール。エビスの黒ビールに近い感じの味わい。素晴らしいビール。
他にはアンカーリバティーエールというマスカットのような爽やかな香りのするビールとアンカーポータービールという黒ビールが入っている。
このアンカースチーム、1896年創業の名門なれど、途中経営に頓挫していて1965年から再スタート。いまやサンフランシスコを代表するビールに復活した。僕の大好きなビールの1つ。あ、好きなビールはサッポロラガービールとハートランドって前に書いたよね! このアンカースチームを忘れてた。
ちなみに、もう4~5年前になるけど、シリコンバレーのそのレッドウッドシティーの取引先の社長が来日された際、我が家でホームパーティーをしたことがある。僕は満を持してアンカースチームビールを用意して準備万端に待っていたんだけど、彼は着いたとたん、「エビスビールが飲みたい!」と言いだし倒れそうになった記憶がある。今やその彼も会社を売却して次のステップに進んでおり、とっても懐かしい話。
シリコンバレーに通っていた当時のいろいろな事を想い出させるビール。まだ会社も小さくって気楽だった時代。プライベートではワインバー立ち上げに参画したりジャズレーベルを立ち上げたりしていた頃。そんな懐かしい時代を想い出させるビール。小さな世界の中での小さな幸せだったけど、何とも楽しかったな~ アンカースチームを飲んで自分の中の2000年代前半という時代考証をした夜です。
月曜の夜はラングドックの名ドメーヌ「マス・ド・ラ・バルベン」の『ラ・ダンスーズ 2004』(”ダンサーズ”ラベル)を飲んだ。2000ケース限定のキュベらしい。シラー60%、グルナッシュ40%という、まさにラングドックらしいワイン。
このドメーヌ、南仏の名門シャプティエのオーナーのひとり、マルセル・エルマン率いるドメーヌ。リュット・レゾネと呼ばれる有機農法で造られる。
味わいもさることながら、エチケットの絵が芸術的。パリで人気の芸術家「ジェラール・ピュヴィス」の作品。
抜栓直後、ちょっとアルコール臭が強い。次第にフランボワーズなどの香りが立ち始め、幸せオーラを表現し始める。グラスはリーデルのオレゴン・ピノ。時間とともに果実味が表に出てきてアルコール臭も目立ちにくくなってきた。エチケットの絵柄さながらの躍り上がるような躍動感も少しずつ出てきていい感じ。
ただ、もしかしたら今夜飲んだ固体の問題かもしれないけど、最後までアルコール臭が若干だけど残り、そこが残念。2004年なのでまだ若いのかな~ エチケットもほんと芸術的で美しいし、ぜひもう一度、条件のいいタイミングでトライしてみたいと想わせる潜在力のあるワインでした。
日曜日は長女の中学の文化祭のお手伝い。父親PTAチームの毎年恒例のお好み焼き屋に駆り出された。小雨が濡つくなか、朝8時過ぎから準備に取り掛かる。
9時半、まだ開店前のお店に子供たちが並び始める。やむなく開店時間を大きく繰り上げ、即刻販売開始。そして気付けば2,000枚近いお好み焼きを売り尽くして閉店。
正確には、記憶が正しければ、売れた分は豚焼きが 1,307枚、チーズ&コーン焼きが 524枚、合計で 1,831枚。それに朝一でトライしたテスト焼きが100枚くらい、閉店間際、食券自体が切れてしまって無償で配ったような分が100枚くらい。つまりは合計で2,000枚以上を焼いた。
焼き台はわずか4台。1台当り400枚を焼いた計算。何十個もの大玉キャベツをひらすら切り刻むチーム、1,000個くらいの卵をひたすら割り続ける人、豚バラ肉の塊をひたすら1枚1枚に剥がしていく人など、材料チームも大変。卵割りはすごい職人のような人がいて、片手でかっこよく割るんだけど、たぶん全部の卵をその彼が割った。キャベツを刻むついでに自分の指を刻んでしまい二針縫った人が一人。
僕は焼き手、及びお好み焼き1枚につき豚肉を2枚ずつ載せるんだけどその載せる係りを担当した。いや~、最後は頭がぼーっとしてきて何をしてるんだけよく解らないくらいだった。
昼から雨になったんだけど、それでも長蛇の列。すごいな~ 確かに材料にこだわっていて美味しいのは間違いないんだけど、それにしてもね...
