コッポラは熟し、そして昇華した!

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今夜は映画「ゴッド・ファーザー」や「ワン・フロム・ザ・ハート」で有名なフランシス・コッポラ監督が造るワイン、『フランシス・コッポラ ダイヤモンド・シリーズ ブラックラベル クラレット 1999年』を開けた。

フランシス・コッポラ ダイヤモンド・シリーズ ブラックラベル クラレットコッポラ監督は1975年、ワイナリーを開設している。1985年から今や銘酒と言われるプレミアムワイン『ルビコン』をリリースし、一躍ワイン界でも有名になった。この『ダイヤモンド・シリーズ ブラックラベル・クラレット』はコッポラ監督の造るスタンダードなワイン。カベルネ・ソーヴィニヨンが主体で若干カベルネ・フランやメルローなどが混ぜられている。

このワイン、初めて購入した頃は、かなりバニラフレーバーを主体とした甘い香りが強く、カリフォルニアっぽさを感じた。でも何かさ、これって根拠のない単なるインスピレーションかもしれないけど、その時、10年とか熟成させると素晴らしいワインになるんじゃないかと思った。今から考えてもそう判断した理由はよく解らない。その当時は僕はまだそれほどワインに詳しくはなかった。そしてそれから我がセラーにて、長~い熟成が始まる。

10年待って飲むと自分に誓ってセラーの入れたんだけど、あと1年が待てず、今夜開けてしまった。開けた瞬間の香りから、もう初めて飲んだ時とは明らかに違う世界に旅立っていることが解った。まずはテイスティンググラスで味わう。う~ん、予想は当った! 素晴らしい熟成!

そして、次いでリーデルボルドー・グランクリュのグラスを用意し1杯飲んだ。深い森の奥の静けさと木々の香り、森の下生えやミント、ユーカリのようなハーブ香、どれをとってもスーパーボルドーって感じの味わい。

そしてここでデキャンタージュした。これはちょっと微妙。一気に温度が上がった。このまま自然にゆっくりと飲んでも良かったかも。若い頃に比べ、かなり繊細なワインになったんだな~ グラスや温度は十分に気を使う必要がある。

今夜は氷を入れたクーラーバックにタオルを厚~く何枚も敷き、急激に冷やすようなことがないようにし、その上にデキャンタを乗せて微妙に温度を調整した。ちょうど15~18度くらいがキープ出来たと思う。

夏場は自宅では温度管理は難しい。家族の手前、まさかレストランのようにジャケット着用でちょうどいいような温度まで室温を下げることは出来ないしね。でもそうやって細かく気を使ってあげればあげるほど真価を発揮するような、本当に繊細なワイン。たぶんまだまだ熟成しそう。

前半はタコの刺し身とハムで味わい、後半のメインの料理はカニのクリームパスタ。ソースと絶妙なバランス。当時バニラフレーバーが強く明らかにカリフォルニアという味わいだったワインが、たぶん今だとかなりの人がボルドーと答えるであろう、何とも素晴らしい熟成を果たした。感動のワイン!

カリフォルニアの場合、フランスに比べ日照が強く、その分ブドウの糖度が上がり、結果としてアルコール度数がフランスに比べて1~2%高くなりがち。同じフレンチオーク樽で熟成してもアルコール度数が高い分だけ、若いうちはカリフォルニアワインの方がバニラ香が強く出るような気がする。

確かにカリフォルニアのテーブルワインクラスでも、しっかりとした造りのワインは10年とか熟成させると素晴らしく昇華することはこれまでにも何度も経験している。今夜のワインもまさにその通りに昇華してる。

僕はコッポラのワインが好きだ。プレミアムクラスの『ルビコン』は1989年と2002年を持ってるし、このクラレットは1999年があと1本、そして2000年が1本ある。監督は今でもブドウ畑の奥に住んでいると言う。コッポラ監督が愛情をかけて育んだワインを味わう夜。人も10年経つとかなり熟成する。人もワインも時間を無駄に過ごさず常に前に向かって時間を過ごすことが重要。そんな事をこのワインが教えてくれる。

このワイン、いまネットで見ると2005年、2006年が売られてるけど、3,000円程度。僕が1999年を買った頃は確か2,000円代だった。そのワインをきちんと熟成させると、今夜のようにしっかりとした艶っぽいワインに昇華する。ボルドーの1万円近いワインと勝負出来る状態と思う。

ワインも人も、その成長や熟成は何とも気の遠くなるような話だけど、いつかは必ずや昇華する。そう信じて生きていると楽しいよね! 皆さんは1999年、何をしてましたか? そしてそれから9年経って、いまどうですか? こんな事を考えながら飲むのもワインの楽しみ~

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This page contains a single entry by Keiichiro Katayama published on 2008年7月20日 22:50.

デュペレ・バレラの造るムールヴェードルに酔う was the previous entry in this blog.

前夜に続いてコッポラな夜 ~今夜は妖艶な小悪魔 is the next entry in this blog.

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