社員を天に送った夜・・・
「ザ・シャドー」(面影)というワイン・・・

| | コメント (0) | トラックバック (0)

僕は会社を経営している。もう19年になるけど、経営者人生の中で初めて、社員を天に送った。闘病6年、まだ41歳の若さ。

僕の会社は総勢で社員は約200名。その200名の人生を預かってるんだけど、200名の社員の裏には家族がいる。僕は会社の規模と自分の責任を測るバロメータの1つに『総扶養家族数』というものを常に意識してる。社員200名の抱えている扶養家族を合計すると、昨年の段階でたしか432名。僕が経営を失敗したりすると路頭に迷うのは200名じゃなく432名。この432名の人生を背負って頑張って経営してかないとならない。そんな中の1名が離脱した。

僕の会社は2002年、大きな転機を迎えた。2002年10月1日、東京・恵比寿にある僕の経営している会社と、仙台にあった会社が合併して今の会社となった。2002年の春から合併に向けていろいろ準備や調整をしてたけど、その時の仙台の会社のリーダーだった人。合併日を待たずして病気が発病した。何度か入退院を繰り返したけど、結局6年もの闘病の末、天に召された。

エドモンズ・セント・ジョン シラー ザ・シャドーさすがにヘビーな夜だ。実質の第ニの創業の時、2002年10月1日を迎えた立役者の一人だからね。前日福岡にいたもんで、朝早く、福岡空港から仙台に飛び、葬儀に駆け付けた。東京は雪が降るかもと言われてる中、仙台はわりと暖かかった。東京に戻り、少し会社で仕事をした後、このダークに曇って行き場のない気持ちをスクラップしに、いつものバーへ駆け込んだ。

飲んだワインはカリフォルニアのローヌレンジャーと呼ばれるスティーブ・エドモンの造るシラー。元シンガーソングライターだったらしい。バークレー在住の彼はある時、大好きな南仏・ローヌの系統のワインをカリフォルニアの地で造ろうと決意し、ワイナリーをスタート。シラー、ヴィオニエといった南仏古来のぶどうをカリフォルニアの地で栽培している農家を開拓し、次々とワインを仕込んでいった。新樽は使わず使い古しの500Lの大樽で醸造する。天に送った彼との出会いの年、2002年のシラーを飲んだ。たぶんブラインドテイスティングしたらカリフォルニアとは当らないと思う。完璧なまでの南仏の香り。オーストラリアのシラーのようなスパイシーさはなく、とってもシルキーなタッチ。柔らかい。超上質な南仏系のワイン。今夜の気分に相応しい。

2002年という彼との出会いの年のワイン、そして、醸造場所を変えたんだけど仕上がったワインに以前の樽のなかの面影があったことから「ザ・シャドー」とネーミングされたというこのワイン。何とも想うことの多い夜だ。彼の面影を偲んで謹んで「ザ・シャドー」を飲んだ。

PS.  この行き場のない気持ちを前日の夜は福岡で過ごしたけど、気晴らしにお付き合い下さった先輩経営者の方に感謝です。

 

~佐藤裕之君を偲んで~

エドモンズ・セント・ジョン シラー ザ・シャドー '02
(Edmunds St.John Syrah The Shadow)

0 TrackBacks

Listed below are links to blogs that reference this entry: 社員を天に送った夜・・・
「ザ・シャドー」(面影)というワイン・・・
.

TrackBack URL for this entry: http://www.heartnotemusic.com/cgi-bin/mt/mt-tb.cgi/38

コメントを残す

About this Entry

This page contains a single entry by Keiichiro Katayama published on 2008年2月10日 14:37.

福岡の先輩経営者とガフリエールを飲む was the previous entry in this blog.

今夜はボワイヨ氏の南仏の白からナパのシルバーオークへ! is the next entry in this blog.

Find recent content on the main index or look in the archives to find all content.

Powered by Movable Type 4.01