そもそも2,000枚ものお好み焼きを焼くなんて、これはもう模擬店の域を超えてるよね。ちなみに来場者数は5~6,000人だったらしい。来場者の30~40%の人が食べた計算。こりゃちょっと有り得ない規模!
そしてふらふらになった体で雨上がりの中、焼き台やテントを片付け、夜は打ち上げでした。40人近いお父さんたちが2,000枚のお好み焼きと600個近いかき氷と200個近いトコロテンをひたすら造りまくった1日。ふう~ ちょっとこれはシンド過ぎる。生ビールも置かせてくれ~~(って学校じゃ無理か....) 生ビール片手にならまだ頑張れるかも(^J^)
このデビュー戦を祝し、夜は『カレラ ミルズ・ヴィンヤード 1998』を開けた。ロマネ・コンティを1/100の価格で破るとマスコミで騒がれたこのワイン、それ以来、本当に入手しにくくなった。僕はその騒動より前にまとめて1998年物を4つの畑それぞれにまとめて多数買い込んでいたので今はストック豊富。でもこの先は心配だな~
開けた最初から、もうスーパーブルゴーニュ、スーパーなピノ・ノワールの世界。鉄分や血、獣臭、そしてその裏に隠れているフランボワーズのような可愛い香り。これらのバランスがものすごい。
1998年。僕は会社の再立ち上げ前夜の夜明け前だった頃。1998年という年には何か想い入れがあり、いろいろなワインの1998年を持ってる。ベリンジャーの1998年はまとめてかなり買い込んだ。もう残りは5本くらい。大好きなパルメイヤーの1998年はまとめて20本くらい買った。まだ10数本残っていて熟成中。
1998年の最高のワインを飲み、そしてその時代を思い起こした夜。1998年に3歳だった長女は中1となりトランペットで銀河鉄道999を吹いた。僕も10年歳をとった。
時代の流れを感じながらカレラを楽しんだ夜でした。まだ10本以上あるカレラの1998年物はしばらくは熟成させよう~っと!
金曜の夜はいつもの自分のナイショのバーに引きこもった。いつものようにゴードンのジンリッキーで幕を明け、次いで今夜はオールド・クローのハイボール。ネットでこのバーのことを検索していたら誰かがブログでハイボールの事を書いていて、無性に飲みたくなった。苦みと甘みと穀物感、それらがすべて炭酸の泡で弾ける感じで素敵! 元々僕はよく家でもサントリー角瓶のハイボールをよく飲むんだけど、ハイボールってやっぱり素敵な飲み物だ。ソーダもとっておきのウィルキンソン。これが大事なんだよね~ ソーダとトニックウォーターは僕はウィルキンソン一筋! 前に自分たちでやってたワインバーでもトニックウォーターはウィルキンソンだった。
食後はこの秋初めての洋ナシに合わせ、カクテルを依頼。ハイハットというカクテルを作ってくれた。レシピはコニャックとグレープフルーツらしい。アンズのような香りがしてとっても素敵なカクテル。洋ナシ、巨峰と最高の組合わせ。
これで終ればよかったんだけど、ここでまたブルックリンを頼んじゃった。これこそ最後の一杯。と思ったら、それまでずっと厨房にこもりっきりだったマスターがカウンターに出てきた。顔を見たらそのままは帰れない。最後の最後の締めは、大好きなクラシック・マンハッタン。ベースウィスキーはカナディアンクラブ。ベルモットはロタン・シャンベリー。どこまでもトラディショナルで”あの頃”の味わい。日本の高度成長期をそのまま再現したかのような素敵なマンハッタンを飲み店を後にした。
いや~、ヨッパライました。最後のカクテル3杯がきいたね~~ でも1週間頑張った自分へのご褒美に、楽しく美味しい夜でした。
木曜の夜、若い時代に5年間ニューヨークに赴任したことのある客人とワインを飲んだ。場所は広尾の『グレープチョイス』。もう30年近く前のことらしいが、9/11 の舞台となったあのビルにも何度も行ったことがあるようだ。
最初にシャンパンで乾杯し、ワインの検討に入った。客人2名、こちら2名の計4名なので、白1本と赤2本、計3本は行けるかな、と思って客人にワインを相談した。
