『幻(まぼろし)』の賢婦『レベッカ』

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今夜は珍しいワインを飲んだ。日本人の私市友宏(きさいちともひろ)さんがカリフォルニアで立ち上げたワイナリー『幻(まぼろし)』。彼は1991年、ブルゴーニュの銘酒『ラ・ターシュ』に出会って人生が変わった。奥様でアメリカ人のレベッカさん、そして3歳になる長女・詠美ちゃんを連れ立ってブルゴーニュへワイン修行の旅に出た。そしてシャンベルタンの名門・アルマン・ルソーの下で1年間働いた。その後カリフォルニアに渡り、自身のワイナリーを立ち上げている。1999年がファーストリリースで、その後毎年高い評価を得ている。

20080315.jpgそんな中で今夜飲んだのは、奥様であるレベッカさんが作ったワイン。『Rebecca・K  Sonoma Coast Pinot Noir 2006』。ここはご夫婦揃ってワイン造りの名手。ご主人は名門・シュランベルジェのエノロジスト(ぶどうの栽培から、収穫、醸造、びん詰めに至るまで全行程を指揮し監督するスペシャリスト)。奥様のレベッカさんはスパークリングで有名なサイモン・レヴィ・セラーズにのワインメーカー(醸造責任者)として活躍中。その奥様が満を持して作ったのがこのワイン。

通常のカリフォルニアのピノに比べ早めにぶどうを収穫し糖度を抑え目にし、軽やかな造りに仕上げている。きれいな酸があり、ブラインドではカリフォルニアとは解りにくい。彼女が目指す大好きなブルゴーニュそのものの味わい。

抜栓直後、テイスティンググラスでチェックしてみるとこれが不思議にボジョレー・ヌーボーのような香りと味わい。2006年と若いからかな? やや小振りなブルゴーニュグラス、リーデル社のvinumシリーズのブルゴーニュ(700cc)で飲み始めた。でもやっぱりかなりボジョレー風。

redel.jpgう~~ん、そこで思い切って一番大きなソムリエシリーズのブルゴーニュグラス(1,050cc)に変えてみた。これが大当たり!! このグラスにした途端、ブルゴーニュの名門のような香りが立って、周囲に華麗な香りをまき散らす事になった。これだけグラスの差が出るワインも珍しい。でもよく考えると、2006年のワイン=つまりはまだ醸造してから1年半くらいのワイン。デキャンタージュしてもよかったのかな。僕はピノの場合、その繊細な味わいを壊したくないのであまりデキャンタージュせず、開いてない場合にはこのリーデルの1,050ccの大ぶりのグラスでゆっくりと空気に混ぜあわせて飲むのが好きだ。今夜はこれが当った。鉄分や血や獣の香りがブルゴーニュの名門に比べてやや弱いけど、でもブルゴーニュの名門も醸造後1年半の若さだとこんな感じかも。

maboroshi.jpg

しかし噂には聞いた『幻(まぼろし)』。初めて飲んだけど、そのすごさを見た気がする。奥様のレベッカさんもすごい人なんだろうな~ カリフォルニアワイン界のカリスマワインメーカ、ヘレン・ターナー女史の助手をしていたとの話も聞く。才人、才女のカップル。

ちなみにこの『幻(まぼろし)』ブランドのワインのエチケットのこの絵、月の周りに、羊と鷲がいる。羊はフランス・ボルドーの名門ムートンを、鷲はナパのカルトワイン、スクリーミング・イーグルを、とフランス/アメリカを代表するワイナリーが月(まぼろし)を追いかけている様子をイメージしたものらしい。きっとそれらを超えていくつもりなんだろうね。

日本人にもすごい人がいるもんだな~~~ 感動した今夜です。ほんと、美味しかった~

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This page contains a single entry by Keiichiro Katayama published on 2008年3月15日 23:42.

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