初物尽くし~ ドイツのピノと南アフリカのピノタージュ

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german-pino.jpg今夜は初物尽くしの夜。食前酒代りにドイツのピノ・ノアールを開けた。数年前にドイツフェアで買った。ドイツと言うと甘めの白ワインがイメージされるけど、最近は冷涼な気候を利用してブルゴーニュ風のピノを使った赤ワイン造りに力を入れている。リーデル社の中くらいのブルゴーニュ型グラスで飲んでみた。ブルゴーニュのピノのような鉄分や血や獣の香りもかすかにある。でも大ぶりのグラスに鼻を入れた時に上がってくる匂い立つ感じはなく、香りは穏やか。喉を通過する際に若干の甘みを感じる。色はエンジ色。茶褐色。何かに似てると思い、ずっと考えていた。そう、熟成の進んだシェリーのアモンティリャードにとっても似ている。味わいも香りも。食前酒として軽いおつまみと飲むには中々いい感じ。


続いて今夜のメインは、木曜日に飲んだ粋な若手経営者から贈られた南アフリカのワイン。僕の南アフリカ初体験。南アフリカにはピノタージュという独特のぶどうがある。今夜のワインはそのピノタージュを使ったワイン。ピノタージュはこの南アフリカの地で1924年、ステレンボッシュ大学農学部のアブラハム・ペロルド教授がピノ・ノワールとハーミテージュ(サンソー)を交配して造った品種。現地では「南アフリカピノタージュ協会」というこのぶどうの普及のための団体もあるらしい。

groot.jpgワイナリーは南アフリカではもっとも歴史があり1685年創設のグルート・コンスタンシア(GROOT CONSTANTIA)。ケープタウンから喜望峰へ向かって南下すると、途中にコンスタンシア地区という古いワイン生産地域があり、その中でも歴史ある農園が、このグルート・コンスタンシア。17世紀の政治家シモン・ファン・デル・ステル縁の農園で、彼が使ったレセプションルームは当時のままの様子を見ることができるらしい。

ワインはカリフォルニアは最南部のサンタバーバラの強いピノ・ノアールに似てるかな。かなり強く、かつ、酸の裏に独特の甘みもある。甘ったるいわけではなく、喉の奥で感じる甘み。イタリアの陰干しぶどうを使ったアマローネなどにも通じる甘みかな。鶏のトマト煮込みと合わせたけど、いい感じ!

afrika-book.jpg今日はちょうど本を読んでいたら南アフリカにまつわる事が出ていた。今度またゆっくり紹介するけど、「そこに日本人がいた! ~海を渡ったご先祖様たち~」という書籍。幕末~明治にかけて海外に飛び出していって活躍した人たちの歴史を綴った本なんだけど、その第1章がまさに南アフリカの話。時は幕末、1865年(慶応元年)に徳川幕府のロシアへの使節団が立ち寄ったのが日本人として最初に南アフリカの地を踏んだ記録。そしてそれに続くのが、少し時間は経つが1898年(明治31年)。古谷駒平という若者が28歳の若者が妻を連れて乗り込み、日本の雑貨を売る店を立ち上げずいぶんと大きく展開したらしい。今から110年も前の事。半年もかけて日本から辿り着いたようだ。本当にすごい!

ちなみにこのグルート・コンスタンシアというワイナリーが出来た当時の南アフリカは、この本からすると、どうやら未開の地にオランダ人が入植したばかりの頃と思われる。18世紀末になるとイギリスが入植し主導権は変わった。たぶんここはオランダ人が立ち上げたワイナリーなんだろうな~

1685年からのワイナリー創設323年もの歴史、そして日本人が初めて足を踏み入れてから143年、日本人が最初に住み着いてから110年、その歴史を感じながらこのワインを楽しんだ。今夜は3つの初物、ドイツのピノ・ノアール、南アフリカのワイン、そしてピノタージュというぶどう、これをじっくりと味わった夜だ。たしか2010年には南アフリカでサッカーのワールドカップが開かれる。益々ワインもメジャーになるかな~ 歴史とワイン、切っても切れない関係。深いなあ・・・ そして僕に南アフリカ&ピノタージュ初体験をもたらしてくれた彼に感謝です。

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This page contains a single entry by Keiichiro Katayama published on 2008年1月27日 22:49.

今夜はペトリュスのムエックス家が造る『ドミナス』 was the previous entry in this blog.

ペルナン・ベルジュレスから南仏・エルミタージュへ~ローヌ川を下るワインの旅~ is the next entry in this blog.

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