最初の白ワイン、いろいろ議論したんだけど、ちょうどこの日、日本時間の日中、マリナーズのイチロー選手が8年連続の200本安打を達成したとのことで、マリナーズの拠点であるワシントン州のワインを飲もうという話になった。ワシントンの雄『デリール・セラーズ』の白を開けた。まっとりとした白。夏の終わりにちょうどいい感じ。ソービニヨンブランとセミヨンのブレンドで、まさにボルドー的な味わい。
このデリール・セラーズは赤ワイン、白ワインともにスーパーボルドーを目指してる。我が家にもシャルール・エステート、D2といった赤ワインがあるけど、ほんとに素晴らしいワイナリー。
続いては、まさかとは思ったが、ダメモトでソムリエに「客人がニューヨーク赴任経験者なんだけどニューヨークのワインを!」と言ったら、本当にあった!! 『ベデル・セラーズ』というワイナリーがロングアイランドで造るメルロー。エチケットには「メルロー」と書いてあるけど、ネットで見るとカベルネ・ソーヴィニヨン、カベルネ・フランが少し混ざってるようだ。まさにボルドー右岸系、サンテミリオンのワインのよう。
驚くべきほどの上質なワイン。高貴な香り、まろやかなベルベット調の舌触り、深紅の色合いと艶、どれをとっても超一流! まさかニューヨークにこんな凄いワインがあるとは.... 一同全員でビックリ!
でも実はこのところ、ニューヨーク州はワインでは頑張ってる。アメリカのワインの生産高では、1位は当然カリフォルニア州なんだけど、2位がワシントン州、そしてなんと3位がこのニューヨーク州です。オレゴン州の方が上だと思ってたんだけど、オレゴンは第4位。恐るべし、ニューヨークのワイン。
最後にナパの地でペルシャの怪人が造る『ダリオッシュ』で締めた。ホメイニ革命でシラーの発祥の地、イランのシラーズから米国に亡命したダリオッシュの造るワインは強烈! 力強く押し出しが強い。僕はこのワインが大好きで大好きで木箱で調達しているんだけど、今夜の客人がニューヨーク赴任時代にナパのワインが大好きだったとおっしゃったので、このとっておきのワインを最後に開けた。
無駄口がきけないような崇高さと静寂感が周囲を包む。グッと立ち上がる香りは、森の奥深くで目覚めた朝のユーカリやミントのような清々しくも神聖な香り。弾んだ会話の中身、会話のクオリティー自体を高めるかのような最高のワイン!
と、気付けばいい時間。3本の北米のワインで楽しい夜を過ごした。そして駅で客人と別れた後、なぜか僕は当社のスタッフともう1軒、ワインバーに入ってしまった。自分でも謎の行動。もう十分飲んでたはずなのに....
火曜の夜、南仏は南ローヌ地方、コート・デュ・ヴァントゥーの地でマスコミに「ローヌの貴公子」と騒がれるドメーヌ・ド・フォンドレシュのワイン、『コート・デュ・ヴァントゥー・キュヴェ・ナダル』を飲んだ。作者のセヴァスチャンはまだ30歳。母親と二人でやっている1991年創設の新興ワイナリーらしい。写真で見えると思うけど、エチケットの中央にセヴァスチャンと母親の名前(ナヌー・バルテルミー)が書かれている。
グルナッシュ 45%、 シラー 45%、 ムールヴェードル 10%というまさに南ローヌらしいブレンド。凝縮された果実味がグッと押し出してきて、ドライフルーツを噛み締めてるような味わい。でもそれは嫌らしくなく、実に爽やか。南から運ばれてきた太陽と風の香りというのが一番このワインを伝える言葉かも。
とてもスムーズで柔らかいシルキーなタッチで、かつ凝縮感が高い。上質な南のワインの模範のようなワイン。グルナッシュの樹は、なんと樹齢60年以上らしい。
若者が造る強烈な挑戦的なワイン。企業で言えばまったくのベンチャー企業。でもヒュー・ジョンソン著の「世界のワイン」でこのコート・デュ・ヴァントゥー地区の中で2つだけ具体的に期待感が述べられているワイナリーの1つ。コート・デュ・ヴァントゥーという地区がどこだか解らずこの「世界のワイン」を開いてビックリ! こんな若手のワイナリーがこの世界の名著で名指しされているとは。
時代が変わってきた気がする。こういう力のある若手が、自分の造りたいように自由に創造力豊かに創り上げると、こういう異次元のワインが出来上がるのかな。素晴らしい!
そして何より素晴らしいのがプライス! こんなにすごいワインが、なんとわずか3,000円ちょっとでした。目黒の駅ビル(アトレー)で買いました。凄い! ぜひ皆さんもお試しあれ!
この地区の銘醸地、マーガレット・リバーの近郊、白のシャルドネで有名な『ピエロ』の「カベルネ・メルロー 1999年」。
シャルドネのピエロは聞いたことがあるけど、赤ワインは初めて知る。9年の時を経て、静かに深く熟成している。
ドライフルーツ、例えばレーズンとか、そういった果実の甘みの凝縮したような食感というか空気というか、そういうものがあって、でもワイン自体は甘いわけじゃなく、実に誘惑香がする。
口の中でいろいろな香りがして、そしていろいろな想いが駆け巡る。華やかだけど清楚で折り目正しく、優雅だけど世界に目を向けた、そんなワイン。素敵なワインだな~ 先日のカレンをはじめ、西オーストラリアには注目すべきワインがたくさんある。
今夜はイベリコ豚の生ハムやチーズで飲んだけど、実に心が揺さぶられるハートフルなワイン。
僕の500本近いストックのうち、想い入れがあってまとめて本数をストックしているワインは限られている。すべて北米。ナパのベリンジャー、ヴィアデア、コッポラー監督のルビコン、そして今夜のパルメイヤー、セントラルコーストのカレラくらい。
1995年生まれの長女の誕生日に合わせ1995年のパルメイヤー。このワインは深~い! コルクを開けようとしてキャップシールを切ったところからもう深い。コルクが弱くなっている可能性があるので、パニエに斜めに乗せたままゆっくりと慎重にコルクを抜く。そしてそこからしばらく30分くらい置いてオリを落ち着かせ、そして静か~にデキャンタージュした。
そしてついに、意を決してリーデルのボルドー・グランクリュのグラスに注ぐ。もう気絶するよう幸せ感がいっぱい!
たぶん評論家全員がボルドーの銘酒の年代物と言うであろう奥深さ。森の木々の香り、森林浴というかハーブ香というか、この世に生を受けて生まれたワインが究極に行き着くであろう終着点の味わい。すべての時間が止り物音ひとつしないような静けさ、4000年に及ぶ人類のワイン造りの極みを見せるかのような高貴な空気感。今このワインを味わえることを神に感謝します。それほど深く素晴らしいワイン。
パルメイヤーは 白が映画「ディスクロージャ」で話題になったけど、赤の方がより凄味がある! 2000年から造り手が変わり(1999年まで名手ヘレン・ターリー女史、2000年からはその助手だった方)、それに合せてエチケットも白に変わったんだけど、2000年以前のこの赤いエチケットのワインはもはや市場ではほとんど見掛けなくなった。我が家にはいろいろな年代あわせて40本くらいストックしているんだけど、90年代物は超貴重です。10年寝かせ、大事に大事に年に数本、飲んでます。
ちなみに今夜は、なぜか押し寿司の上に13歳なので13の形のロウソクを付けて祝った。寿司にロウソクを立てるなんて初めてです。ビックリ! もちろんその後、ケーキにも立てたんだけどね(^J^)
長女も今日で13歳。この1995年のパルメイヤーも13年。子供ならまだ中学生だけどワインならもう立派な成人。至高のワイン、パルメイヤーの成熟ぶりに超感動! そしてまだまだ熟成しそうな予感を漂わせてるのが凄い! 1995年の残り2本はもう10年保存かな!
特別な日に飲む特別なワインに気絶した夜~
僕はワインだけじゃなくビールにも超こだわりがある。前にも書いたけど、サッポロラガービールが最高に好き! 穀物の甘みを活かしたサントリーのモルツや爽やか過ぎて苦みのないジュースチックなアサヒスーパードライは大嫌い。超ハードボイルドな苦みがほとばしり背筋がシャッキ~ンと伸びるようなサッポロラガービールをキンキンに冷やして飲む。これが男のビール道。
そしてもう1つ好きなビール、それがこの『ハートランド』。こちらはサッポロラガービールと”真逆”を行くビール。まさにロマンのビール。
このビール、今や六本木ヒルズとなっている旧・テレビ朝日近辺が再開発で取り壊しになる際、期間限定で4年間だけその地に開かれたビアハウス「ハートランド」のハウスビールとして生まれた。そしてそのビアハウスが終了した後も脈々と瓶ビールだけは継続してる。きれいな緑色のボトルに包まれている麦芽 100%の生ビールは、何とも太古のロマンを想わせる。
僕はシャキッとしたい時はサッポロラガービールを、疲れた気持ちを癒す時はハートランドを飲む。500mlサイズの可愛い奴。サッポロラガービールはゴルゴ31や舘ひろしのイメージ。ハートランドは草原に駆け抜ける爽やかな風かな。今井美樹がイメージソングを歌ったらとっても合いそう。
それにしてもあのビアハウスが懐かしいな~ よく通ったもんです。1986年~1990年までのごく短い期間だったけど、ビールを飲んであれだけ楽しめる場所はいまだかつて他にはなかった。
ちなみに僕の愛するハードボイルドなビール、『サッポロラガービール』の缶がついに発売になることが発表になった! いままでは瓶でさえ一般の酒屋では取り扱ってなくって入手には苦労していた。思わず嬉しくてサッポロのお客様相談センターにメールしちゃった! これも皆さん、ぜひぜひお試しあれ! 渋味走る中年男専門(!?)のビールです。CMはぜひ舘ひろしを使って欲しいな~ 絶対に舘ひろしが家でも飲んでるに違いないって感じのビールです。
男のビール、ロマンのビール、どちらもいいもんだ~~
● 僕のよく行くハートランドが飲めるお店
・ 和牛旬彩『三幸苑』
・ 京のおばん菜『花わさび』
●僕のよく行くサッポロラガービールが飲めるお店
・ 京やさい『美登里』
明日で長女が13歳。1995年生まれの長女のプレ・誕生日ということで、1995年のワインを開けた。ボルドーは銘酒シャトー・ラ・ラギューヌのセカンドワインである『シャトー・リュドン・ポミエ・アガサック 1995』。10年くらい前に、セカンドワインとはなんぞやもよく解らずに安かったから買い込んだワイン。
何年か経ってセカンドワインと気付き、少し邪険にされていた。先日の地震によるワインセラーの倒壊でも割れずに残ったので、さてさてどんなもんか、今夜は開けてみた。
う~ん、やはりちょっとピークは過ぎてる。酸がかなり立ってきており、やや苦しいかな。このワインは13年も置いてはいけないのかもしれないな。
もしかして1日置いたら味わい深くなるかもと思い、このワインは一旦ペンディングにし、南仏はコート・ド・ローヌの銘酒『シャトー・ド・フォンサレット 1996』を開けた。
シラーも10年を超えるとだんだんとピノのようになってくる。エルミタージュのラ・シャペルに代表されるような酸と果実味が両極のように混じり合った脳みそを覚醒されるような味わい。リーデルのブルゴーニュ・グランクリュの一番大きなグラスでたっぷりと空気に触れさせて味わった。
長女が歩んだ13年。シャトー・リュドン・ポミエ・アガサックが歩んだ13年。シャトー・ド・フォンサレットが歩んだ12年。それぞれいろんな時間を過ごしてきたんだろうな~
人もワインも時を経ていろいろな熟成をする。早期に諦めちゃったりグレちゃったりする人もいれば、幼少のころより神童といわれるくらい輝く奴もいる。そして何にも目立たないまま大人になってそれから活躍する奴もいる。天才や秀才じゃなくてもいい、このワインならでは、この人ならではと言われる、そんな個性を持った人間に成長してくれたら嬉しいな~
僕はスマップの『世界に一つだけの花』、そして『夜空ノムコウ』が大好きです。この歌、この歌詞を聞くと人生、まだまだ頑張れる気がする。それぞれの領域でその人だけのNo.1ポイントがあればいい。そしてどんなにつらい夜も明けないことはない。この2つの曲は僕たちにいろいろな事を教えてくれ、そして勇気をくれる。
前にも書いたけど、皇居の脇にある名門パレスホテルが立替えのため来年1月でクローズになる。最近の外資系のゴテゴテのホテルは嫌いだ。僕はこのレトロなパレスホテルが大好き! 金曜日の夜、久々に出掛けた。
地下の和食『和田倉』で食べる天麩羅は最高! 食材も料理も最高だし、そしてここはグラスワインがものすごく充実している。今夜はロゼのシャンパンで乾杯したあと、モンラッシェを一杯いただき、続いてはドミニク・ローランのシャンベルタンを飲んだ。これがあまりに美味しく2杯飲み、そして最後はボルドーの銘酒『シャトー・ベイシュヴェル』を飲んだ。こんな凄いワインがグラスで出ているなんて、こんなレストランは他には見たことがない。
ドミニク・ローランは大好きな造り手。そしてシャトー・ベイシュヴェルも大好きなボルドーワインで自宅にも1967年物を1本、大事にストックしている。こんなワインが美味しい料理といっしょにグラスでとっかえひっかえ飲めるなんて、なんて幸せなんだろう~ みなさんも来年1月までに来ることをぜひお薦めします!
料理も季節感いっぱい! 子玉葱、アスパラ、舞茸などなど、既にレストラン『和田倉』は秋景色。この景色が冬に変わる時、このレトロなパレスホテルが地上から消える。そして日本でマティーニと言えばパレスホテル。このマティーニもしばらくは飲めなくなる。何とも寂しい限り。
1日も早くパレスホテルが復活する日を祈って食べて飲んだ夜。
この店は老夫婦とその息子の若きソムリエの3人でやってるんだけど、当夜はちょうど息子さんは夏休みで不在。ご夫婦で切り盛りするには満席状態で超忙しそうだので、写真のようにワインは自分で開けて自分でサーブした。気のおけない店なので気楽なもんさ!
最後にまたまたお得意の桃のデザートをいただき、幸せに小悪魔に酔った夜でした。最高!
火曜日の夜、ある大手外資系コンピュータメーカの役員の方とワインを飲んだ。その方は元々は半導体メーカ、というかパソコンの心臓部メーカという方が解り易いか、インテル社の上層部だった方。
パソコンがヨチヨチ歩きの頃、ネットワークにつながり始めた頃、そして電子マネーやWiFiなどの無線LANが登場した頃など、新しい潮流が出る時に必ず啓蒙に歩いていた方。全ての話が深~い!
思えばパソコンの黎明期、インテル、モトローラ(6800系)、ザイログ(Z80)などなど、いろいろな半導体メーカが凌ぎを削っていた。その中を勝ち抜いたインテルの底力を見たような奥深さを感じ入った。
深い話を聞きながら深いワインを飲む。今夜はシャンパンの歴史としては最も古いシャノワーヌの珍しいロゼからスタートし、夏向きのヴィオニエ(たしかサンタバーバラのベンジャミン)、オレゴンのトリイ・モア(ピノ・ノワール)、ワシントンのレコール No.41のシラーと5人で4種類を味わった。
世界を語りワインで世界を回る。まだまだ語り尽くせぬ夜。素敵なワインは素敵な会話を呼ぶ。これぞワインの醍醐味。いい夜だ~
このところ自宅では2週続けて開けたワインの状態が悪く寂しい思いをしたので、今夜は確実な線を狙い、オレゴンで大活躍のフランシス・タナヒルのシラーを開けた。我が家には2002年と2004年があるんだけど、ともかく美味しいワインを飲みたいと思い、2002年を開けた。
開けた瞬間から、もうテーブルの周囲はタナヒルワールド! 品の良いスミレのような華やいだ香りが周囲に香り立つ。香りだけからも美味しさが解るほど。
味わいは、果実味がたっぷりとあり凝縮感も高いけど、でも甘さがあるわけではなく、また強烈な濃いワインというわけでもなく舌触りはベルベットのように柔らかくしなやかなワイン。ポテトにクリームソースをかけてオーブンで焼いたのとよく合った。
2004年はかなり強さがありまだ若いワインだったけど、2002年はかなりしなやかに熟成している。お洒落なワインという表現がピッタリかな。南仏との識別は中々難しいような、そんな素敵なシラーです。
素晴らしいワインを飲むと苛ついた気持ちも和らぎ、そして心静かになる。今夜はタナヒルに癒された夜。サム・タナヒル&シェリル・フランシスのオシドリ夫婦に感謝&乾杯です!
土曜日は仙台から戻り、南仏・ローヌのドメーヌ・ロシュ・オードランが造る『コート・デュ・ローヌ プティ・カイユ 2004』を開けた。シャトー・ヌーフ・デュ・パフに隣接した区画から収穫したグルナッシュ100%のワイン。平均樹齢100年という国宝級のブドウの樹から造られるこのワイン、大いに期待をして開けた。
でも、、、残念ながら、開けてテイスティングした瞬間、コルク臭がする。味わいもやや酸味が強い。そもそも、コルクを抜こうとスクリューを刺し込んだら、スポンジに刺しているかのようにコルクが柔らかく、あれれ、とは思った。コルクを抜く際にアレっと思った時って、大抵はワインに多少の痛みがある。
先週のオーストラリアの期待のワイン、ボルドーの銘酒「レオヴィル・ラス・カーズ」と並べ評される『ハイバンク』もキャップシールを剥がしたらコルクが5mmくらい沈んでいて嫌な予感がしたら、やはりその嫌な予感は的中し、傷んでいるとまでは行かないにせよ、ちょっと酸化が進んでいて、本来の実力を発揮は出来てない状態だった。
今夜のドメーヌ・ロシュ・オードランの造るコート・デュ・ローヌは、もっと明らかなコルク臭がした。でも年数が若いからか、酸が強いけれど飲めないレベルまでは酸化は進んでおらず、それなりに飲めた。でもそれほどワインに詳しいわけではない家内までも「ローヌにしてはちょっと酸味がキツいわね~」というくらい、酸のバランスは悪い。
どこで買ったワインか忘れちゃったけど、セラーの中の位置からすると数ヶ月~半年くらいはちゃんとセラーで寝かしていたと思われるワイン。ま、ワインは生き物なので、同じ造り手のワインでも瓶ごとにバラツキはあるし、たまにこうやってハズレることもある。
疲れた体にガックシです。ま、こんな夜もある。また明日、美味しいワインを飲もうっと!
金曜日は久々に仙台に行き、証券会社の支店長と会食。仙台の銘酒「勝山」の蔵元である勝山館に行った。
東京で言うと八芳園や目黒雅叙園といったイメージで、結婚式場がありレストランは和食とフレンチ。フレンチはパリに出店していた時期もあるほどのレストラン。
今回は和食。お酒は勝山の渾身の力作である「伝(デン)」とフラッグシップとなる「暁(あかつき)」を開けた。いずれも純米大吟醸。お米を噛んだ時の甘みに似た自然な味わい。特に「暁」はフルーティーな白ワインを思わせるような芳醇さ。
お料理も素晴らしく、素敵な夜を過ごせた。やっぱり仙台は食べても飲んでも美味しいなあ~~
ちなみに、会食した支店長は元・山一證券だそうで、あの野沢社長の涙の会見や最後の一日など、実にリアルなお話をうかがった。当時は地方支店の支店長だったそうですが、ほんと涙なくしては聞けない「仕事を最後までまっとうする男の物語」でした。心から感動しました! これはドキュメンタリーを出版すべしだよ。ほんと、凄い!
ほんとは聞いた話をここに全部書きたいくらいなんだけど、ご本人が出版もしてないのに書くわけにもいかないしね.... うちの管理職みんなに聞かせたいな~ まあきっと僕が代弁したり代筆してもリアルには伝わらない。ご本人が語るその語り口調すべてが感動的でした。この話は二次会の場で聞いたんだけど、薄暗いバーでこの話を聞くのって、なんか映画を見てた気分。あっという間にバーの閉店時間になりました。
実は前日の夜は仙台の地でこれまた元・山一證券だった高校の後輩と飲んだんだけど、何とも不思議な縁を感じる今回の仙台出張。人と人のつながりってさ、なんとも深いし不思議だよね~
いろいろな意味で、楽しくもあり感動もした充実した仙台出張二日間でした。
火曜日はお世話になっている地元・池上のワインショップ「エスポア かまたや」の小島ご夫妻をお招きして広尾のグレープチョイスでディナー。ロバート・パーカーが100点満点を付けて話題となったヴィエイユ・ジュリアンヌのワインを先日いただたので、その御礼として御招待。
ちなみに小島さんはそのヴィエイユ・ジュリアンヌを造るドーマン氏と旧知の仲とのこと。これまた凄~い! そうでもないと今じゃ中々分けてもわえない貴重なワイン。
そして、3人だと中々種類が飲めないのでもう一人ゲストをということで、当社の元社員の素敵な女性をお呼び立てし、4人で会食とした。4人ならワイン3本+食後酒くらいまで飲めるからね(^J^)
シャンパンで乾杯したあと、まずは夏らしい感じの白ワインということで、ワシントンの『K Vintners』のヴィオニエからスタート。ほんと、まさに夏向きの味わい。柑橘系の香りときれいな酸、すっきりとした味わい。ヴィオニエの本家、南仏・コンドリューのワインよりも少しだけさっぱりとした感じの爽やかな仕上がり。夏の終わりに飲むのに最適です。
元ロックンローラーがワシントンの地で造る『K Vintners』、シラーもとっても美味しいし、素晴らしいワイナリー。
続いて、同じくワシントンのワイン、ドメーヌ・セリーヌの珍しいシラー『ROCKBLOCK』。ドメーヌ・セリーヌは本家ブルゴーニュを超えるかのようなピノ・ノワールのワインで有名なんだけど、このシラーも素晴らしい。凝縮感は高く濃いんだけど、でもとても繊細で、かつ華やいだワイン。僕のボキャブラリーではうまく言葉では伝えられないな~ 専門家(ワインアドバイザー)である小島さんにコメントをいただいて掲載すればよかった~
最後の締めはぜひぜひ小島さんに飲んでいただきたく、ナパの怪物、『ダリオッシュ』を開けた。というか、最後にダリオッシュを持ってきたくって、意図的にその前にドメーヌ・セリーヌのシラーを持ってきた。強烈な力強さと果実味、奥深さ、森林浴やハーブの香りなどなど、言葉では言い表せない強烈という言葉が相応しいワイン。僕は死ぬほどこのワインが好きで木箱で1箱買い込んで保存してるんだけど、その後、中々日本には出回らない。我が家でも貴重なワイン。
食後酒にはオーストラリアのレイトバーベストや珍しい日本のグラッパ「桔梗ヶ原メルロー」などを飲み、気付けば夜も更け、幸せに酔っぱらった夜でした。
平日にワインを飲むのはたいていは接待の場。それだってもちろん美味しいと言えば美味しいんだけど、こうやって心を解放して気のおけない仲間と飲むとワインはもっともっと美味しい!! 小島夫妻は楽しい方々だったし、そして実は彼らは僕の小中学校の後輩だったもんで地元の話も盛り上がったし(同じソフトボールチームに参加してました)、当社を”卒業”して新天地へ行った僕を支えてくれてた女性もその新天地で活躍しているみたいで元気そうだったし、今夜は幸せ。素敵な夜だな~
ちなみに、小島夫妻&素敵な女性との楽しい会話がハイテンポで弾み、何とも幸せに酔っぱらってしまって、ご覧の通り、メインのワインのエチケット写真がちゃんと撮れてなかった~~(^J^) (携帯カメラのライトの点灯し忘れ!?)
月曜日は客人とすき焼きを食べながらシャトー・サン・タンドレのシャトーヌフ・デュ・パプを飲んだ。場所は麻布十番で明治45年から続く老舗の『伊勢屋』。
このシャトー・サン・タンドレ、10世紀にまで溯る古い歴史を持つ南仏の名門。松坂牛の脂を削ぎ落とすようなしっかりとした凝縮感のあるワイン。深いヴァイオレット色、周囲まで香り立つ華やかさ、伝統を伝える古き良き味わい。
最後にお肉をお代わりしてしまったら、これが脂が強過ぎて大失敗! その失敗をこのシャトー・サン・タンドレのシャトーヌフ・デュ・パプで洗い流してリカバーした。
あとで調べて見るとこのワイン、3,000円前後で買えるようです。この値段にしてはとても美味しい。自宅で飲むにもお薦めです。ネットのショップで見ると、合わせる料理としてまさにすき焼きが書かれてます。
この歴史あるワイナリーの古いヴィンテージを飲んでみたいものです。